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時に泥臭く、常に誠実に。成長意欲あふれる地方企業と優秀人材の橋渡し役として

Professional Studio/Interactive dialogue:010 

Consultant/Bizdev 北岡 秀也

Professional Studioで活躍中のメンバーにスポットライトを当てる“Interactive dialogue”。10回目に登場するのは現在、新規事業開発に取り組む北岡秀也さんです。

北岡さんは新規事業を1日も早く軌道に乗せるべく、通常業務の傍ら全く経験のないウェビナーの企画実施や広告運用にも積極的にチャレンジ。突破口を切り開こうと奮闘中です。その主体性や当事者意識はどこから来るのか。キャリアのストーリーや仕事の上で大切にしていることなどから探っていきたいと思います。

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制限に左右されずに「自分らしい」働き方をできる環境をつくる

ー北岡さんはアルバイト求人メディアで有名なディップ株式会社でキャリアをスタートさせていますが、そもそも就活で人材業界を選んだ理由は?

学生時代に数多く経験したアルバイトを通じてさまざまな事情を抱えながら働いている人を知ったことですね。外から見ると非正規雇用というセグメントで一緒くたにされてしまうんですが、個別で接するとそれぞれのケースがある。そういった人たちのエピソードに触れるうちに、人生と仕事は切っても切れないものだと思うようになりました。だからこそ、個人の何らかの「制限」に左右されずに、自分らしく働く環境をつくりたいと思うようになりました。

ディップを選んだ理由は2つあって1つは非正規領域に強いこと。非正規雇用の社会的価値や地位を高めて、選択肢を広げたいという気持ちが強かったですね。もう1つはお客様の採用のお手伝いを一気通貫でできること。ディップは他の求人メディアと違って分業制ではなく、初回訪問から掲載後のフォローまで1人で完結できる点に惹かれました。

ーディップ時代に身についたスキルはどのようなものでしたか?

3年間お世話になり色々と学びを得ましたが、「考動力」は磨かれたと思います。代理店も含めるとかなりの数の競合他社の営業と比較をされる中で、いかに自分個人を選んで頂くかを考える。考えながら行動をし、どうしたら自分自身が差別化できるかを模索していました。

差別化することが目的になり、顧客目線ではない行動をしてしまって叱咤激励を受けることも多かったですが、多くのケーススタディを積みながら、自分自身に合った営業スタイルを身につけることができました。

ーその後、フリーランス支援のランサーズ株式会社に入社されますが、こちらはどういった経緯で?

フリーランスという働き方の可能性を大きく広げたかったからです。実はディップ時代に妻が育休産休に入ることになり、そこで働きながらライフステージの変化を乗り越えることの難しさを目の当たりにしました。

そんな中学生時代の知人から、フリーランスという組織や場所に縛られることなく、やりがいや提供価値の最大化を図るワークスタイルがあることを知りました。この働き方こそ個人の抱える「制限」を払拭する働き方の最適解ではないかという思いでランサーズに入社したんです。

ーランサーズではどのような仕事を経験されたんですか?

企業とフリーランスの間に介在して、業務を請け負って再発注する事業を手掛けていました。企業との折衝とフリーランスのマネジメントですね。この仕事によってソリューション力が磨かれました。企業のどの部署でも、どのレイヤーの課題でもフリーランスのアサインメント次第で解決できる。ここの設計をフリーハンドで経験できたのは大きかったですね。

ただ残念なことに2年ほどで事業撤退となり、その後はマーケティングに移ります。ランサーズというプラットフォームの流通を高める施策の企画立案ですね。パートナーとのアライアンスを最大化したり、プロモーション活動を支援したり。大きなバジェットを動かすやりがいある仕事ばかりでした。

ーにも関わらず転職を考えるようになるんですね

30歳になるタイミングでこれからどんな専門性を身につけるべきかと考えるようになりました。いままで経験していないのは、なにもないところから自分自身の力で事業を立ち上げること。ディップはいうまでもなく、ランサーズもすでにある程度認知されていて、規模も大きくなりつつありました。いずれも資産がある中での仕事ばかりだったんです。

ちょうどそのタイミングで知人から紹介されたのが市川さんでした。さっそく転職相談にのっていただいたんですが、すごく親身になってくれたのが印象的で。

他のエージェントにも相談していましたが、基本的に出てくる回答がぜんぶ求人案件なんですね。しかもいまの自分にアジャストされた採用ポジションがいっぱい送られてきます。現状と比較してもピンとこないし、未来も見えない。

でも市川さんだけは違っていました。

ーどんなふうに違っていたんですか?

将来の自分のありたい姿を客観的な視点で逆算して必要なスキルや得るべき経験を明確に導いてくれたんです。自分が求めている回答は求人ではなく、30歳のタイミングで環境を変えて自分の色を付けていくにはどんなプランがあるのかだったので、まさにドンピシャでした。

何度かコミュニケーションをとる中で、自分のトラックレコードから地方創生や地域への関わりに熱量高く取り組めることがハッキリしました。その話をしたところ市川さんも地方プロ人材事業の構想を持っていることがわかり、お誘いいただいたのが入社の経緯です。

市川さんの熱意に駆り立てられて、自分も一緒にこの領域をやっていきたいと強く思ったのを覚えています。

エージェント業務での気づきと新規事業への思い

ーProfessional Studioではいきなり新規事業に飛び込んだんですか?

プロダクトのビハインドもあって最初の4ヶ月間はエージェント業務に携わっていました。ところがキャリアを通して最も苦戦することに。なかなか成果につながらないんです。これまでいかにプロダクトやブランドに助けられていたか、あらためて思い知らされることになりました。エージェントは良くも悪くも自分自身が売り物。では自分の提供価値ってなんだろう、と考えるとふわっとしていたり自信がなかったり。

もちろんスタートアップ界隈の知識もなければ市況感もありません。それどころか転職活動すらこれまでリファラルが中心で、とても人の相談に乗れる立場じゃなかった。スタートアップに挑戦しようという候補者に提供できるものが何ひとつなかったんです。

ーかなりしんどそうな状況ですが、どうやって打破したんですか?

まず1つは行動件数を下げなかったことですね。成果がでなくても面談数担保の動きは止めずにがむしゃらにやりきりました。そしてもう1つは自分に提供価値がない以上、周囲の人の力を頼ることにした。そこはもう割り切って、自分だけでやらないと決めたんです。

そのおかげか1月から3ヶ月間まったく成果が出なかったのが3月31日に1人、4月上旬にも1人と、最後の最後でご縁をつくることができました。それまでコストでしかなかったので本当に心苦しかったのですが、最低限とはいえ結果が残せたことに安心しました。

ー苦労の末に結果を出して新規事業へ行かれたんですね。いまはどのような業務に取り組んでいるんですか?

顧客の声を聞きながら検証を繰り返し、今は地方企業に特化をした採用伴走型サービスである「Local Link」というサービスで、リード創出をミッションとしたマーケティングとインサイドセールスをを手掛けています。ウェビナーやLP、コンテンツをつくってリードを獲得、商談化して新規事業の責任者である秋元さんにパスする役割です。

これまでいろんな施策を打ってきましたが、いまようやくヒットしそうな手応えを感じつつあります。事業自体もいろいろピボットさせてきましたが、地方の企業で都心部のプロ人材を活用したいと考えること自体ほぼないんですよね。そこまでの課題感を持っていないというか、課題に対する解として社外人材の活用という選択肢は頭に浮かばないんです。

ーサービス認知を取っていけば売れるもんじゃない、ということですね

もっと市況感踏まえて地方企業に危機感を持ってもらうとか、課題に対する最適解は社外人材活用や、ひいては「Local Link」であるという啓蒙活動を深いところからしっかりやらないと、と考えています。

マーケティングの教科書どおりにやっても上手くいかないんですね。

あと取り組みをはじめてから最も印象的だったのは、サービスの善し悪しも大事ですがそれ以上に地方では誰に紹介されたか、が商談に進む鍵を握っているということ。そのためには地方のネットワークに入っていくなど行動で信頼を得ることが何より重要なんですよね。それがわかっただけでも大きな前進だと感じています。

ー探りながら勝ち筋を見出していく感じですね

地方企業が人材で困っているのは明白。一方でコロナの影響もあって地方での関わりを持ちたい人材も増えています。需給バランスがようやく取れ始めてきた領域だと思います。あとは個々をいかに結びつけていくか。橋渡し役になれるかということがポイントです。

しかも政令指定都市に限らず、47都道府県全ての地域で成長意欲の高い企業と、その企業に自分の経験を注げる方とのマッチングを増やしていきたい。そのためには我々が地方のネットワークに誠意と熱量、そしてビジョンを持って入っていく必要があります。

まずは定期的に正しい情報をしっかりとデリバリーすること。泥臭い作業かもしれませんが1社でも変革が起きれば追随してくれるはずですから。

信頼を得るためにも愚直に、泥臭く

ー北岡さんが仕事の上で最も大切にしていることはなんでしょうか

これはランサーズ時代の経験で培われた価値観でもあるのですが、関わっている人がみんなwin-winになれる環境をつくることです。Professional Studioでいえば企業がいて、候補者やプロ人材がいて、自社がいる。この三者が揃ってwin-winでなければ事業をやる意味がないと考えています。

ーそれで未経験にも関わらず広告運用やウェビナーの企画にもチャレンジしているんですね?

それもありますが地方企業と接点が生まれて我々のサービスや思いを伝えていると、すごく応援してくれる経営者の方がが多くいて。そういったご支援してくださる方のためにも、一日も早く地方企業にお力添えできる事業にしなければという気持ちもあります。

せっかく30代でキャリアの幅をひろげるために飛び込んだのに、転がっているチャンスをみすみす見逃すなんてもったいないですから、機会は全部拾いますよ。それが自分の経験にも財産にもなり、さらに事業の立ち上がりを推進するならやる以外の選択肢はありません。

ー本日はありがとうございました!

■PROFILE

北岡 秀也/Bizdev

新卒で入社したディップ株式会社にて3年間求人広告の営業として、新規開拓から既存顧客のシェア拡大までを幅広く従事する。3年目には、主任としてメンバー約4名のマネジメントを担当。その後、ランサーズ株式会社にジョイン。受託事業のフィールドセールスにして、SMBへフリーランス活用の要件定義から体制構築、オンボーディングまでの進行管理を一気通貫で担当。その後、マーケティング部としてプラットフォーム事業の流通最大化をミッションに、他社との協業施策を経験。現在は、Professional Studio株式会社にて、地方セクター向けの新規事業部門に従事。

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