こんにちは。ゆづまるらんどです。
1.僕が勤めている病院で用いているリスク管理基準
2.ペナンブラ(penumbra)
脳梗塞を発症し,脳血流が途絶することで脳細胞は壊死してしまいます。しかし,壊死した細胞と正常脳細胞の境界には「ペナンブラ」と呼ばれる領域があります。一定の血流を維持することができれば,ペナンブラ領域の梗塞化は防げる可能性があります。
血圧の変動に関連する因子として
・自律神経障害
・不整脈
・糖尿病
・薬剤性(抗パーキンソン病薬,抗精神病薬,利尿薬)
などがあります。それぞれ把握し,対応する必要があります。
3.脳血流自動調節能(autoregulation)
本来,血圧の上昇に関係なく,脳血流は一定に保たれます。この機能を脳血流自動調節能(autoregulation)といい,これは血管の平滑筋の収縮や拡張によるものです。しかし,脳卒中になることで脳血流自動調節が破綻し,脳血流は血圧依存性に変動してしまいます。
4.脳ヘルニア
脳ヘルニアとは,脳出血による血腫や腫瘍などにより脳が押し出されている状態を指します。頭蓋骨で覆われた脳内に突如,脳出血が生じると頭蓋内圧が高まり,重篤な症状を呈する場合があります。脳ヘルニアが重度な場合,血腫除去術や外減圧術(一部の頭蓋骨を取る)ことで対応します。脳ヘルニアが落ち着けば,症状も改善することが多いです。
5.出血性梗塞
出血性梗塞は主に脳梗塞により血流が途絶し,脆弱化した血管に血流が再還流することで生じます。出血性梗塞は,ラクナ梗塞 → アテローム血栓性脳梗塞 → 心原性脳塞栓症 の順に多くなります。またt-PA施行後,血流の再還流により出血性梗塞が生じる可能性があります。そのため,t-PA施行後では一般的な脳梗塞に比べ,低い血圧で管理されることが多いため,離床を行う際には注意が必要です。「早期離床開始基準」参照。
6.まとめ
またこのほかにも脳卒中に関連する記事を紹介しています。
こちらも興味があればご覧ください。
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2022.06.22