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観察日記841

観察日記841
おはようございます。
「科学哲学への招待」を読書中です✋

・「通訳不可能性」
 ・パラダイム論争のもう一つのテーマ
 ・もともと古代ギリシアで用いられた概念
 ・共通の尺度をもたないこと
 ・パラダイムを異にする2つの理論に対しては、どちらの理論が優れているかを判断するための共通の基準や尺度が存在しない
 ・これに対して以下の疑問や批判
・パラダイム転換の前と後ではそもそも科学者の間にコミュニケーションが成立しないのではないか?
  ・旧パラダイムに属する人は新パラダイムを理解することすらできないのではないか?
  ・通訳不可能性という概念は科学者を一種の「パラダイムの牢獄」に閉じ込めるものではないか?
 ・クーンの強調点
  ・パラダイム転換の前と後では同じ概念や用語が使われていても、それぞれ概念の意味が異なっているはず
  ・ニュートン力学と相対性理論では同じ「時間」「空間」「質量」といった概念が使われているが、そこでは明らかに意味の変化が生じている
  ・決して2つのパラダイムを比較することが不可能であるとか、別のパラダイムを理解することができない、ということを含意するのではない
  ・異なるパラダイム間では完全な形での翻訳関係が成り立たず、両者の間のコミュニケーションは部分的なものにとどまる
・ポパーの議論展開
 ・科学と神学は根本的に異なっている
 ・科学では競合する理論間の批判的な比較が常に可能
 ・神学では、異なる教義間での批判的比較は不可能
 ・クーンのパラダイム転換は、科学を神学になぞらえるものにほかならない
・クーンの回答
 ・通訳不可能性とは、2つのパラダイムの間の優劣を比較する中立的な観察言語といったものは存在しない、ということからの1つの帰結
 ・「真理」という用語は絶対的な概念ではなく、「証明」と同様に、理論内部でしか適用できない相対的な概念
・ポパー:真理という最終目標に向かって科学は連続的に進歩
・クーン:「真理」という言葉はパラダイムに相対的にしか適用できない
 ◇ピュタゴラスの定理は平行線公準を認めるユークリッド幾何学の公理系では証明できるが、平行線公準を否定した非ユークリッド幾何学の公理系では証明できない
 ・ある定理を証明できるかどうかは、どのような公理系を採用するか、という証明の枠組みに相対的に決まってくる
 ・パラダイムを異にすれば、その中で明らかにされる真理の種類もまた異なってくる
・クーンの立場はパトナムの「内在的実在論」に近い
 ・「神の視点」からではなく「人間的視点」から見た真理
(第12章 パラダイム論と通訳不可能性-5)

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