横目で見るあなたの顔に胸の高鳴りを覚えた
「肝心なのは愛じゃなくてその愛を伝えるための表現方法なのよ」
彼女は吐き捨てる様にそう言い3杯目のハイボールを注文した。彼女がハイボール以外の飲み物を飲んでいるところを見たことがない。もっとも、彼女と僕が会うときは必ず酒の席というせいでもあるのだが。
街は既に夏の亡骸を鎮めるような冷ややかな風が吹き、街路樹は一斉にに色づき始めていて、寂しい季節だ。
「どれだけ愛を持っていてもそれが相手に伝わらなければなんの意味もない、ゴミ以下なの。たんまり持ってる金を全く使わないバカと同じ、