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【ノーペイン・ノーゲイン】金融知識豊富なユダヤ人が子孫に伝えるタルムード「魔法のザクロ」


ユダヤ人は金融知識の塊であることを知っていますか?


世界の人口の約0.25%に過ぎないユダヤ人ですが、ノーベル賞受賞者の20%がユダヤ人です。(ノーベル経済学賞だけだと38%がユダヤ人)


・ラリーページ(Google)
・スティーブ・バルマー(マイクロソフトCEO)
・マーク・ザッカーバーグ(Facebook)


フォーブスが公表する長者番付でも、上位陣には常にユダヤ人が多くユダヤ人は、頭脳が優秀で大金持ちや成功者が多いのです。


ユダヤ教には日本昔話のような『タルムード』と呼ばれる成功へつながる思考を伝えた昔話集があります。


今回は、タルムードの中から「魔法のザクロ」というお話を紹介します。


◆魔法のザクロ-前編

◆魔法のザクロ-前編

あるところに、仲良しの3人兄弟が住んでいました。3人は、成人を迎えた時にこう誓い合いました。


「これから10年、それぞれ各地で修業をしよう。」


「10年の間に、自分が見つけた“1番不思議なもの”を持って帰ってきて、見せ合おう」


1番上の兄は、東に行きました。


そして、ある旅人から「世界の隅々まで見える不思議なガラスのコップ」を買いました。


2番目の兄は、西に行きました。


そして、ある町で絨毯売りに出会い「鳥よりも高く、速く飛べる魔法の絨毯」を買いました。


1番下の弟は、南に行きました。


とある森の中を進んでいくと、1本の不思議なザクロの木を見つけました。


その木は「花」はたくさんついているのに、なぜか「実」は1つしかありません。


そのたった1つの「実」を手に取った瞬間、咲いていた花の1つが、突然「実」に姿を変えました。


1番下の弟は「このザクロの木こそが世界で1番不思議なものだ」と思い、持ち帰ろうとしました。


しかし、そう考えた瞬間にザクロの木そのものが消えてしまいました。弟は、手元に残った「ザクロの実」を持ち帰ることにしました。


10年後、再会を果たした3人兄弟は持ち帰った「不思議なもの」を見せ合いました。


1番上の兄が持ち帰った「世界の隅々まで見渡せるガラスのコップ」を覗くと、ある国のお姫様が重病でベッドに寝ている姿が映りました。


ベッドの傍らでは、王様が「誰か助けてくれ」と嘆いています。


これを見た3兄弟は、2番目の兄が持ち帰った「魔法の絨毯」でお姫様のところに飛んでいきました。


そして到着するや否や、1番下の弟が「不思議なザクロの実」を半分に割り、お姫様に差し出して食べさせました。


お姫様の容態は、歩くこともできなかった状態から急回復しました。王様は感激して、3人の兄弟にこう言いました。


「お前たち3人のおかげで、姫が重病から回復した。誰が姫と結婚しても良い。3人で話し合って決めなさい。」


すると、姫が「私に質問させてください」と割って入りました。

そして…



3兄弟は、お姫様の命を助けたので王様から縁談話をもらいました。



お姫様と結婚できる3兄弟のうちの1人は「成功を手に入れた人」の象徴になります。


「魔法のザクロ」は、「どんな人が成功を手に入れられるか?」ということを伝えるための話です。


アナタは3兄弟のうち、だれがお姫様と結婚すると思いますか?



ゆっくり理由を考えてから後編へお進みください。

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◆3兄弟が手に入れたアイテムと行動の特徴

・1番上の兄:「問題を発見できる人」

アイテム「世界の隅々まで見える不思議なガラスのコップ」



・2番目の兄:「最速で行動できる人」

アイテム「鳥よりも高く、速く飛べる魔法の絨毯」


・2人の弟:「直接的に、問題を解決できる人」

アイテム「不思議なザクロの実」


◆魔法のザクロ-後編

お姫様が、命を助けてくれた3兄弟のうちから1人と結婚するため、質問をしていきます。

◆魔法のザクロ-後編

お姫様は、1番上の兄にこう質問しました。


「あなたは、世界の隅々が見渡せるガラスのコップで私の重病を発見してくださいました。その望遠鏡のようなコップは、今でも元のままですか?」


1番上の兄は、こう答えました。


「はい、まったく元のままです。この通り、使えます!」


次に、お姫様は2番目の兄にこう質問しました。


「あなたは、魔法の絨毯に乗って、私のところにいち早く駆けつけてくれました。その絨毯は、今でも空を飛べますか?」


2番目の兄は、こう答えました。


「はい、まったく元のままです。傷もなく、問題なく空を飛べます!」


最後に、お姫様は1番下の弟にこう質問しました。


「あなたは、私にザクロの実を食べさせて病気を治してくれました。そのザクロの実は、今でも元のままですか?」


「いえ、お姫様に半分差し上げましたので、今は半分しか残っておりません。」


そこで、お姫様は高らかに宣言しました。


「私は、この1番下の弟と結婚します。彼は、私のために大切なザクロを半分失ったのですから」


姫が選んだお相手は?「ノーペイン・ノーゲイン」の原則



どうでしたか?


お姫様が最終的に出した回答『粋』ですよね。



さらに素敵なのが、1番下の弟の考え方ですよね。


10年間も旅して見つけた、人生における大切なものを先に分け与えてあげることができるなんて!


これが姫を1人で見つけて、1人で助けたなら打算もあるかもしれませんが兄弟3人のうちから1人を選ぶ権利は姫様にあったわけですから、下手したら自分の宝物だけ失っていたかもしれないのです。



この話は「ノーペイン・ノーゲイン(=犠牲なくして、成功なし)」という大原則を伝えていました。


国も土地も家財も失ったユダヤ人が大切にするもの


エジプトで奴隷となっていたユダヤ人は、モーゼに連れられ脱出する際に、持ち運びできないあらゆる「財産」をすべて捨てていきました。


その代わりに大切にしたものは『知恵』でした。

◆ユダヤ人が失ったもの

・財産

・国

・家族



すべてを捨てて着の身着のままで、40年に間にわたり砂漠を彷徨いました。



やっと住むことのできた地ですら、ナチスから迫害を受け、多くの同胞を失い続けたのです。


この史実からの教訓を優しく教えるのが「魔法のザクロ」の話です。


ユダヤ人たちは、奴隷だった時代に「最大の犠牲」を払ったことが、今の自分たちを築いたと信じています。


もし彼らが土地や物にこだわり続け、何も捨てなかったら、奴隷として使われたあげくに、消えゆく民族になっていたかもしれません。


最後に


「魔法のザクロ」とは「エジプトで奴隷として扱われていたユダヤ人が、全てを投げうってエジプトから脱出した」という史実を元にした「ノーペイン・ノーゲイン」の原則を伝えるための話でした。


「ノーペイン・ノーゲイン(=犠牲なくして、成功なし)」


一番下の弟は、10年かけて手に入れた大切なものを先に差し出し、さらに大切な人を手に入れて成功しました。

わたしたちも、現状を変えたいと思い続けているなら今やっているものを先に手放す必要があります。

今の自分を構成しているのは、過去10年間の行動習慣です。


成功を目指すのであれば、ノーペイン・ノーゲインの原則に従って悪習慣を先に捨ててしまいましょう♪

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