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あなたは「自分にとって重要な情報」しか気づくことができない

人間の脳にはRAS(Reticular Activating System)という機能があるため、脳は視覚的に見えている情報を全て意識上にあげることが出来ません。

RAS(Reticular Activating System|網様体賦活系)とは外部からの情報を活性化させる機能です。RASは自分にとって重要なものを活性化させ、重要度が低いものは活性化させないので、結果的に情報のフィルタリング機能の役割を果たしています。また自分が全く知識のない事柄も人は気付くことができません。このように自分の意識に全く上がらない情報をスコトーマと言います。
スコトーマ(Scotoma)とは盲点という意味です。心理学では「心理的盲点」という意味で「見えているのに、認識できない物事」を表します。

つまり自分の意識に上がってくる情報とは

①自分にとって重要な情報(プラスの情報、マイナスの情報)

②自分に知識があるもの

の2つになります。

私は現在障害者支援の仕事を行っていますが、この仕事をするまで「障害者」という情報が自分の意識に上がってくることは殆どありませんでした。

おそらく普段生活をしているときや仕事場で障害を持った方と会っていたはずだし、ネットやTVのニュースを見ているときにもたくさん情報は流れていたと思いますが、その情報に気付くことはありませんでした。

たまに意識に上がるとすれば、電車の中でずっと駅名などを話している方や、また街中で車いすに乗っている方がいた時に気付く程度でした。
しかし、それは今とは全く違う理由で意識に上がったのだと思います。

自分の中で「電車の中は静かに過ごすもの」という考え(重要性)があるため、大きな声が聞こえた時に自分の重要性に反するため、その方に気付くことができたのでしょう。その証拠に「電車の中はゲームを楽しむ場所」という考えを持っている学生にとっては、音が聞こえていたとしてもまったく気づくことなくゲームを続けています。

また車いすの方に気付いたのも、自分にとって「歩道は自分が目的地に最短でたどり着くための道」という考えに対して、自分が道を譲る必要があるため意識に上がってきたのだと思います(ただし、「人には親切に接する」という考えがあったので、車いすの方に道を譲ることに特段ネガティブな感情を持つことはありませんでした)

つまり自分が重要だと思っている考えに対して何かしら関係がある情報が視覚や聴覚から脳に入ったため気付いたわけです。そして以前はこのような考えだったので、「障害者」という情報がそれほどポジティブな情報として意識に上がることはありませんでした。(いま思えば何とも残念ですが…)

ところが今は自分の仕事に対する考えが「インクルーシブな社会を作る」になったため、街で障害者の方を見ると「彼らはいま何に困っているのだろう?」「何があればもっと居心地の良い社会になるのだろう?」という考えで意識に上がってきます。

また職場でも障害の特性によって仕事のやりにくさがありそうな人が視覚に入ると「これはどうしたら解消できるだろうか?」「他の人にとってもより便利になる状態にどうしら出来るだろうか?」という考えで職場が見えるようになりました。

このように「自分にとって重要なものが何か?」によって自分が見ている世の中は変わります。つまり私と皆さんでは同じ景色を見ていても「見えている」ものは全く違うということです。

コーチングで一番大事な技術の一つがこの「見えるものを変えてあげる」ということです。

自分が何か叶えたいことがあるのにそれが達成できないのは、多くの場合チャンスがないのではなく「チャンスがあるのにそれが見えていない」ことが問題なのです。それが見えるように脳の重要度を変えることがコーチングの技術です。

見えるものが変われば、おのずと自分のゴールに近づいていく可能性が高まるので、その状態を作るということがとても大事なことになります。


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