【簡単あらすじ】グラスホッパー(微ネタバレ)【伊坂幸太郎/角川文庫】
この作品の主要登場人物である四人は、「非合法な組織で働いている」であったり「殺し屋」だったりします。
①鈴木 … 妻を殺した男に復讐するために、その男の父親が経営する非合法な会社に入社した、元教師。
②槿(あさがお)… ターゲットを少しだけ押して殺害する「押し屋」
③鯨 … 話すことでターゲットを自殺させる殺し屋
④蝉 … ナイフ使いの殺し屋
この四人とも成し遂げたい目的を持っており、目的遂行の途中で少しずつ・深く関わり合っていくことで物語が進んでいきます。
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以前レビューした「ホワイトラビット」では、
『伊坂先生の作品は、良い意味でグッドエンドになるところが好き』と書いてしまっているのでアレなんですが、この作品は、世間一般的に言われるようなグッドエンドにはなりません笑
まあ、「復讐」「殺し屋」などが飛び交う作品なのですからしょうがないですよね。
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ただ、上記した主要登場人物の中で、一番浮いてしまっている人物(鈴木)は、立ち直る…とまではいきませんが、最終的に気持ち・考え方が良い方向に変化していると思います。
鈴木のその後については、続編にあたる「マリアビートル」で、物語において程々重要な役割で再登場しますのでご期待ください。
また、上記のように、この作品は「非合法」「殺し屋」というテーマで進んでいるため、新しく読み始めようとしている方に対して、あまり良いイメージを与えないかもしれません。
しかし、「登場人物やシーンがコミカル」では無いのに、また「登場人物の人生背景等が軽い」訳でも無いのに、読後のスッキリ感があるところが、流石に伊坂作品だなと思います。
伊坂さんの「殺し屋シリーズ」全三巻は大変おススメです!
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