【兎角が紡ぐ】犠牲と献身【徒然文筆家】
馬酔木(あしび)。物心が付いて幾何かの頃には、娘に付ける名前としてそれは如何なものかと問いたい気持ちもあったけれど、名付けられた以上、余程のことがない限り変えることもできない。それに、変わった名前だね、と言われることはあっても、特段不便を強いられたわけでもなかったので、深く考えることはしなかった。
馬酔木(あしび)の花言葉は、「犠牲」「献身」。私の性格に合っていたのか、花言葉が私を作ったのか。今となっては考えても詮無い話。馬酔木として生を受けた私は、その花言葉通り、犠牲と