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『ソロ温泉—「空白の時間」を愉しむ—(ICE新書)』の編集後記を公開!

2021年7月15日に発売された書籍『ソロ温泉—「空白の時間」を愉しむ—』(著:高橋 一喜)の担当編集者による「編集後記」を公開いたします!

編集後記

「本気で休む」ことができているだろうか。
 何事も本気で挑まなければ本物は手に入らない。休むことでさえも。
「24時間戦えますか」なんていわれた時代はとうに過ぎ、24時間働いてもいい仕事はできないと知ったいま、適度に休んではいると思う。上手に休むと上手に仕事ができるはず。
 そうして「いい仕事がしたい」と願うのに、いつも頭の奥に靄(もや)がかかっている。すっきりと頭が冴えた感覚が思い出せない。仕事だってなんだって、ノッてくれば集中して取り組むし、納期間近は死に物狂いで終わらせる。もちろん病気でもない。だからなんとか過ごせてはいるけれど、常に頭が薄い靄で覆われていて、ちっとも晴れないのだ。コロナ禍でさらに靄が濃くなった気もしている。
 そんな折、「ソロ温泉」に出会った。ソロキャンプをはじめソロ活が注目されるなか、さほどハードルの高くない「ソロ温泉」を提唱しよう、と流行りに乗るつもりで企画した。著者にその魅力を追究すると、「身一つでできる」とか、「湯の音に癒される」といった想像していた通りの魅力のほかに、「空白の時間がつくれる」というではないか。
 空白の時間……?
 空白の時間……!
 そうだ、私も、きっと多くのビジネスパーソンも、〝業務をしていない=休んでいる〟と勘違いしていたのではないか。休むとは、業務をしていない時間ではない。「空白の時間」を過ごすことだ。これこそが「本気で休む」ことではないだろうか?
「ソロ温泉」はストイックだ。何もしない、ただ湯につかる、スマホも持っていけない。
 この時間はある意味こわい。何もしない時、人は何を思うのだろうか? スマホの禁断症状が出るかもしれない。それでも「本気で休む」ことに挑んでこそ得られる「空白の時間」は、きっと本物の自分を連れてきてくれるだろう。
 パソコンだって再起動する。ブラウザだってキャッシュを削除する。人間だって、リセットが、リフレッシュが、主電源を切ることが、定期的に必要なのだ。
 日々何かに追い立てられている人は、ソロ温泉はもちろん、ソロキャンプでもサウナでもいい。仕事をするのと同じくらい「本気で休む」ことに注力してほしい。それがきっと本気の仕事にも繋がるから。
 私は「ソロ温泉」を実行しよう。頭の靄を取り去りに行く。
 次の企画のために。人生の課題解決のために。明日の自分のために。
 風呂嫌いのため、まずは〝ぬる湯〟から。

 本書が、読者の人生に役立つことを願って。

担当編集 深谷その子

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本書はKindleほか各種電子書籍ストアにて好評発売中です。なお、本書は今後紙書籍(ペーパーバック)での発売も予定しております。

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