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刹那の出会い

海辺で見かけた、真っ赤なワンピースの少女
夕焼けが彼女の姿を赤く染め、夏の逢魔が時は
幻想的な輝きを増す彼女を、もっと魅力的に見せる

風に舞う髪、揺れるワンピース、麦わら帽子を抑える白い手
—あの日、風が運んだのは、ただの砂か、それとも時の粒か…

何を感じているのだろう、何を思っているのだろう
その視線がこっちを向けばいいのに、と願う
僕の浅はかな想いを許して欲しい

もう会うことはないだろうけど、僕の記憶に刻まれたその一瞬の輝き
夏の夕焼けが燃える彼女のシルエット
消えぬようにと願うも、時間の砂に流されてゆく

僕の存在を知る由もなく、ただ自分の世界に浸って彼女は過ごしているけれど、僕にはこの一瞬が人生の1ページになるほど彼女の存在を意識していた

夕日の中で一瞬だけ重なった影は、僕の心の中で永遠に輝き続けるだろう

あとがき
通りかかった海で見かけた少女
その瞬間、恋をする少年の詩。

偶然見かけたあの人に胸がトキメク
それは、なんて素敵な人なんだろうかもしれないし
それは、あんな素敵な人になりたいかもしれない

そんな一瞬の出会いが、いつまでも頭に焼き付いて離れない
そういう出会いと感情も大切にしたい


儚く/美しく/繊細で/生きる/葛藤/幻想的で/勇敢な 詩や物語を作る糧となります