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モロッコ旅行記Day3ーマラケシュへ

こんにちは!

今日書くのはフェズからマラケシュに
行くまでの移動中のこと。

旅はいろんな場面で出会いがあって、
こんな移動中にもおもしろい出会いがありました。

出会いがあると世界が広がるね。

最後までぜひ読んでもらえたら嬉しいな。


ではどうぞー!


旅のルートDay3

Day1 テトゥアン → シャウエン タクシー
Day2 シャウエン → フェズ バス
Day3 フェズ → マラケシュ 鉄道 約6時間

気づけば毎日移動してた。笑

フェズ出発

フェズ観光を満喫した私たちは、
荷物をまとめて次の目的地マラケシュへ移動することにした。


メディナ(旧市街)を出て
タクシーで新市街の駅まで向かう。

駅は立派な建物で、見た目は新しそう。
先ほどまでいたメディナの雰囲気とはガラリと変わる。


フェズの鉄道駅

中に入ると、切符売り場には人の行列があった。

とりあえず最後尾に並ぶけど、進みが遅い、、

並んでいる途中で券売機を隅に見つけたので
並ぶのをやめて途中でそっちに移動した。

券売機で切符を買おうとしたけど、
支払いでカードを入れると、受け付けないとの表示が。

同じカードで2回、
別のカードでもトライしたけど購入できず、
どうやらモロッコのカードしか使えないよう。。

ネットでも購入できるかも!ということで
今度は駅構内に座り込んで
鉄道のサイトで購入をトライ。

そうしている間に
もう次のマラケシュ行きの出発時間が
あと5分と迫っていた…!

購入画面に進んだが、
次は暗証番号の入力画面が出てきて
いやもう時間ないわ!!となり、
結局乗ろうと思ってた電車は諦めることに(泣)

次の電車に乗るまで時間ができたので、
私たちは昼ごはんを食べることにした。

ランチ

駅のすぐ近くに現地の人で賑わっている
ファーストフード店を見つけた。

そこではケバブやパニーニ、サンドイッチなどが売っていた。

私たちはケバブとパニーニを頼んでみた。
席が埋まっているだけあって安いけど普通においしい^^

相変わらずどの店にも野良猫がいて、
誰かの食べ残しをもらえないかイスの側でねだっている。

そして相変わらずドリンクは常温でだされる。
もう常温の炭酸飲料に慣れるしかない。笑


食べながら他のテーブルを観察していると、
モロッコの宗教的な部分が見れた。

1つ目は、
男女のグループがお店に来ていたが、
テーブルは男性と女性で分かれて座っていたこと。

イスラム教では男女が同じテーブルで食べることは
あまり普通じゃないのかもしれない。

2つ目は、
みんな右手で食べていたこと。

イスラム教では左手が不浄の手とされているから
みんな右手を使って食べる。

私の彼は左利きなので左手で思いっきり食べていたけど、
それは現地の人からしたらどんな風に感じるんだろう?

観光客だから別に気にしないのか、
あいつは左手で食べてる、汚いやつだ、
なんて思うのかどうなんだろうな〜と疑問に思った。

まあどっちでもいいけど、
やっぱりそういうことも知識として知っているだけより
実際にイスラム教の人が右手で食べてるということが
この目で分かっておもしろかった。

寄り道


さて、腹ごしらえも終わり、
電車が出発する時間までもうちょっと時間があったので
周辺をちょっとぷらぷら。

電車の中で食べれるスイーツが売ってないか探してみた。

すると、こじんまりしたケーキ屋さんを見つけた。

モロッコ人は観光客をぼったくるという
イメージがついてしまっていたけど、
このローカルなお店はそんな雰囲気は全くなかった。

アラブ諸国ではよくみられる
アーモンドやピスタチオなど、ナッツを使った
クッキーのようなお菓子を買った。

ここの店員さんはフランス語とアラブ語しかわからず、
ジェスチャーとつたないフランス語でなんとか注文できた。
(けど思ったよりたくさんクッキーを入れられてた。笑)

この焼き菓子はモロッコで割とどこでも売られていて、
メディナでも道で売られているのをよく見た。

ケーキ屋のすぐ近くには立派なイスラム教の教会もあった。

そしてちょうど夕方17時になったようで、
コーランのお経がここから街に響き渡った。

日本では警報や重要なお知らせがある時ぐらいしか
町中に放送が流れることはないけど、
ここでは毎日数回、サイレンのようにお経が流れる。

このお経の音が結構うるさくて、
アラブ語がわからない私たちにとっては
異様な音楽のように聞こえた。

余談だけど、昔タイに卒業旅行に行った時にも
夕方17時頃に突然外で音楽が流れ始めて
現地の人がみんな一斉にお祈りしだした姿を思い出した。

そんなところも日本との大きな文化の違いを感じた。

いざ鉄道へ

駅に戻って早速電車に乗り込み
チケットに書いてある席の番号を探していると、
その辺にいた現地の青年があっちだよ、と教えてくれた。

その番号の部屋にはすでに人がいて、
ここ私の席なんだけど、、
なんてやりとりをしてると
さっきの青年がまたやってきて
やっぱり番号は関係ないっぽい!と教えてくれた。

そんなら別の部屋に移ろう〜
と誰もいない部屋を探して入った。
(電車の中はハリーポッターに出てくる電車と同じイメージで席が向かい合わせの部屋になってる)

しばらくするとまたその青年がやってきて、
私たちと同じ部屋の隣の席に座った。


旅の出会い

私たちと会話したかったのか、
その青年は流暢な英語で積極的に話しかけてきた。

その青年はモロッコのジャーナリストらしい。

私たちに「どこまで行くの?」と聞いてきて、
マラケシュだと答えると、
その青年はフェズから1時間ほどの
メクネスまで行くと教えてくれた。
彼はメクネス出身らしい。

青年がメクネスにつくまでたくさんの話をした。

私の彼は英語がカタコトしか話せないので、
私が彼に青年の通訳をしながら話した。

・・・

青年:モロッコはどうか?

私達:いいとこだけどタイミング悪く天気がビミョーだね、、

青年:なんたって何ヶ月も僕らは雨を待っててようやく今降ったからね。これまでどこの町に行ったの?

・・・

青年:VOX(スペインの右翼派政党)についてどう思う?

彼:VOXは嫌いだ。人種差別するからね。

・・・

青年:セウタメリージャ(どちらもモロッコ北部にくっついている小さいスペイン領)についてどう思う?

彼:セウタとメリージャはスペインのものだよ。

青年:僕はセウタもメリージャもモロッコに属するべきだと思う。過去の歴史はもう忘れて今と未来を考えるべきだ。

両方ちっちゃなスペイン領

・・・

彼:サハラ(非国連加盟国で今はモロッコが占領している)についてはどう思う?

青年:サハラはモロッコのものだよ。昔は他の周りの国も全部同じ1つの国だったのにスペインが分断してややこしくしたからいけないんだよ。

彼:サハラはモロッコのものじゃない。サハラは国だ。

西サハラはモロッコに占領されているのが現状

・・・

青年はどうやら仕事で政治関係の記事を担当しているらしく、
モロッコ人なのにスペインの政治や歴史についても詳しかった。

対して政治には興味がないし知識もない私は
会話に入る隙なし。笑
ただただその会話を聞いて通訳した。
でもこの会話を聞いてるのはおもしろい。

この地域の領土問題なんか
日本にいたら知ることすらなかった。


私の彼がサハラについて
こう議論するのには訳があった。


それは、彼のおじさんおばさんが
昔サハラの子を養子にとり、
彼にとってその子は昔からいとこ同然だから。

その子は同じくサハラの人と結婚し、
今は小さい子供もいる。


つい先日その養子のサハラのいとこと会う機会があり、
私たちはこんな現状があることを知った。

そのいとこの旦那さんもサハラ出身だけど
今はスペインで働いている。
でもスペインのパスポートを持っていても
本来スペイン人ではない。

サハラ人だけど国連で西サハラは
国として認められていないから、
スペインのパスポートはあっても国籍がないという。

そんな人もいるのか、、と悲しい現実を知った。

そのサハラのいとこは
「モロッコは観光地としては魅力があるけど、
国の政治はめちゃくちゃだよ。」
とちょっとモロッコを毛嫌いした様子だった。

自分の故郷を占領されてしまっているのだから無理もない。

この家族はつい先日久しぶりにスペインからサハラへ
故郷の本当の家族に会うために帰って行ったが、
彼らはモロッコに入国することを認められていないため、
アリカンテからフェリーでアルジェリアに渡り、
アルジェリアからはるばる故郷のサハラへ帰省した。



、、といった感じで、そんな政治背景がある。


本当に詳しい背景は私も理解できてないけど、
日本からしたら遠すぎて
気にも止めないことなんじゃないかと思って、
こんな人もいるんだよっていうのをちょっと紹介してみた。

もっと詳しく知りたい人はこれを見てみてね↓


話はちょっとずれたけど、
そんなこんなで電車の中では
そのジャーナリストの青年といろんな話をした。

(他にも、モロッコとスペインのジャーナリストの給料や生活費の話、青年が学生時代にハシシ吸いすぎて勉学に集中できないほどになり、もう吸うのをやめた話も教えてくれた。笑)

そしてその青年はメクネスで降りていった。


鉄道の出会いは続く


私たちの部屋には他にもファミリーが隣に座っていた。

そのファミリーとはほぼ話してないけど、
首都のラバトで彼らが降りて行ったときに
窓越しに優しく手を振ってバイバイしてくれた。

私の彼が電車の喫煙所で出会った他の男性も
降りて行くときにあたかも友達かのように
笑顔で手を振ってくれたようで、
なんかフレンドリーな人ばっかじゃん!という話になった。


さらに私の彼は喫煙所で
また別の青年と出会ったそうで、
軽く15~20分くらいしか話してないけど
その青年の壮大なストーリーを聞いたらしい。


その青年は中東のイエメン出身で、
なんと内戦から逃げてはるばるここまでたどり着いたそう。

青年の仲間も船で逃げてきたけど
3人は途中で遭難してしまい、
彼だけはようやくこのモロッコまで来れたのだそう。

ここだけ切り取って話すと
ちょっとインパクトが薄れるけど、
私の彼は偶然そんなイエメンからのレアな人物に出会い、
言葉もお互いわからかったみたいだけど
何かかなりのカルチャーショックを受けたようだった。

内戦がもう当たり前な日常の
イエメンの青年にとっては
このモロッコがどんなに安全で快適な場所か。。


この6時間の鉄道旅での出会いで、
私たちはまた新たな世界を知った。

ここでしか会うことのなかった人達との出会いを
私たちは経験したのだった。


マラケシュ到着


マラケシュに着いたのは夜中の23時頃。

早速タクシー乗り場に行き、タクシーに乗り込む。

私たちは有名なフナ広場の近くにあるリヤドを予約していた。

さすが大都市、駅にはバーガーキングやスタバもあったし、
メディナに行くまでに大きなホテルをいくつも見たり、
今まで見ることのなかった立派な建物も
タクシーの車窓から見えた。

フェズの時と同じく、
メディナの中は車が入れない細い道なので、
メディナの外で降ろされた。

降ろされた後は、タクシーの運転手が
「この人が君たちのリヤドまで案内してくれるから」
と言ってある男性がタクシーの前に現れ、
私たちをリヤドまで案内してくれた。

リヤドに到着すると、
案の定その男性からチップを請求されたが
深夜だったしまあ案内してもらったから
ちょびっとだけでも持ってる小銭を渡そうと
約10円単位の小銭を渡すと、

5dlhじゃなくて50dlhだよ!(600円くらい)
とキレられて男性の手のひらに渡した小銭は
バラバラと地面に落とされた。

その男性の態度が悪すぎて
私はもう早くその場から立ち去りたかった。

もう他に小銭持ってないから行こう!
とリヤドに無理やり逃げ込んだ。

マラケシュ、治安わるっ、、

と最初の印象は最悪。

でもリヤドに着くと、
用意された部屋が予約したのよりも
アップグレードされてたようで
3人用の部屋に泊まれてラッキー^^

それから彼は夜ご飯を買いに
一人で広場へ出て行った。


しばらくして彼が部屋に帰ってくると、
またさっきの態度の悪い男性に案内されたと言っていた。笑
しつこいやつだ、、

翌朝、リヤドのオーナーも
夜はその辺の奴らに着いて行かないように気をつけなさい。
と私たちに注意してきた。


マラケシュでのハプニングは
まだまだ始まりにすぎなくて、
こんなもんじゃ到底終わらなかった……!


ということで、
次回はマラケシュ観光!お楽しみにー!

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