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【後編】恩返しから始まったフォトグラファー|フォトクリエイト「撮影のお仕事聞いてみた」

現在、プロのフォトグラファーとしてフォトクリエイトで活躍する古泉鉄平さん。

全国大会などで撮影するかたわら、平日は大学生として学業に励むフォトグラファーです。

【古泉鉄平(こいずみ・てっぺい)】2002年生まれ。千葉県出身。中学からマーチングバンドをはじめ、高校は全国大会常連の強豪校に進学。日本一を目指すも、3年生最後の大会が新型コロナウイルスの影響で中止に。自身が全力を注いだ証となる「写真」の魅力に感化され、フォトグラファーの道を歩み出す。2022年より、フォトクリエイトにてフォトグラファーとして活動開始。現在はマーチングのみならずスポーツも撮影。個人では「音楽×写真」を中心に活動中。

前編はこちら

高校卒業後から、「フォトクリエイトでフォトグラファーになる」ことを目標に、2022年に念願のデビューを叶えた古泉さん。

あっという間に月日は流れ、もうすぐ大学も卒業。
フォトグラファーとしてデビュー後、撮影の現場で何を学んだのか。
そして、今後どう活かしていきたいのか。

恩返しからはじまったフォトグラファー人生の、“新たな展望”について語っていただきました!

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──ここからは、具体的なお仕事について聞かせてください。今、フォトクリエイトではどんな撮影をしていますか?

マーチングの撮影も去年から少しずつ増えてきましたが、今は「グラフィックブック」をつくるためのスポーツ案件がメインです。バスケやバレーのような室内球技と、あとはマラソンの現場が多いですね。

──マーチングの撮影とスポーツの撮影では、必要なスキルや撮り方も異なるものなのでしょうか?

全然違います。たとえばバスケは、電車のラッピングや駅前の広告でも目にしますよね。そういう場所だとよりスマートで洗練された写真を求められることが多いので、とにかく「カッコよく」、選手一人ひとりが映えるような撮影技術を高めなくちゃいけない。

だけどマーチングはバスケとは違いまして。広告のように他人に見せるというよりは、当事者の人たちの、その大会の、その1回のパフォーマンスのありのままを残したほうが喜んでもらえるんです。
かつて自分もそういう写真を撮ってもらえたことがうれしかったので、「カッコよく」というよりも、その時の感情が伝わるような写真を撮るようにしています。

あとは隊形もどんどん変わるので、気をつけないと絶対に撮り漏れが出てきてしまうのも、マーチングの注意ポイントです。

それぞれの難しさがあるし、違った学びがあります。

──フォトクリエイトでフォトグラファーとしてデビューして、実際にどんなメリットがありましたか?

カメラって、シャッターボタンを押せば写真が撮れるし、それでいいと思えば、誰でもできるじゃないですか。
でも、実際に「欲しいと思ってもらえる写真って、先ほど話したように、競技によっても全然違うんです

“リアル”な現場で経験を重ねていかないと、その違いに気づくことも違いに合わせて撮り方を変える技術も身につかない。だから、いろんな競技や案件に携わることができて、インプットとアウトプットが両方できるフォトクリエイトでお仕事ができるのは、とても大きいです。

あとはベテランのフォトグラファーと一緒に現場に入ることもあるので、試合と試合のあいだに、「どう撮ってますか?」とか「この写真、カッコよくないですか!?」とコミュニケーションを取りながら、もらったアドバイスを次の撮影に活かすこともできる。

大学での座学も、もちろん大事ですが、卒業したあとも撮影をお仕事にしたり、自分がこの先フォトグラファーとして目指していることを叶えるためには、フォトクリエイトでしか学べないことがたくさんあると思っています。

──「フォトグラファーとして目指していることがある」は、具体的にどんなことですか?

写真とは少し離れた企業や職種に就職して、副業で写真を続けるというのも1つの道ですが、僕はこの先もフォトグラファー1本でステップアップしていきたいなと。

そして、ゆくゆくは個人プロダクションを立ち上げたいと考えています。

夢はビッグに!10年先を見通したビジョンを掲げて

──“フリーランスのフォトグラファー”ではなく、“プロダクション”なんですね!

僕は高校生の時から、1枚の写真を通して喜びだったり悲しみだったり…….そういった「何かを届けられる」フォトグラファーになりたいと思っています。

それを「よりたくさんの人に届ける」ためにはどうしたらいいかを考えたときに、フリーランスのフォトグラファーになって依頼された写真を撮るだけじゃなくて、企画の段階から携わってコンセプトに合った撮影や編集ができるようになりたいという想いが芽生えました。

今って、マーケティングが重要視されて、いろんなものがパーソナライズされたコンテンツであふれていますよね。

でも、僕が目指したいのはそういったものではなくて、いろんな人の目に留まっていろんな楽しみ方ができる。そんなパーソナライズされていないパブリックな感じの写真や映像を届けられるプロダクションをつくりたいなと思っています。

──ビジョンがしっかりしていますね……私も見習わなければ、という気持ちになります。

ありがとうございます(笑)。

ただ、技術的にまだまだ足りない部分があるし、起業に必要な資金もなければ人脈もまだありません。

なので今は、新聞社や出版社、フォトグラファーを採用している広告関連の企業を探して、就職活動をしています。そこでスキルを磨いて実績をつくりつつ、業界のこと、会社やチームづくりの仕組みなども知りたいと思っています。

──ここまで古泉さんの写真への想いや信念について語っていただきましたが、改めてフォトグラファーとして生きる意思の固さ、芯の強さを感じます。

前編でもお話したとおり、“覚悟”しているので(笑)。

自分の人生を救ってくれた「写真」には本当に感謝しているし、今度は自分が撮った写真が誰かのためになったらいいなって。その想いで突き進んでます

──ただ、フォトグラファーを目指す上で「センスのある・ない」での悩みや、将来が見えない不安で足踏みする学生や若手も多いかと思います。何かアドバイスはありますか?

僕もそういった悩みがゼロだったわけではないし、本当にやっていけるのかな?と何度も考えたことがあります。でも、「どうしよう」と悩んでいる時間は、現状維持でしかなくて何も変わらない

「どうしよう」と悩んでいる時間は、現状維持
前編で何かうまくいかなくても解決策を見つけてきた古泉さんらしい考え方

それと就職活動をはじめて気づいたことで、撮影で得た知識や撮影から学んだことって、今の時代どこでも求められているなと感じています。

やりたいことを考えた結果、僕の場合は独立を目指すことにしましたけど、それだけが正解ではありません。

フォトグラファーというと、なんとなく「それで食べていけるの?」と言われがちです。
でも、飛び込んでみれば、輝ける場所はたくさんある
だからそこまで心配いらないんじゃないかなと、個人的には思っています。

──チャレンジあるのみ、ですね。

とにかく、不安を解消するためには、動いてみるしかない。

その中で見つかった大きなビジョンに対して、何が必要かを整理して逆算することができれば、意外とうまくいくんじゃないかなって。

「人生甘くみてる」って怒られちゃうかもしれないけど、まずはブレずに一つひとつ、自分が立てたプランの階段を登っていきたいです。


今回のインタビューでは、古泉さんがとても大学生とは思えないほど、
しっかりしていました。まるでインタビュアーがキャリア相談を受けているかのよう……笑

この先ビッグなフォトグラファーになって、どんな世界を見せてくれるのか。今からとっても楽しみです!

貴重なお話をありがとうございました!


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