マガジンのカバー画像

恋愛

13
主にななの考える恋愛感わ体験談
運営しているクリエイター

#読み切り

ワインを飲む男

日常によくある会話だ。

どんな人がタイプ?

何か答えを決めていた方が楽だなと思いつつ
毎回考えてしまう。

無難に優しい人。面白い人。頭がいい人、
人としてちゃんとしてる人。とか
テンプレートのような回答をしていた。

そして、また自分がどんな人がタイプなんて
忘れていく。

いつか行った、好きな本を読みながら過ごせるカフェ

隠れ家のような雑居ビルに入っていた。

流れている音楽も小さな

もっとみる
離れられない女

離れられない女

彼と離れようと決心して別れをほのめかす。

ー別れましょう。
と言えるほど強くない。

あなたはどうしたい?決まって私はクエスチョンを投げかけて彼に答えを委ねる。

彼はいつも言う。
僕が決めれる事じゃない。ただ君といると幸せだ。

言い回しを変えながら毎度同じ事を言う。

そうすると私は無意識に彼に近付き、
彼も無意識に私に手を伸ばす。

のどがじりじりと音をたて、私は空っぽの安い涙を流す。

もっとみる
私以外の誰かと結婚して欲しい

私以外の誰かと結婚して欲しい

何か新しい自分の一部を作りたくて本を買った。
影響を受けやすいのだ。

自己啓発本と昔から好きな女性小説家の文庫本。
中身をじっくり読んで買ったわけじゃない。直感で選んだ。

自己啓発本の1ページ目には、
自分が変わりたいと思った時はそれは今がタイミングだと言う事。そう信じ込む事。

シンプルな文章でストンと心に落ちた。
あぁ私は今変わりたいんだ。と。

私以外の女を抱き続ける、狂うほど愛している

もっとみる
飼われている彼

飼われている彼

付き合ってもう何年経ったんだろうね?

週に1回は会うようにしてる。

一緒に寝る時は手を繋いで寝る。

もうあんまり私に触れてこないね。

たまに軽くおでこにキスをしてくるね。

私は知っているよ。
あなたが私のおでこにキスをする日は

罪滅ぼしのキス、

私の知らない女の子をあなたは触った。

この同じベットの上であなたは動物になっている事を。

あなたは知らない。

私がその動物

もっとみる
流れてく

流れてく

さよならをした後も何かしら理由を付けて会ってしまう。

彼も拒まない。

もう肌を重ねたりはしない。

ただ手を繋いで寝てしまう。部屋を出る時に優しく抱擁を交わす。

お互いに付き合っていた数年の時間を止められずにいる。

もうとっくに終わってしまっているのに。

いつ終わってしまったのか、思い出せない。

早く誰か別の人を好きになってしまいたい。
彼を全て忘れてしまうような。

もう一回

もっとみる