きち

感情 感想 解釈の記録用。文がオタク臭い。

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感情 感想 解釈の記録用。文がオタク臭い。

最近の記事

感想備忘録(THE FIRST SLAMDUNK)

今までの感想の備忘録。オタク文〜!!!!って感じだけどここに一旦まとめた。 2023.03.11 初視聴後のツイート 2023.03.18 3回目視聴後感想 ・ソーちゃん、リストバンド水道に忘れて手元に着けずに船に乗ってるけど、事故の後リョータがあの水道に行ってソーちゃんのリストバンドを拾ってずっと大事に持って…ってしたかと思うと辛すぎる。沖縄から引っ越す時にあの洞窟に置いたのかなあ。 ・「生きてたらね」って言うアンナちゃん、酷すぎるだろ!と最初思ってたけど、アンナだけ

    • ゲームにしかできないこと(陰キャラブコメとドキドキ文芸部)

       ドキドキ文芸部と陰キャラブコメ(以下陰ラブ)、プレイした。どっちも心から大好きなゲームになった。両作を踏まえたうえでのゲームの話。  以下両作のネタバレを含みます。ゲーム未プレイの方はブラウザバック推奨です。 1、観測者について ゲームキャラでありながら、自分がゲームキャラであることを自覚し、このゲームで起きたことを全て観測できているキャラクター。ここでは観測者と呼ぶ。両作品に観測者が存在するが、細部に違いがあるので、簡単に特徴をまとめた。 【ドキドキ文芸部】 ・観測

      • 生まれ変わるべきもの(怪物)

        2023.06.18 怪物 1、怪物だーれだ  息子を助けようと奔走する母親も、虐められている児童を守ろうとする担任も、ある面から見れば狂っていて、ある面から見ると人間だった。劇中、何度も「怪物だーれだ」という台詞が繰り返される。どの人間も見方を変えるとみんなみんな怪物だ。結局人は自分の見たものしか見えなくて、自分のものさしでしか他人を推し量ることができない。絶対的な善人も、絶対的な悪人もいない柔らかい地獄みたいなこの世で私たちは生きている。    クラスで依里をいじめて

        • 見てられないからこそ、目を背けてはいけない(子宮に沈める)

          2023.05.13 子宮に沈める ヘレディタリーと子宮に沈めるを同日に視聴するハードスケジュールな日でした。見るべき映画だなと思った。 1、親は一人ではなれない  物語の大半はネグレクトを受けている子ども二人を定点カメラで映すシーンで進んでいく。食べるものがなくなりゴミ袋を漁ったり、トイレにも行けず排泄物を垂れ流したり、そういう場面がずっと続く。子どもを置いて男のところに行った母親に激しい怒りが湧くが、はたして悪いのは母親だけなのか。  出産は一人ではできない。親には

        感想備忘録(THE FIRST SLAMDUNK)

          歪で不気味でありふれた愛(母性)

          映画 母性見た。湊かなえっぽさも、逆にぽくなさもあるなーって感じだった。視点が切り替わりまくるところはらしくて好きです。 1、ラストシーンの真意 なんで最後ルミ子はりっちゃんの部屋に入ったのか。 自分の息子のことも忘れた田所母からの「あなたは自慢の娘」を貰って、お義母さんに愛される義娘の私はクリアしたから、りっちゃんの部屋に入る=私がお義母さんの娘という表現かなと思ったけどちょっと腑に落ちない。 そもそも、妊娠した娘に「怖がらなくていいのよ…」と伝えるのも今までの行為と一貫

          歪で不気味でありふれた愛(母性)

          今までも、これからも(舞台ハリー・ポッターと呪いの子)

          舞台 ハリー・ポッターと呪いの子 見てきた。感想。ネタバレ多少含みます。 1、舞台としてのハリーポッター 私は舞台というものに今回初めて触れた。なので一般的な舞台がどのようなものか分からないし比較できないが、舞台ハリーポッターと呪いの子の演出はきっとここでしか見れないものだらけなんだろうなと思った。演出のひとつひとつ物語からそのまま出てきたみたいで、ずっとワクワクして興奮した。トランクはホグワーク特急の座席に早変わりするし、魔法の階段は縦横無尽に方向転換するし、ディメンタ

          今までも、これからも(舞台ハリー・ポッターと呪いの子)

          ゴールデンカムイはウェンカムイなのか

          ゴールデンカムイ最終巻によせて。31巻一気読みの感情と感想。加筆部分ネタバレ含む。  別冊太陽 日本の心280「アイヌをもっと知る図鑑 歴史を知り、未来へつなぐ」に掲載された北原モコットゥナシさん著の寄稿文「先住民族アイヌの心を知る」では、カムイについて以下のように解説されている。 「人間に神話的な物をペケレカムイ『清いカムイ』、人間に無関心であったり、邪な心から加害をするものをニッネカムイ『固いカムイ』やウェンカムイ『悪いカムイ』と呼ぶ。人間を殺すことができる者は、それを

          ゴールデンカムイはウェンカムイなのか

          バーチャルの中のリアル(フリー・ガイ)

          フリー・ガイの感想。あとDDLCのオタクの独り言。 1、落としどころ  バーチャルとリアル。レディプレーヤー1や竜とそばかすの姫など、最近多くの映画や作品で取り扱われているテーマだ。実際に私たちの生活にもバーチャルの世界は浸透してきている。オンラインゲームやSNSの発達からしても、なんとなく、想像がしやすいSF要素だと思う。だがこのテーマ、落としどころが非常に難しい。バーチャルを優先すれば、いやいやリアルのほうが大事でしょ…となるし、リアルを優先すると、結局バーチャルはた

          バーチャルの中のリアル(フリー・ガイ)

          忘れないという強さ(返校)

          返校 言葉が消えた日を見た。ネタバレ感想。 1、ゲーム原作として  舞台は台湾。時代は1960年代。白色テロをテーマにした今作だが、原作はインディーズゲームだ。ゲームの映画化で原作ファンが求めるものは、ゲームの要素をいかに映画内に組み込んでいるかだ。この映画、そこの組み込み方がめちゃくちゃ上手い。ゲーム時の横スクロールと近いカメラワーク、ペンダントやピアノなど原作の中のキーアイテムの登場、息を止めるというアクションを自然と入れ込んである演技…。見ながらゲームプレイ時の記憶

          忘れないという強さ(返校)

          双方向

          パスピエ ツアー2021 KAIKO 2021.07.03 名古屋 2021.07.04 大阪 2021.07.11東京 私はずっと、アーティストと聞き手の距離の遠さが好きだった。自分が音楽を聴いて、ライブに行くようになって何年か経つ。数年で自分の置かれている状況も立場もどんどん変わって行く。変わり続けて行く私の生活の中に、パスピエの音楽はずっと、当たり前に、存在していた。 私は当然メンバーと関わりは無い。どこまでいっても、結局我々は他人でしかない。私はパスピエメンバーのラ

          音楽の不変性

          2021.06.12 前日にスマホのバッテリーと日焼け止めを買った。色味が派手すぎるため普段は使えないバケットハットを箪笥の奥から引っ張り出した。ガソリンを入れて、車にペットボトルのお茶を載せておいた。バンドのTシャツを着た。 一つ一つの行動が、久しぶりで、愛おしくて、幸福で、あぁフェスに行けるんだなと噛み締めながら準備をした。 森道市場2021。緊急事態宣言が延長されてどうなるか不安な中、開催を決意してくれた運営陣の方々には頭が上がらない。私にとって2年ぶりの野外フェ

          音楽の不変性

          「面白い」に貪欲であれ(騙し絵の牙)

          「面白ければ、目玉は何個あってもいいんだから!」「人を騙して、そんなに面白いですか?」 作品の面白さ、それはその時代の価値観や売り出し方や読み手の状況によって多少の差が出る。流行ってるものが全て面白いとは限らないし、逆に面白ければ必ず流行るわけでもない。だが、「面白いものは面白い」これは一つの不変の事実だ。そして、その面白さをどうしても切望してしまう人間がいることも、また事実なのだ。 私は、作者の人格と作品とは切り離して考えるべきだと思っている。作品が生まれた瞬間、それは

          「面白い」に貪欲であれ(騙し絵の牙)

          自分のために生きることの難しさ(ミッドナイトスワン)

          021.01.24 ミッドナイトスワン 感想と自己解釈 ①人は自分のために生きるべき 主人公凪沙は、一果の母になりたかった。不器用ながらも育まれていった二人の温かい愛情は、凪沙の気持ちも行動も大きく変えた。バレエの練習に付き合い、温かい料理を用意し、ぎこちないながらにも二人は確かに家族になろうとしていた。トランスジェンダーの凪沙は、女性、そして母親という存在に憧れのようななにかを抱いていたのだろう。サッカーボールを手渡すときのその眼差しは、母性に似たぬくもりがあった。自分

          自分のために生きることの難しさ(ミッドナイトスワン)

          パスピエ synonium

          2020.12.25 パスピエ synonium 曲ごとの感想。レポというより自分の考えたこと中心。 1 Q. いつものSEを破壊するかのように始まったイントロアレンジ。薄い幕に科学的な花のような模様が映し出されて、光が重なるときに透けて見えた大胡田なつきがあんまりにも美しくてびっくりした。「今ここにいるんだな」って噛みしめて興奮と感動で感情がぐちゃぐちゃになった。今回のアルバムは本当に1曲1曲の個性が強いので、1曲目どうするんだろう?と思ってたけど、こんなぶち上がるスタ

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          TNENT 雑考察と感想

          TNENT 感想と個人的なまとめ 1、どういう時間軸なのか タイムパラレルものは大きく分けて2つに分かれる。(と私は思っている) ①世界戦が複数あるもの。 いわゆるパラレルワールド。これらは、タイムトラベルをして過去改変をすると、その元居た世界戦から別の世界戦に移動をするもの。例えば、この世界戦で祖父殺しを行うと、その世界戦では自分が消えるが、元の世界戦では変わりなく存在している。なので世界戦が1つ増えることになる。1本の線が枝分かれしていくイメージ。この場合、世界戦=複

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          消えない罪と赦しの話(聲の形)

          2020.07.31 金曜ロードショーで聲の形を見た。感想と感情。 深くて広い、赦しの物語だと思った。いい意味でも、悪い意味でも、登場人物の全員がリアルだった。視聴しながら、「でも、生きるってこういうことなんだよな」と思った。 「人を傷つけてはいけません」「みんな仲良くしましょう」「自分を大切にしましょう」この世は、たくさんのきれいな言葉で支配されている。そして、この世のフィクションも、たくさんのきれいごとで構成されている。だってフィクションだもの。現実はそういうわけにい

          消えない罪と赦しの話(聲の形)