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今いる社員だけでチームを最適化してはいけない

マネジャーの仕事の一つは、今いる戦力で最大の成果を出すことです。

そのためマネジャーは自分のチームで成果が最大限に出るように最適化します。

基本的にはこの方向性は間違っていないのですが、時として最適化しすぎることで弊害が出ることもあります。

今回は部分最適についてのお話しです。

社員は流動することを念頭に入れておく

今いるスタッフを最適化するとは、例えば仕事を役割や、能力に応じて割り振って、その人たちが仕事をきっちりこなせば成果を出すことができるように調整することです。

これは少ない人数で成果を出すためには必要な戦略で、上手くいけば「こんなに少ない人数で、これだけ成果を出すことができた」と驚くほどの結果を出すこともできます。

また上手くいったときにはスタッフ間の信頼関係も深まり、その瞬間はチームが最高に良い状態になることがあります。

ところが、こういったチームが壊れるきっかけになるのが、誰かが突然退職してしまったり、部署異動してしまったり、産休に入ってしまったなど、誰かが抜けた瞬間にチームのバランスが崩れてしまい、歯車が狂ったように成果を出せなくなってしまうのです。

これは、今のチームメンバーで最適化しすぎたことによる弊害です。

そのため、マネジャーはチームメンバーは流動的に移り変わることを念頭に入れておかなければなりません。

多能工化することの弊害

こうしたスタッフが流動化することを念頭に入れるとなると、次に起こりがちなのが、誰か抜けたとしても他の誰かが仕事をカバーできるように、皆で他の人の仕事を出来るように準備するやり方を取る場合があります。

これはいわゆる「多能工化」と言って、一人が複数の仕事をこなすことを指します。(この逆に一人が少ない仕事を担当することを「単能工化」と言います)

「多能工化」がチームで出来るようになると様々なメリットがあります。

例えば、「業務負荷の均一化」が可能になったり、どんな仕事もこなすことができる「ゼネラル人材の育成」が可能になったりします。

これはチームを運営する上ではとても大きなメリットです。

これがずっと継続出来れば理想的ではあるのですが、実はここにもデメリットが存在します。

それは「人材の替えが効かない」という事です。

先ほどの「人は流動的である」という観点からすると、せっかく「多能工化」したスタッフも突然いなくなる可能性があるとう事です。

この時に起こるのが、その人が抜けた穴を他の人でカバーす切れず、新しい人を採用するしかなくなるのですが、しかし「多能工化」するまでにはものすごい時間がかかります。

また入ってきた人も、あまりにも求められるものが多すぎることによって、成長する前に辞めてしまう可能性もあります。

また評価も非常に複雑になるため、メリットは大きいものの、運用はかなり難しくなります。

※ただ「多能工化」を目指すことは悪いことではありません。しかし運用はとても難しいので、その他の戦略も持っておいた方が良いという事です。

目の前にいるスタッフがいなくなることを想定しておく

では実際問題どうすれば良いのでしょうか?

解決策としては「目の前にいる人がいつでも抜けられる準備をしておく」ということに尽きます。

そしていつでも人が抜ける可能性を考え「仕事の知識や経験、ノウハウを可視化し、組織で持つようにする」という方針を立てることです。

人が抜けてしまって困るのは、言ってしまえば仕事が「属人化」していることを意味しています。

この「仕事を属人化させない」ことをチーム内で行うように仕組みを作っていくことが必要になります。

マニュアルを作成することも一つですが、それよりもとにかく業務を洗い出し、常に仕事を「属人化」しないようにする工夫を考え続けることが最も大事な考えになります。

まとめ

以上、チームが最適化してしまうことによるデメリットを中心に解説しました。

いかがでしょうか?

ぜひ皆さんのチームの本当の最適化を考え、今から準備をしてみてはいかがでしょうか?

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。もし今回の記事が参考になったと思っていただけましたら「スキ」「フォロー」いただけるととても励みになります!!

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