夢を失ったときにじっくり考えること
やりたいことが見つからない
「夢がない」という悩みは多くの人が持っている。だから、一般的に夢がある人は尊敬の対象になったり羨ましがられたりすることが多い。
でも、夢があることって、本当に幸せなことなのだろうか? 夢を持つということは、とある思考を持っていないと、かなり危険を伴う行為になる。
スポーツ選手にとっての選手生命、大学生にとっての学歴、親にとっての子供など、時間をかけてきたものほど失うのは怖い。
そして、「夢」というものは未来まで含んでいるから、夢を失ったとき、つまり挫折したときは、自分の人生全てを失ったような錯覚に陥ってしまうのだ。そして本気で目指してきた人ほど、そのダメージは大きい。
僕の知り合いの友達が、大学で目指していた夢に挫折して、自らの命を絶ったと聞いた。「死ぬことはないじゃないか」とは思うけれど、彼の気持ちが僕には痛いほどわかる。
「追うものがあって羨ましい」と言われてきて、自分もそこを誇らしく思って頑張って生きてきたからこそ、その夢を手放すことには大きな苦痛が伴ったと思う。
まるで今まで自分が積み上げてきたもの、未来を含めた自分の人生そのものが音を立てて崩れ去っていくような感覚がすると思う。
「自分だけ取り残された」「ドロップアウトした」「もう終わりだ」と思うかもしれない。極めつけには「もう自分は自分ではない」「生きている価値がない」とか思い始めてしまうのだ。
この世界は互いに価値提供しあって回っている。
お互いに与えられるものを与えあって、それにお金というものを使って等価交換をし、社会が成り立っている。
だから、夢を持っていた人が夢を失うと、「人の役に立つ輝かしい人生」から「無気力で他人にぶら下がって生きていく寄生獣みたいな人生」へと転落したような気分になるのだ。
全てが無意味に思えてくる。そして、挫折を味わっているときは悪い部分しか見えなくなってしまうから、「自分はもう終わりだ」という盛大な勘違いをし続けてどんどん自分を追い込んでいってしまう。
ここまで言うと、夢を持つことは悪いことのように聞こえてしまうかもしれないけれど、そんなことはない。
夢をもって、本気で頑張れる人って、僕はかっこいいと思う。
他の人には持てないエネルギーを持っているし、自分の人生を楽しめるポテンシャルも凄く高いと思う。
ここまでで僕が言いたいことは一つだ。
「本質を見極めよう」ということだ。
最初の方で、「夢を持つということは、とある思考を持っていないと、かなり危険を伴う行為になる」と言った。
どういうことかと言うと、常に自分がやりたいことを要素分解し続ける思考が私達には必要だと言いたいのだ。特にエネルギッシュな人には。
自転車や自動車など、高速で動いているものほど事故が起きたときに受けるダメージは大きい。
しかも、自分がやりたいことの本質を見極めずに突っ走ることは、ヘルメットをかぶらずに自転車をよそを見ながら全力で漕ぐようなものだ。
凄く危ない。
僕はまだ全然何も成し遂げていないただのガキだし、人様に偉そうなことを言うことができるような立場では決してない。
でも、僕も凄く憧れていた夢に挫折して生きているようで死んでいる生活を送っていた時があるから、気持ちが痛いほど分かる。
だから、この文章を読んでくれた人の中で挫折している人がいるとしたら、自信を取り戻してほしいのだ。
ダメージが大きければ多いほど、君は凄く一生懸命に、他の人よりも速いスピードで動いていた証なんだよ、と僕は言いたい。
君はかっこいいよ、僕が保障する。
道は一つじゃない。やりたいことの本質を見極めよう。
本質を抽出する。
なりたいものと、やりたいことが別々になってはいないだろうか。
例えば、「医者になりたい」という夢が「患者を救いたい」ということだとしたならば、別の方法がたくさんある。
例えば会社経営が得意でお金をたくさん稼いだうえで、医療に携わっている人達に多額の資金援助をしたとしたなら、自分が十数年かけて一人前の医者になって手術をしているよりも、多くの患者さんを救えるかもしれない。
「心理カウンセラーになりたい」という夢が「つらい気持ちを抱えている人を救いたい」ということだとしたならば、作家になって人に勇気を与えるような物語を書くことだってより多くの人の心の支えになりうるかもしれない。
ただ単に「お金を稼ぎたい」ということであれば、自分の得意不得意を踏まえた上で、お金を稼ぐために働けばいい。
自分のことをよく知る必要がある。
自分が本当にやりたいこと、本質の部分は何なのか、自分の得意不得意を知って、どういう経路を辿ればそこへ到達できるのか。
じっくり考える必要がある。
己を知り、敵を知れば、百選危うからず。
しんどいし、つらいよ。
でも、時間は待ってくれないし、あなたの寿命は決まっているから。
少しでも落ち込んでいないで前に進もうよ。
あなたは自分のことを職業名で語るために頑張ってきたわけではない。痛みを知っている奴だけが、普遍的な愛情を人に傾けることができる。
だから、ゆっくり休んだら落ち着いて考え直してみてほしい。
やってみたいこと、目指していたものの本質は何だったのかと。
僕はデザイン性×人の幸福だった。
大丈夫、きっと別の新しい道が見つかるよ。
一緒に呑気に頑張っていこうではないか!
小説が完成しました。
プロローグ(冒頭、導入部分)の無料試し読みが出来ますので、こちらの記事をチェックしてください。
小説全体では74,566字になっています。
方々から好評を頂いています、、!
ありがたい、、、、。
Amazonのリンク集です。
Kindle電子版で購入いただくと、これよりかなり安くなります。
「長いのは紙で読みたい」という声がたくさんあったので、ペーパーバック版を作成しました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?