最近の記事

ある意味、深い映画

「小さな恋のメロディ」である。 初めて観たのは映画館。 なんて素敵なのと心がワクワクした。 やがておばさんと言われる世代になってまた観た。 なんだ、コイツら。トロッコ漕いでどに行くんだ、恋だ?愛だ? 家計簿って知ってるのか? 暮らすってなんだか知ってるのか? ふざけんな〜 やがてまた月日は流ればあさんと呼ばれる世代に突入した。 うんうん、若いものね。 良い良い、真っ直ぐ素直にトロッコ漕いで進みなさい。 やり直しもきく。 それなりにね。 後悔もたんとおし。 それでもやり直しがあ

    • 何が気に入らないんだ?

      実家に越して8年。 マーキングなんて一度もされたことがない。 なのに閉め忘れた押し入れにルカが入ってゆくのを見た。 珍しいこともあるなと見ていた。 そして今、押入れの中にある猫餌を出そうとして開けた途端にムアっとした空気と猫のオシッコの匂い! ルカ、マーキングしたね! なぜだろう? 白猫の様子が気になってあれこれ世話を焼いてたからか? 僕だけいつもなんでも後回しと悲しかったのか、腹を立てたのか? にしても蒸し暑い夏の西側の押し入れにマーキングとは! 許せん! 慌てて私の大好き

      • 期末テスト

        20数年前、地元の中学校は荒れていた。 出席番号順に並んだ生徒たちはテスト用紙に向う。 だがまともにやらない子も多い。 そんな中、怒鳴り声が教室に響いた。 「なつみっ!前向いてろ。てめぇは人生捨ててっかもしれないけどアタシは捨ててない。いい点数取りたいんだ。邪魔すんな!」 なつみは「あっそ」とテスト用紙で飛行機を折ると窓から飛ばした。 「じゃ、頑張んな」と出ていく。 教師も居たが無言である。 なつみを止めることもない。 怒鳴った生徒を叱ることもない。 怒鳴る優等生は日常的では

        • 夏のあけぼの、かな?

          コンビニへ行ってきた。 北へ向かってヨボヨボとあるいた。 肉眼で見るともっと赤い空であった。 朝焼けならば今日も雨が降るのだろう。 猫にはかつお味チュールを選んだ。 なんとまあ、好き嫌いのない白猫が匂いを嗅いだだけで食べない。 プイと顔までそむける。 かつて無いことだ。 まさか、チュールのかつお味に顔をそむけるんですと病院に連れて行くのも変だけど少し心配である。 ほぼ室内野良猫で10年以上過ごしてきたのに甘えたいらしく私に寄ってきて見つめる。 どうした?食欲自体はある。食い意

        ある意味、深い映画

          心は自由…

          老いて身体が動かなくなっても心は自由…素敵な言葉だと思ったとたんにへそ曲がり故か現実への恐怖か「そうでもなくない?」と頭を過る。 ボケがあるのだ。 前頭葉の萎縮である。 人格も変わる。 薬はあるけれど効果はあるんだかないんだか。 お花畑に縛り付けられるボケなら幸福とも諦めるがどうも怒りっぽくなったりするからお花畑ともいかないかもしれない。 いやいや、今は4時半。 私の身体はその方(90歳)より動く。 動くから動こう。 もう少し明るくなったらコンビニへ行こう。 顔も会わさない息

          心は自由…

          稲光

          先ほどの激しい稲光も轟音も嘘のように静まり返っていつもの夏の午後である。 外は蒸し暑いし。 本日は生協が届く日でもある。 ちょうどその荷物が届くはずの時間に空が暗くなり始めた。 みるみるうちに雨が降り出し風が吹き荒れて横殴りの雨に視界が消えた。 空には何本もの光の閃光が走る。 こりゃもう生協のお兄さんも配達不可能だ、どこかに避難しててほしい。 でも車って落雷されないのかな? あれこれ考えていた。 仕事って大変だ。生きるって大変だと雷雨を眺めて考える。 少し雷雨が収まって生協の

          行ってみたかった、食べてみたかった

          パックツアーなのでホテルでの食事を考えると早く眠ってしまうし少食だし涙をのんで諦めた。 4年前の事だ。 いつかまたチャンスが来る…なんて言ってられるお年ではなかったようだ。 いやまだまだのお年のはずだけれどめっきり老いたらしい。 新宿西口に行って草津へのバスターミナルを見つけて行けばいい。 女性のひとり旅で宿泊できる宿を見つければいい。 出不精ながらもあれこれと検索したりした。 だけどもう本当に無理みたいだ。 お行儀悪く「ちっ!」と言わせていただこう。 中華そばって言葉は支那

          行ってみたかった、食べてみたかった

          ゆっくりと何度も繰り返して観よう

          「丘の上の本屋さん」を繰り返して見続けようと思う。 検索してみたらユニセフとの制作映画だった。 私のツボにすとんとはまる映画であるのにユニセフと知ったとたんにあざとく見えてしまった。 でも落ち着いて考えてみたら私はこの作品が好きなのだ。 あざとさなんかポイッとして楽しもう。 楽しめるものがあれこれとこの映画のなかに散乱してる。 思い出す遠い昔。 あの頃の私は高校生だった。 学校の課外授業でマナー教室に行った。 たぶん、東條会館だったと思う。 最初はイタリアの男性が食べている短

          ゆっくりと何度も繰り返して観よう

          スイカ味のアイス

          ミニストップのアイスクリームが大好きだ。 手に入った! いや、いただいたと謙虚に言うべきだろう。 嬉しい。初めてのスイカ味。 朝、枕草子を思い浮かべたらシルバー川柳を連想してしまった。 アイスを食べながら検索した。 少し笑って少し哀しい。 笑うだけで済まないのは私もシルバーだからだ。 哀愁を感じてしまう。 「まっすぐに生きてきたのに腰まがる」 私は真っ直ぐでもない。 一度目の結婚で学習もせずまた失敗…と娘に言われた。 「朝起きて調子がいいから医者に行く」 毎月、そうだ。 友人

          スイカ味のアイス

          前向きに

          文章の間に写真を載せるのはどうやるのだろう? スキはハートの形をタップするらしいと先ほど知った。 隣の数字を触るとスキをした人のアイコンが出てくるらしい。 アイコンって丸いマークの事だよね? わからない事だらけ。 わからないことには触るまい関わるまいと小さく小さくなっていたけれど面白そうな記事もある。 あるけれど何もしないでいると消えてしまうのだ。 残念であった。 だけどわからない。 未知なるものにトライする勇気は婆さんにはない。 でもまてよ。 やり散らかしても良いのではない

          前向きに

          少し高尚?

          早朝5時前。 和室の窓を開けて外を眺めながら珈琲を飲んでいた。 頭に浮かぶのは清少納言の枕草子である。 春はあけぼの…と浮かんだ。 夜明けの描写が短いながらも美しい。 私も夜明けの山の稜線が見たい。 でも私の目の前にあるのは家。 その隣も家。 連なる家。それだけ。 虫の声は夏だったか、秋だったか? どちらにしろ若い頃はいつの間にか虫が鳴き始めていた。 今は結構、真剣に毎晩耳を澄ます。 早く、鳴き始めてくれ、もう暑さに耐えられん。 虫よ鳴けと半分は祈りである。 秋が来れば過ごし

          少し高尚?

          あの子はゾンビ猫だったのか?

          正真正銘のアメショーだった。 だがペットショップの売れ残りで5ヶ月。 いた場所は暗い隅でキャリーバッグの中。 トイレは飲水。 見た途端、頭に血が上って買ってしまった。現金のみの五万円。 ガリガリで抜け毛はひどく無感情。 しかも低体温で硬直するので何度も死んだのかと思う。 抜け毛も低体温もホルモンだろうと言われたが対策はない。 多頭飼いの頃だった。無感情で無表情のアディはやはり猫のコミュニティには入れない。 だが古い猫たちはアディの怖さを知っているから虐めたりはしない。 アディ

          あの子はゾンビ猫だったのか?

          ボヴァリー夫人

          昔のことだ。 小学校の図書室は地域の大人にも開放されることがあった。 図書室にはガラスケースがあった。 中には本がしまわれているのだが鍵が掛けられていた。 私は好奇心でいっぱいである。 ボヴァリー夫人がその中にあった。 伏字などという言葉は知らなかったが✕印だらけの本なのは知っていた。 どんな本なのだろう? 見てみたかった。 そしてある日、そのガラスケースの鍵が開いていた。 私はボヴァリー夫人を抜き取って陰に隠れてしゃがんで読んだ。 文字が追える程度の私にはまるっきりわからな

          ボヴァリー夫人

          昨日の朝の贅沢

          ファミマのフラッペも贅沢だった。 我が身の健康も考えず空きっ腹への冷たい飲み物。 猫たちへの貢物の猫缶もある意味、私の贅沢だ。 そしてファミマの店員さんとのほんの僅かの会話も贅沢… 「これだけ買っても猫が食べるとは限らないから」 「猫あるあるですよね」 あるある、なんて若い言葉は私には出てこない。 時代の言葉を受け取ってワクワクした。 時を越えて残る言葉になるのかはわからないがその時代時代に通じる言葉って素敵だ。 もはや私達は「いとおかし」なんて使わないけれどもしかしたら若い

          昨日の朝の贅沢

          実家のヨーキー

          大正生まれの父が全ての仕事を辞めてから少しおかしかった。 時間通りに生活する偏屈で生真面目な父が眠ってばかりいる。 本人も気づいていたようだが周りもこりゃ、どうしたものか?と心配した。 犬を飼ったらどうだろうとこっそり知人のペットショップでヨーキーを買った。 貰い手探しに苦労してる猫ならたくさん居るのに父は猫のが大嫌いなのだ。 驚いたのはその晩、母から電話で「オレ、犬を飼おうかな?」と父が言い出したことだ。 私は父に言った。 「実は貰い手を探しているヨーキーの子犬がいるの。友

          実家のヨーキー

          朝起きたら食べてない

          猫はわがままだ。 カリカリがお気に召さないらしい。 ほとんど食べてない。 いつものおやつカリカリも残すようになった。 そんなときはあげなきゃいいのかもしれない。 お腹が空けば食べるはず。 でも小さくて痩せてる白猫は自分が気に入る餌が出てくるまで鳴く。 静かに陰気に悲しげに鳴きつづける。 無視ができるような小さな独特の声でしつこく鳴く。この猫の特技かもしれない。 オヤツ類を切らしてしまった。 Amazonプライムはセールの余波だろう、即日届かない状態だ。 致し方ない。 私は意を

          朝起きたら食べてない