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5歳(年長)長女、3歳(年少)長男、8月にやってくる次女の3人の父。チキンライスを子ど…

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5歳(年長)長女、3歳(年少)長男、8月にやってくる次女の3人の父。チキンライスを子どもの頃、旗のごはん(おこさまランチに添えられたチキンライスに国旗が立っていたから)と呼んでいました。

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傘という認識

扉や床に散乱しているのは本家本元の傘。 本来、傘があるところに一本ちいさな傘が写っている。これは、プロサッカーチーム「横浜F・マリノス」の応援グッズのひとつ「トリ…

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1年前

ママ おかあちゃん かか

「ママー!」と呼ぶ声がする。 母を呼ぶ声ではない。 次女(1歳10ヶ月)が、私か妻に歯磨きの仕上げを依頼するときの声。 「おかあちゃん」と泣きながら呼んでいる。 やは…

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1年前

川沿い、線路沿い。

年長児の娘が、バレンタインのために何かを作ってくれるらしい。ということで私と年少児の息子は家を出るように命ぜられた。昨年、8月に第三子を迎えて以来めっきり上のふ…

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2年前
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TAKARAMONO

気まぐれで集め始めたカードやシール。 一過性の流行で終わってしまったガチャガチャ。 "頼んだものの"のハッピーセットのおまけ。 「これぞ子どもに必要なもの!」と気合…

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2年前

「ねえ、トト?」

「トトはカカと私とT(弟)と誰がいちばん好き?」 長女に質問された。 ああ、懐かしい自分も聞いていたな。 「おかあさん、僕と弟とどっちが好き?」 『どっちも好きだよ…

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3年前
2

綱渡り

ショッピングモールで買い物中、大概妻が単独行動となり、私は子どもらとブラブラしてる。本屋を見たり、おもちゃ売り場を見たり、アイスクリームを食べたり、諸々済ませた…

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3年前
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「本のページをめくる音が好き」

亡くなった母が、あるとき言った。 たしか夏だったと思う。 コーヒーだったか。少し背の高いコップに氷が浮かんでた。ミルクとガムシロを混ぜていたときだったと記憶してい…

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3年前
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傘という認識

傘という認識

扉や床に散乱しているのは本家本元の傘。
本来、傘があるところに一本ちいさな傘が写っている。これは、プロサッカーチーム「横浜F・マリノス」の応援グッズのひとつ「トリパラ」と呼ばれるもの。僕らマリノスサポーターは、チームが勝利するとこの小さなトリコロール柄のパラソルを回しながら、勝利の歌を声高に歌うのです。

今シーズンは、子どもたち3人(1歳、年長、小2)と7試合観戦している。戦績としては6勝1分と

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ママ おかあちゃん かか

ママ おかあちゃん かか

「ママー!」と呼ぶ声がする。
母を呼ぶ声ではない。
次女(1歳10ヶ月)が、私か妻に歯磨きの仕上げを依頼するときの声。

「おかあちゃん」と泣きながら呼んでいる。
やはり、母を呼ぶ声ではない。
『おかあさんといっしょ』をテレビで見せてくれと訴える次女の声。

「かか」と呟きながら始まる朝6時のベッドでの探検。これは正真正銘、母を探す次女の声。

わが家には「ママ」「おかあちゃん」「かか」という同じ

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川沿い、線路沿い。

川沿い、線路沿い。

年長児の娘が、バレンタインのために何かを作ってくれるらしい。ということで私と年少児の息子は家を出るように命ぜられた。昨年、8月に第三子を迎えて以来めっきり上のふたりとあるいは、どちらかひとりとでも出かける機会はめっきり減った。自転車に出かけて気軽にどこかへということも、ほぼできなくなった。これは、チャンスと息子とふたり自転車デートを楽しむこととする。

都県境を流れる川に沿って自転車を走らせる。黒

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TAKARAMONO

TAKARAMONO

気まぐれで集め始めたカードやシール。
一過性の流行で終わってしまったガチャガチャ。
"頼んだものの"のハッピーセットのおまけ。
「これぞ子どもに必要なもの!」と気合を入れて買い集めた(親が勝手に)木のおもちゃ。

子どもたちの中に残らずに去っていくおもちゃが圧倒的に多い中、親として不必要かと思うものが何年も手元に残り続ける。

いつか拾ってきた、どんぐり。
幼稚園の先生に教わり、茹でて虫処理したっ

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「ねえ、トト?」

「ねえ、トト?」

「トトはカカと私とT(弟)と誰がいちばん好き?」
長女に質問された。

ああ、懐かしい自分も聞いていたな。
「おかあさん、僕と弟とどっちが好き?」
『どっちも好きだよ。』
「どちらかと言うと?」
そんなくだらいけれど、本人たちにしたら深刻な問題。

さあ、私はどう答えよう。
『もう、わかってるくせに。君が思っている通りだよ』
「カカ?」
『言わせないでよ〜。ほんとはわかってるでしょう?君が思ってる

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綱渡り

綱渡り

ショッピングモールで買い物中、大概妻が単独行動となり、私は子どもらとブラブラしてる。本屋を見たり、おもちゃ売り場を見たり、アイスクリームを食べたり、諸々済ませた後元水遊び場(コロナの時代後、水が流れなくなった)で遊ぶ。

水が吹き出していた、岩によじ登ったり、ただただ走り回ったり。思い思いに遊んでいる。長女(年長5歳)は水場を囲む金属製の柵の上を歩き、端から端まで到達することを目標に毎度励んでいる

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「本のページをめくる音が好き」

「本のページをめくる音が好き」

亡くなった母が、あるとき言った。
たしか夏だったと思う。
コーヒーだったか。少し背の高いコップに氷が浮かんでた。ミルクとガムシロを混ぜていたときだったと記憶している。曇りガラスのマドラーと氷がぶつかって綺麗な音を奏でてた。
「アイスコーヒーにミルクとガムシロを混ぜたときの氷の音が好きなの。」
そんなことに気を留める人がいるのか。そんなことを思った。でも、聞いたときになるほどたしかにそういう風情もあ

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