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急性期脳卒中患者に対する早期離床のエビデンス

こんにちは。ゆづまるらんどです。

今回は"急性期脳卒中患者に対する早期離床のエビデンス"についてご紹介できたらと思います。簡単に説明していきますので,もし興味を持っていただければ最後まで目を通していただければ幸いです。

1.脳卒中ガイドライン

脳卒中ガイドラインにおける急性期リハビリテーションでは,要約するとできるだけ"早期"に行う"安全"かつ"積極的""早期座位・立位・歩行訓練"が重要とされています。これは長らく変更がなく,エビデンスとしても確立されているものです。

2.A Very Early Rehabilitation Trial(AVERT) phaseⅢ

24時間に行う離床の安全性と効果を調査したAVERT phaseⅢでは,初回離床開始まで18.5h時間であった超早期離床群に比べ,22.4h時間であった通常ケア群で有意に良好な結果が得られています。ただ,通常ケア群においても発症後24時間以内に離床が開始されているよう,世界的にも早期離床が広く浸透している証拠でもあります。

3.AVERT phaseⅢ のサブ解析

AVERT phaseⅢは非常に大規模な調査であったことからそのサブ解析が進められています。その結果,超急性期離床では離床時間を伸ばすことで予後不良を示し,一方,短時間頻回での離床を行うと予後は良好であったとされています。実際の臨床場面では,可能な限り病棟と連携し,少量頻回な離床を行うことがエビデンス的にも機能回復には好影響を与えると思われます。

4.本邦における超急性期リハビリテーションのエビデンス

本邦では,適切な医学的管理下で習熟した療法による早期からの高負荷・長時間の安全性と有効性について調査した報告が存在します。その結果,適切な管理下での超急性期リハビリテーションを行うことでFIM改善率自宅復帰率が有意に高まることが報告されています。
早期離床のエビデンスは徐々に確立されつつありますが,そのメリット・デメリットを理解し,ただ行えばいいわけではなく,その質が問われるものと考えます。

5.まとめ

今回は"急性期脳卒中患者に対する対する早期離床のエビデンス"についてご紹介させていただきました。わかりにくい部分や説明が不足している箇所もございます。この記事を踏まえて,ご自身で理解を踏まえていただければと思います。今回,ご紹介したスライドは下記から購入することもできます。

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2022.07.08

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