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記事一覧
女偏に母なのにおじさん【中国語】山姆大叔(劉慈欣《三体II 黒暗森林》)
説明不要の中華SFより。
宇宙人の襲来を前に、暗い未来が語れる場面。
山姆大叔とは、『やまんばと木こり』みたいな昔話に由来する成語か諺かなにか、かと思ったら、アンクル・サム(アメリカ合衆国を擬人化したキャラクター)のことだった。
第一次大戦時の募兵ポスターで有名なこれだ。
男性名の Sam (注1)に女偏に母の漢字「姆」をあてるとは予想外だった。これは漢字を、外来語を音訳するための音符とし
あきんどとスタンド【中国語】商(宮城谷昌光『太公望』)
古代中国。商王の軍に家族を殺され、故郷を追われた羌族の少年・望の復讐譚。
それにしても、いまさらだが、「商人」ってすごい言葉だ。
「商」という漢字の原義には諸説あるようだが、もともと商売や商いの意味はなく、商いという営みを始めたのが商と自称する民族だったというのだ。
大昔に商人が商売を始めたころ、「商人」には「商売をする人」という意味はなかったのだ。
当たり前だけど、すごくない?
「商」
英語になった中国語【動詞】kowtow (David Kirkpatrick / The Facebook Effect )
フェイスブック黎明期の逸話より、投資家が見た創始者マーク・ザッカーバーグの印象。
kowtow って英語っぽくない単語だなあと思ったら案の定、中国語由来だった。
漢字で書くと叩頭 kou4 touで、ぬかづくこと。
本来、最高の敬意をはらう行為だが、英語では「追従する」「へりくだる」という意味になっている。
似た言葉に bowwow がある。犬の鳴き声を表すオノマトペとして定着しているが、
北島は三郎【中国語】中国家(劉慈欣《三体II 黒暗森林》 )
説明不要の大ヒットSF小説より。将来的な宇宙人の侵攻に対して、地球の各国が対策を迫られている状況を説明する一節。
久しぶりに引っかかってしまった。
「中国家」って何だろう?と。親中国派の団体のことだろうか?と。
しかも「発展中国家」である。中国の内部事情に詳しい専門家がレベルアップしているのだろうか、と。
もうお気づきだろうが、私はググるまで気が付かなかった。
「発展中国家」とは「発展中
カネクティさんとバスリンさん【日本語】ブルートゥース接続成功
ブルートゥースイヤホンが壊れたので、新調した。
スマホに接続すると、日本語の合成音声で「ブルートゥース接続成功」と教えてくれる。
新鮮な驚きだった。
新鮮だが、味気ない。
これまでいくつか使ってきたが、全部中国語なまりの英語で、「カネクティッ(connected)」とか「バスリンロゥ(battery low)」とか教えてくれていた。
中国語なまりの英語の合成音声なんてないだろうから、どう