プラサンティ

2001年から結婚定住、今までバリ人まみれで暮らしてきた中で、バリの文化や宗教行事につ…

プラサンティ

2001年から結婚定住、今までバリ人まみれで暮らしてきた中で、バリの文化や宗教行事について、日本語で書かれたものに納得したことがないので、自分で書こうと思いました。もとよりバリ島全土、バリ人全部、についての記述を目指しているものではございませんので、ご了承ください。

記事一覧

阪神淡路大震災の記憶

I was here on 1.17.1995. 1995年(平成7年)1月17日(火曜日)5時46分52秒、兵庫県南部地震により発生した災害時、私は東灘区の甲南町のワンルームマンションの二階の部…

プラサンティ
3か月前
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2002年生まれのバリ島の甥っ子が亡くなった。

これは一年前に書いたものを今投稿します。 去年(2021年)の8月にバリ島の舅が他界し、そのころから貧血を訴えるようになった甥っ子。 貧血症状が酷くなり、医者で精密検…

プラサンティ
5か月前
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バリ島のNGABEN火葬式

なぜ、インドネシアのバリ島に移住したか、というテーマで記事を書いたので、一部抜粋。 サムネの画像は、30年前のバリ島、バトゥブラン地区の火葬式。 現在もあまり変わっ…

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バリ人の通過儀礼。

日本滞在も半年になった。お盆頃にワクチンを2回打ち終え、日本生活も本格的に始動、バイトのかけもちがちょっとオーバーワーク気味な今日この頃、現実逃避で久しぶりにnot…

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Iseng ajak bapak

舅は、そんなにペラペラと喋る人ではなかったから、会話が記憶に残っているというのはあまりないけど、バリの風俗や、バリ語や宗教行事のことなど、分からないことをよく質…

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ありがとうお義父さん

バリ島の舅が他界した。 先月、2021年8月18日に、ギャニアールの病院で息を引き取った。 2016年の年始早々、姑の薬(糖尿病の血糖値を下げる薬)と、自分の薬(喘息の薬)…

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龍の巣②

この世界最大の暗闇と言われる洞窟が、なぜ「龍の巣」と呼ばれるのか。 「この中には母親の龍が居る。それを追って、父親と子供たちの龍がここに集まってきた」 ミャオ族…

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龍の巣①

NHKスペシャルで、「龍の巣に挑む」(再放送)を見た。 その内容と感想を、何回かに分けて書いてみたいと思う。 中国貴州省に、世界最大の地底空間があり、地元のミャオ族…

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カジャン・クリウォン

バリ人の毎月のお供え物の中でも、定期的で重要な日であるカジャン・クリウォン Kajeng Kliwon は、15日に一度巡ってくる。 バリでは様々な暦が使われているが、そのうちの…

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8

バリ島で幸せに暮らせるのか?

※100円で有料公開にしている記事を、最後まで読めるように設定しました※ よく、旅行で訪れる方から、バリ島で暮らす人々のように、充実した生活を送ることは出来ないか…

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桜咲く季節に思う

今朝、起きぬけに、「桜見に行かなきゃ」と思った。 今年は開花が早くて、もう見ておかないと次いつ見れないか分からないのに。日本に居るのに、なぜ近くのお城の桜を見に…

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バニュ・ピナロ~パゲルウェシの日のお供え物。

サラスワティから5日間続く一連の儀式のお供え物について (リンクをクリック)、二日目のバニュ・ピナロから最終日のパゲルウェシについて、まとめてみました。 ★サラス…

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サラスワティの日のお供え物。

2021年1月30日土曜日は、Piodalan Sang Hyang Haji Saraswati サラスワティの日です。バリ島のウク歴に基づいて、210日ごとのウマニス・ウク ワトゥグヌンの土曜日に祭祀が…

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未曽有の年明け。

生まれてこの方、初めての、世界史に残る2020年が明けた。 パンデミック。 明けたからと言って、状況は何も変わらないけれど、自分を取り巻く世界は2020年から大きく変化…

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バリ島のバリアンについて私見。

前回、バリアンについて少し書いた。 バリアン、とは、民間医、とか、呪術医、シャーマン、と訳されることが多い。要するに、「病気を治したり、健康な人を病気にすること…

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バリアン、行ってきた。

バリ島に関して質問を受けることが多いのが、「バリアン」についてだ。 バリアンは、「人の病気を治すことが出来る人」で、シャーマンのことである。 治すことが出来る=…

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阪神淡路大震災の記憶

阪神淡路大震災の記憶

I was here on 1.17.1995.

1995年(平成7年)1月17日(火曜日)5時46分52秒、兵庫県南部地震により発生した災害時、私は東灘区の甲南町のワンルームマンションの二階の部屋にいた。全体での犠牲者は6,434人、神戸市では4,564人が死亡したが、最大の被害を受けたのは東灘区であり、全ての自治体で最多となる1,469人の死者が出た。そんな中でかすり傷一つ負わなかったのは、

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2002年生まれのバリ島の甥っ子が亡くなった。

これは一年前に書いたものを今投稿します。

去年(2021年)の8月にバリ島の舅が他界し、そのころから貧血を訴えるようになった甥っ子。
貧血症状が酷くなり、医者で精密検査の結果、白血病だと。
抗がん剤治療を受けるかどうか、迷いに迷っていたのだが、年明けから治療を始めることになった。
二回目の抗がん剤治療の日の朝、具合が悪くなり、病院へ搬送されたが、そのまま帰らぬ人となってしまった。

この3月で二

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バリ島のNGABEN火葬式

バリ島のNGABEN火葬式

なぜ、インドネシアのバリ島に移住したか、というテーマで記事を書いたので、一部抜粋。
サムネの画像は、30年前のバリ島、バトゥブラン地区の火葬式。
現在もあまり変わっていないのが本当にビックリです。

世界的リゾート地として有名なバリ島は、インドネシアの一つの州です。
インドネシアは世界第4位の人口(2億3,764万人)を持ち、赤道にまたがる1万3千以上の島からなる大きな国で、バリ島はそのうちの島の

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バリ人の通過儀礼。

バリ人の通過儀礼。

日本滞在も半年になった。お盆頃にワクチンを2回打ち終え、日本生活も本格的に始動、バイトのかけもちがちょっとオーバーワーク気味な今日この頃、現実逃避で久しぶりにnoteを。

最近、バイト先で、子育ての話になって、やはり、日本とは出産、子育てはかなり違っていたのだなあ、と思うことが多い。

結婚する直前に、流産したことがある。その時の妊娠で慌てて、最小限の結婚の儀式を行ったのだが、残念ながら11週で

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Iseng ajak bapak

Iseng ajak bapak

舅は、そんなにペラペラと喋る人ではなかったから、会話が記憶に残っているというのはあまりないけど、バリの風俗や、バリ語や宗教行事のことなど、分からないことをよく質問して、色々教えてもらった。時々、堰を切ったように話し出すことがあって、そんなところはうちの夫もそっくりだ。

一番感謝していることがある。それは、二人目の子供を出産した時。

二人目の妊娠中は、早期破水したということもあって、私はとても神

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ありがとうお義父さん

ありがとうお義父さん

バリ島の舅が他界した。
先月、2021年8月18日に、ギャニアールの病院で息を引き取った。

2016年の年始早々、姑の薬(糖尿病の血糖値を下げる薬)と、自分の薬(喘息の薬)の飲み違えが発端で、急性低血糖症に陥り、錯乱、けいれん発作、一時意識不明だったお義父さん。
その時を境に、元々持っていた喘息の発作と、胃痙攣の発作を繰り返し起こすように。
喘息の薬で胃を壊し、薬を飲まないと喘息の発作を起こす。

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龍の巣②

龍の巣②

この世界最大の暗闇と言われる洞窟が、なぜ「龍の巣」と呼ばれるのか。

「この中には母親の龍が居る。それを追って、父親と子供たちの龍がここに集まってきた」
ミャオ族の言い伝えである。

この洞窟の成り立ちは、インド亜大陸が、ユーラシア大陸と衝突した5000万年前に遡る。その衝突の際に、ヒマラヤ山脈が隆起した話は有名だ。インド亜大陸は今でも北上を続けており、今でも年に5センチほど、ヒマラヤは隆起し続け

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龍の巣①

龍の巣①

NHKスペシャルで、「龍の巣に挑む」(再放送)を見た。
その内容と感想を、何回かに分けて書いてみたいと思う。

中国貴州省に、世界最大の地底空間があり、地元のミャオ族(苗族)からは、「龍の巣である底なしの洞窟、そこは冥界、決して入ってはならない」と言われている。

この世界最大の暗闇を、初めて光で照らし、内部を撮影するという試みのドキュメンタリーなのだが、どこまで深くて、どこまで広がっているかわか

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カジャン・クリウォン

カジャン・クリウォン

バリ人の毎月のお供え物の中でも、定期的で重要な日であるカジャン・クリウォン Kajeng Kliwon は、15日に一度巡ってくる。
バリでは様々な暦が使われているが、そのうちの三曜週(Tri Wara)のカジャンと、五曜週 (Panca Wara) のクリウォンが重なった日、それがカジャン・クリウォンだ。
カジャンの日=デウィ・ドゥルガー(aham kara 自我 のパワー=bhuta kala

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バリ島で幸せに暮らせるのか?

バリ島で幸せに暮らせるのか?

※100円で有料公開にしている記事を、最後まで読めるように設定しました※

よく、旅行で訪れる方から、バリ島で暮らす人々のように、充実した生活を送ることは出来ないかな?
という言葉を聞く。

子供さんを連れて、またはご家族で、バリ島に移住してくる人は、沢山居る。欧米人(近年多いのはロシア人)も、日本人も、短期・長期にかかわらず多い。
物価が安いからか、気候が温暖だからか、子育てしやすそうだからか、

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桜咲く季節に思う

桜咲く季節に思う

今朝、起きぬけに、「桜見に行かなきゃ」と思った。

今年は開花が早くて、もう見ておかないと次いつ見れないか分からないのに。日本に居るのに、なぜ近くのお城の桜を見に行かないの、馬鹿々々しい。今日はこれからお城に行こう。

目が覚めて、起きる前に数秒、まだこう考えていた。
完全に、日本に居る感覚。

直前に夢でも見ていたのだろうけど、目が覚めて、こんなに強く自分の居る場所を錯覚したのは初めてだった。し

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バニュ・ピナロ~パゲルウェシの日のお供え物。

バニュ・ピナロ~パゲルウェシの日のお供え物。

サラスワティから5日間続く一連の儀式のお供え物について (リンクをクリック)、二日目のバニュ・ピナロから最終日のパゲルウェシについて、まとめてみました。

★サラスワティのお供え物については、サラスワティの日のお供え物。 をどうぞ!

【Banyu Pinaruh バニュ・ピナロのお供え物】

バニュピナロはサラスワティの翌日の儀式です。
サラスワティの日がバリの暦・ウク歴の最終日で、翌日のバニュ

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サラスワティの日のお供え物。

サラスワティの日のお供え物。

2021年1月30日土曜日は、Piodalan Sang Hyang Haji Saraswati サラスワティの日です。バリ島のウク歴に基づいて、210日ごとのウマニス・ウク ワトゥグヌンの土曜日に祭祀が行われるサラスワティの日。
この日は全ての書物、聖典、知識を伝える図書を聖水で清め、儀式を行います。

この日のお供え物は、バンタン・サラスワティ(Banten Saraswati)、アジュマン

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未曽有の年明け。

未曽有の年明け。

生まれてこの方、初めての、世界史に残る2020年が明けた。
パンデミック。

明けたからと言って、状況は何も変わらないけれど、自分を取り巻く世界は2020年から大きく変化し、その変化はいまだ続いていて、今後も続いていくであろう。
誰にも予測できない。

去年の今頃はまだ、お正月明けで、年末年始のお客様がどんどん帰国していく時期で、寂しく気が抜けた感じがしつつも、すぐあとに来るヨガのワークショップや

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バリ島のバリアンについて私見。

バリ島のバリアンについて私見。

前回、バリアンについて少し書いた。
バリアン、とは、民間医、とか、呪術医、シャーマン、と訳されることが多い。要するに、「病気を治したり、健康な人を病気にすることが出来る人」のことだ。インドネシアでは、「ドゥクン」という事が多いかな?

西暦2000年頃までは、バリの人は西洋医学よりも圧倒的に民間医療の方に頼っているな、という印象だった。
西洋医学はお金もかかるし、手の施しようが無くなったら行く、と

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バリアン、行ってきた。

バリアン、行ってきた。

バリ島に関して質問を受けることが多いのが、「バリアン」についてだ。

バリアンは、「人の病気を治すことが出来る人」で、シャーマンのことである。
治すことが出来る=病気にすることが出来る、ということでもあり、その点において白と黒のバリアンが居る、と言われる。いはゆる、ホワイト・マジック、ブラック・マジックってやつだ。
バリアンにもいろんなタイプが居て、なり方にもいろんなタイプがある。

バリアンに関

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