見出し画像

サラスワティの日のお供え物。

2021年1月30日土曜日は、Piodalan Sang Hyang Haji Saraswati サラスワティの日です。バリ島のウク歴に基づいて、210日ごとのウマニス・ウク ワトゥグヌンの土曜日に祭祀が行われるサラスワティの日。
この日は全ての書物、聖典、知識を伝える図書を聖水で清め、儀式を行います。


画像1

この日のお供え物は、バンタン・サラスワティ(Banten Saraswati)、アジュマン(Ajuman)、プラス(Peras)、ダクシノ(Daksina)、等々 (Rayunan putih kuning, Sesayut-saraswati, Sajin saraswati, Ayunan saraswati, etc,etc,)をチャナンと共にお供えします。
最も重要なお供え物、バンタン・サラスワティの一番の特徴は、米粉ともち米で作られた、二匹のチッチャ(ヤモリ)とオンカラの形をしたお菓子が入っている事でしょうか。この二匹のチッチャは、黒と白のプルシャとプラダナのシンボルで、知識は、それが常に神聖であり真実であるにせよ、私たち人間が必ずしもそれを良い目的として使用するとは限らないということを表しているそうです。
また、昔の信仰では、チッチャは、感受性の象徴であり、祈りの仲介者と見なされていました。

サラスワティの儀式は正午までにしなければならず、朝、村のお寺に村人が揃ってお供え物を持って行き、お祈りし、聖水を戴きます。学生は学校でこの儀式に参加します。
帰宅して家で、準備したサラスワティのお供え物を供え、家にある書物や筆記用具にもお供えし、祈りを捧げます。

バリのサラスワティの日に唱えると良いマントラは、検索するといくつか出てきますが、バリで代表的なものを一つご紹介しましょう。

Oṃ sarasvatī namastubhyāṃ
varade kāma rūpiṇī
śiddhārambha kariṣyāmi
śiddhir bhavantu me sadā
/stuti and stava 839.1.

崇拝するサラスワティ女神よ
祝福の贈り物として、切望され熱望された姿、
どうか私の全ての活動が、あなたの恩寵の元成功しますように(インドネシア語の説明を筆者訳)

バリ島で唱えるマントラは、私が現在勉強中の、サンスクリット語のものと、発音や表記が微妙に違ったりすることが有りますが、記事中ではバリ島のものをご紹介しています。

サラスワティが終わって翌日は、早朝から洗髪も含めて水浴して全身を清める日、Banyu Pinaruh バニュ・ピナロです。ナシ・クニンという黄色く色づけされたご飯をお供え物に使う、自己の浄化の日です。
ここから水曜日の Pagerwesi まで、連日儀式が続きます。

詳しくは以下のリンクから ↓↓↓
”知識”を讃える五日間、サラスワティからパゲルウェシまで。

サポートいただける事は、今後の書くこと・生きていくことの、大きな励みになります。 いただいたサポートは、有難く、バリ島がこれからも祈りの島であり続けられるよう、宗教行事のサポートに使わせて頂きます。