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人を見る目がないと落ち込んだ話

 これまでいろんな仕事をしてきたが、派遣コーディネータをしていた時は、ほんといろんな事件があって、私は何かに呪われているのかって思ったこともある。
 今回どんな事件があったかをピックアップしてみた。


■職場見学・会社訪問


 仕事を探している時は一生懸命だ。だから私もそれに応えてあげたいと思う。
 登録面接に来られた後、求人情報を見て、何度も相談に来られたりする。
 いろんな条件を聞きながら、どんな風にどんな条件で働きたいか、そんなことを何度もすり合わせしながら、興味を持った会社への職場見学にこぎつけたのに、その日待ち合わせ場所に時間になっても来ない。電話しても出ないのだ。普通なら、待ち合わせ場所に5分~10分前には来るようにあらかじめ連絡をとり、その場所で待っているのに訪問時間の5分が過ぎても来ない。
 これ以上遅れるわけにはいかず、結局、準備してくれている訪問先の担当者に一人でお詫びに行くという事態になったことは何度もある。
 露骨に嫌な顔をされる場合もあるし、「あなたのせいではないですよ」と言ってくれる時もあるけど、私自身が遅れたわけでもないが、とてもツライ瞬間だった。

■派遣スタート!


 会社見学で来ない場合は、ある意味その段階でそういう人だったんだとわかってよかったと思うようにしていたが、もっとひどいのが…
 会社見学も無事終わり、派遣先からもオファーがあり決定した場合、そこから、細かい条件設定を話し合い、契約書を作成し、何度か私と派遣先、私とスタッフで打合せもして、あとはいよいよスタート。
 派遣先も、新しいスタッフ用に制服やロッカーを準備してくれている。                                               
 さあ、今日からだ!無事仕事は始まったかな?なんて思っていると、事務所に派遣先から                                    
「スタッフさんが未だに来ないんですけど…」と連絡が入る。
 もうその瞬間、どん底に落とし込まれた感覚になる。その後、スタッフに電話を数回してみるが、もちろん出るはずなく、そのまま連絡がとれなくなる。
 何を置いといても、派遣先に車を走らせ、ただひたすらお詫びをする。マッチする人を急遽探すことがどれだけ大変なことかは、みんなわかってはいるが、派遣先は人がいないと困るので、すぐに別の人を探せ!となり、八方ふさがりになることも何度もあった。

 ここまでは、派遣先に迷惑をかけるという一番あってはならない出来事なので、そういう事件が起こるたびに、私はこの仕事は向いてないのかもしれないとか、私には人を見る目がないなど、奈落の底に落とし込まれる気分になっていた。

■面接に来る時間


 だいたい求人情報を見て、問い合わせが入る。
 興味ある仕事があるので、お話を聴きたいとなり、まずは登録していただいてからということで、面談にきてもらう日をすり合わせする。
 その時の出来事
相手「登録にいきたいんですが」と電話が入るので、
私「では、〇〇日はいかがですか?」
相手「はい、その日ならいけます。」
私「時間帯は何時が来れますか?」
相手「じゃあ午前中で」
私「時間をはっきりさせましょう」
相手「え~、午前中でいいじゃないですか」などらちが明かない。
私「午前中全部をあなたのためにあけられないので、時間決めましょう」

 そして彼が言ったのが
「じゃあ、9時から12時の間で」
 電話口で絶句してしまった。
 しばらくして、「じゃあもう10時に来てくださいね」と話をし電話を切った。
「9時から12時の間で」って言われた時に、私の中では終了のカネは鳴っていたのだが、当日様子を見ることにした。
 でも、その日10時にも、午前中いっぱい待っても現れなかった。

■場所がわからない


 こんなこともありました。
 登録面接当日、時間になっても来ないので、電話してみたら、向かっているが場所がわからないいう話。再度住所を伝え、グーグルマップで調べてみてくださいと言ってみる。
 それでも来ないので、また連絡してみると、やはりわからないと。
 近くに目印があるかどうかの確認をしても要領を得ない。
 結局来ることが出来ず、来なかった。
 本当に来るつもりだったのかもしれないけど、そんなにわかりにくい場所でもないはず。
 例え、どうにか来れたとして、お仕事を紹介できたとしても、方向音痴なのか?その感覚ではお仕事をお願いするのは難しいかな?と思った出来事でした。
 その方を待ちつつ、別の仕事をしていたとはいえ、その時間がなんとも空しいと感じたのです。

■キティちゃんスリッパ


 登録面接は、ほぼ事務所でしていたが、事務所は入り口で靴を脱いでスリッパに履き替えて頂いていた。
「登録希望の方が来られてますよ」と言われたので、面接の準備をして、応接室に行く途中、入り口の靴を見ると、なんと!見慣れないキティちゃんのスリッパがあるのだ。それも、きちんと並べられているのではなく、脱ぎ捨てて、あっちこっちに向いている状態。
 応接室のその方に会う以前に、お仕事紹介は無理かも…と思った出来事でした。

■いきなり後ろに立つ


 登録面接に来ると、必ず事務所入り口でチャイムを鳴らして私たちが出迎えるスタイルでしたが、
 今日も〇〇時に面接予定があるからと同僚と話していたら、私の方に目を向けた同僚がすごいびっくりした顔をしている。
とっさに私も後ろを振り向いたら、私のすぐ後ろに立っている女性。
「ギャッ!……どなたですか?」
 いきなり人が現れると、恐怖感が増してきて、大きな声を出してしまったのだ。その人もびっくりはしているけど、小さな声で「登録に来ました」と。
 スリッパも履かず、入り口からまた扉を開けて、事務所まで入ってくるって?なんて思いながら、応接室に通して面接をした。でも知らない人がぼーっと立っているのって想像以上に怖い出来事で、ビジネスマナーとは?を考えた一コマだった。

■私なんかなんの役にも立たないのでやめます!


 朝事務所に行くと、数日前に派遣がスタートした会社の担当者から電話が入る。
「〇〇さんが急にやめるって言い出したんですが、困るんですけど」という内容。
 スタッフに代わってもらい話を聞く。
 結局、慣れない場所で初めての人たちと慣れない仕事を数日しているうちに慣れてないものだからオタオタする自分は他の人に迷惑をかけていると勝手に思い込んでのことらしい。
話を聞く、私が話をする。1時間以上話しても迷惑をかけるの一点張り。
 結局
「そうやって、迷惑がかかるからやめますという行為が一番迷惑だってことわかりますか?そこのスタッフとしてずっと探してきて、あなたが候補になり、私たちも派遣先も何度もやり取りをしてあなたのスキルを見て、この仕事をしてもらおうと判断したのです。
 最初は慣れないし、なかなか他の人のようにいかないのは、みんな想定済みです。それを踏まえた上で、あなたをその場所に配置しているのです。
それをあなたが自分で勝手に判断して迷惑がかかるからやめるということ自体が一番迷惑をかけていることになるんですよ」
と、何度も話をしてやっと理解してくれて、仕事を続けることになったということもあった。

 もう書き出したらきりがない。
 本が書けるかも(笑)

 

こんな経験をしてきて改めて思うこと。


「信頼できる仲間と仕事ができる幸せ」

 お仕事をするのに大切なもの!
「この人になら、この仕事を任せられる」
 それは信頼です。

 でも、信頼は最初からあるものではありません。
 積み重ねていって、得られるものです。
 仕事をやってみて、また、次回もお願いしたい!と思われるかどうか。
 そのためには、小さなことでも、相手の期待に応えられるかどうかなのです。
 その小さな期待が裏切られず、積み重なっていってこそ、信頼は生まれるものだと思います。
 期待とは、期日であったり、仕事の正確性であったり、予想よりちょっとだけいいできであったり、ちょっとしたことでも、その仕事の中に気遣いが感じられるかどうか。

 そんなことではないでしょうか?

 嫌なこと、人間不信になるようなこともたくさんあったけど、でもやっぱり私は信頼できる人たちと仕事ができていた。
 そして今は、そんな嫌なことが起こるなるような人との関わりはなくなったように思う。
 今の私がそんな場所で仕事ができるのは、私自身もコツコツと仕事ができてたからかなと、自負している。

 好きなことを仕事にする。
 やりやすい場所で仕事をする。
 給料のいいところで仕事をする。

 そればかりを考えるのではなく、いや、もちろんそれはとても基本になる大事なことだけど、それとともに、今自分の目の前にあることをコツコツと、こなしそれを積み上げていくことで、周りの人からも信頼されるようになる。
 そういった場所を一つずつ作っていくという作業が大事で、それをしているうちに、自分のできること、やりたいこと、そして、やるべきことが見えてくるのではないかと、改めて思うのです。

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自己紹介です。

2000人のキャリコンをしてきて気づいたことを元に50代女性向けに電子書籍出版

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