ヤマモトガク/Peg

音楽を作っています。

ヤマモトガク/Peg

音楽を作っています。

マガジン

記事一覧

『It will come back to you』諸注意

 2024/04/27(土),28(日)開催のニコニコ超会議2024 THE VOC@LOiD超M@STER5 5にて頒布予定の、Peg 1st best album『It will come back to you』(以下、Pegのアルバム)…

確定申告2024

 今年も確定申告が終わった。税理士には頼まず自分でしているのだが、もう3回目ともなれば段取りもスムーズだし、手間取ったり分からなくなって調べる時間もほとんど無く…

200
4

再見

 『怪談』リリースからしばらく燃え尽きていた。このnoteの連載や、単発の楽曲制作・その予定&構想などやること自体はいくつかあったが、自分の人生の使命心みたいなもの…

13

 『獏』のアウトロとイントロに埼玉県日高市の巾着田で録った環境音をサンプリングした。別にspliceでもよかったし、実際他の曲はそうしたのだが、次の『再見』が彼岸花な…

8

ポルターガイスト

 最近耳にしたことなのだが、思春期は実は24歳ぐらいまで続くらしい。思春期ならではなのか分からないがそれぐらいまでちょっと前の自分が大嫌いで、精神的な余裕の無さの…

19

こっくりさん

 どうせこうなると思って退路を断ちたかったのだが、未だに自分が歌うことに悩んでいる。やりたいから、以上の答えが無くて、他人を納得させられる程の熱意も実力も由緒も…

14

夏を売る

 自分の心の変遷をnoteに記録したことで全て丸見えだったのだが、9月ぐらいの自分は本当に陽の当たるとこに行きたがっていたし、『怪談』というアルバムのリリースがそう…

27

ここはどこの細道じゃ

 自分は、日々、日常を性善説で生きている。何か揉めたら「ああ、おそらくこうこうこうでたまたま機嫌が悪いとこにかち合わせたんだなあ」とか「おそらく自分のこの辺の言…

15

綺麗じゃない

 自分の作品が好きで〜と言ってくださる方に心が開けずにいる。治すべき習性だなぁと思ってはいるが、ある時点までは自分が客なら自分なんて選ばないと思っていた。自分が…

36

おそろしや

 「尖ってる」なんて言い方をみんなで止めないか?「可愛げがない」って言い方にしたら、ちゃんと悪いことだから直そうと思えると思う。  教養を強要したり、後ろの方で…

16

狆くしゃ

 前回は救われた“暗さ”の話をしたが、“明るさ”でしか救われない話をする。  社会人一年目、通勤中にいわゆるキラキラしたフューチャーベース系の歌ものをよく聴いて…

18

草木も眠る

 『草木も眠る』の資料作成のために貴船神社に行った際、丑の刻参りが好きになった。あまりにも丑の刻参り=貴船神社になり過ぎて自分がやるとしたらあそこではないと思う…

19

色魔

 『怪談』リリース記念に収録曲をモチーフにしたコラムで連載を復活します。第一弾は『色魔』です。  身をやつすぐらい好きなものに没頭して、何かに救われてる人は羨ま…

22

随筆

 せっかくの最終回なのに、ここに来て書きたいことが無くなってしまった。いや、正確に言うと自分をさらけ出すことに怯えている気がする。今も心の中には考えていることが…

28

出来るだけ綺麗な泥団子を作る

 思い返せば、小学生の頃のたった一、二週間ぐらい、綺麗な泥団子を作ることに執着していた。とは言え、年相応の知恵の足りなさから上手くいかず、早々に諦めて次は一輪車…

23

スネア

 Daughterの『Stereo Mind Game』というアルバムのスネアの音が好きだった。ただ本当にそれだけの取り留めもないことで、わざわざ名前を挙げるほどでもないのだが(同じDau…

19

『It will come back to you』諸注意

 2024/04/27(土),28(日)開催のニコニコ超会議2024 THE VOC@LOiD超M@STER5 5にて頒布予定の、Peg 1st best album『It will come back to you』(以下、Pegのアルバム)について、X等でも断片的には発言していますが、頒布にまつわる注意点をまとめました。
 お越しになられる方はご確認ください。

1.頒布の流れ

 1:

h

もっとみる

確定申告2024

 今年も確定申告が終わった。税理士には頼まず自分でしているのだが、もう3回目ともなれば段取りもスムーズだし、手間取ったり分からなくなって調べる時間もほとんど無くなり淡々とした作業が続く。
 世間で言われているほどよりか自分は確定申告が好きだ。領収書を眺めて、ああこれは誰々と一緒に買いに行ったものだ、あの時こんな話をしたなあ、と一年の思い出を振り返ったり、淡々としているが間違えないようにと程よく緊張

もっとみる

再見

 『怪談』リリースからしばらく燃え尽きていた。このnoteの連載や、単発の楽曲制作・その予定&構想などやること自体はいくつかあったが、自分の人生の使命心みたいなものがぽっかりと空いてしまった。
 あれが完璧で大成功かと言われるとそんなことはないのだが、同じような情熱で同じような苦しみをもう一度味わえるかどうかが怖い。段取りぐらいは多少上手くなるだろうけども。
 とにかくやりたいことがない。いや、あ

もっとみる

 『獏』のアウトロとイントロに埼玉県日高市の巾着田で録った環境音をサンプリングした。別にspliceでもよかったし、実際他の曲はそうしたのだが、次の『再見』が彼岸花な曲だし、編曲段階での音のイメージが飯能の奥の方だと思ったし、好きな場所だし、エピソードにもなるだろうと思ってわざわざ録りに行った。

 主に埼玉県西部で触れた感覚が『怪談』の根底にある。夜は静かで暗くて、雑草みたいな感覚で季節の花が咲

もっとみる

ポルターガイスト

 最近耳にしたことなのだが、思春期は実は24歳ぐらいまで続くらしい。思春期ならではなのか分からないがそれぐらいまでちょっと前の自分が大嫌いで、精神的な余裕の無さのベクトルがまた一つ違った。
 アルバムを振り返るとその時の自分の精神状態や人生の具合が見えるものだが『THE GRATEFUL DEAD』をリリースしたのは23歳の頃、一番余裕が無くて終焉に怯え、追い討ちのように社会も暗かった。
 駄作.

もっとみる

こっくりさん

 どうせこうなると思って退路を断ちたかったのだが、未だに自分が歌うことに悩んでいる。やりたいから、以上の答えが無くて、他人を納得させられる程の熱意も実力も由緒もないから、「なぜ歌い始めたんですか?」と聞かれたらごちゃごちゃと言い訳じみた回答しか出せない。
 実際にやり始めてから見つけた楽しさは沢山あるけども、『極夜』時点ではポジティブに芯を食った答えはない。
 
 お陰様で自分の心は認められるよう

もっとみる

夏を売る

 自分の心の変遷をnoteに記録したことで全て丸見えだったのだが、9月ぐらいの自分は本当に陽の当たるとこに行きたがっていたし、『怪談』というアルバムのリリースがそうじゃない自分との決別みたいになるんだと信じていた。実際、それは歌詞にも書いていた。
 『怪談』を発表した後の10月、自分は心を折られていた。
 歌を録りミックス・マスタリングをする過程、謂わば仕上がっていくことで『怪談』という自分の夢の

もっとみる

ここはどこの細道じゃ

 自分は、日々、日常を性善説で生きている。何か揉めたら「ああ、おそらくこうこうこうでたまたま機嫌が悪いとこにかち合わせたんだなあ」とか「おそらく自分のこの辺の言動が機嫌を損ねる何かだったんだろうな」と許すかはさておき、自分を納得させることが多い。
 人間とは機嫌が悪くなくて損しない限りは親切な生き物だと思っている。他人への親切は自己の心を満たすことをみんなが本能的に理解していると信じている。
 だ

もっとみる

綺麗じゃない

 自分の作品が好きで〜と言ってくださる方に心が開けずにいる。治すべき習性だなぁと思ってはいるが、ある時点までは自分が客なら自分なんて選ばないと思っていた。自分が文化的青春期に居たかった環境では派手なJ-POPなんて真剣に聴かない。だから真剣にそこに向き合ってる自分に時々違和感を感じる。

 未だに、阿佐ヶ谷辺りで六畳一間からギター一本でお届けしてますみたいな生き方に死ぬほど憧れている。ベッドルーム

もっとみる

おそろしや

 「尖ってる」なんて言い方をみんなで止めないか?「可愛げがない」って言い方にしたら、ちゃんと悪いことだから直そうと思えると思う。

 教養を強要したり、後ろの方で腕組んでみるような作品はやっぱり好きだ。それは別に良いことだと思うのだが、自分含め「めんどくさい人たち」はそこで好きを声を大にしない。おそらく問い詰めると「野暮だ」「ダサい」辺りが返ってくると思うが、つまるところ知識の独占がしたいのだ。“

もっとみる

狆くしゃ

 前回は救われた“暗さ”の話をしたが、“明るさ”でしか救われない話をする。

 社会人一年目、通勤中にいわゆるキラキラしたフューチャーベース系の歌ものをよく聴いていた。自分自身は暗くてダウナーな音楽ばっかり作っているし、どちらかというとそういうのが落ち着くのではあるけども、あの音圧に救われていた時期がある。家と会社の往復、コロナ禍で静かで暗い街並みに、日々不足する生活の情報量をサイドいっぱいに広が

もっとみる

草木も眠る

 『草木も眠る』の資料作成のために貴船神社に行った際、丑の刻参りが好きになった。あまりにも丑の刻参り=貴船神社になり過ぎて自分がやるとしたらあそこではないと思うけども、人里離れた暗くて深い(もっと言うと冬に行ったから寒い)山の中で誰にも見つからずに好き勝手いられるという行為は素敵だ。
 人通りが無い校舎裏でボンヤリとバンプの『ベンチとコーヒー』とかandymoriの『誰にも見つけられない星になれた

もっとみる

色魔

 『怪談』リリース記念に収録曲をモチーフにしたコラムで連載を復活します。第一弾は『色魔』です。

 身をやつすぐらい好きなものに没頭して、何かに救われてる人は羨ましいなと思う。割とよく出会うのは、もう昔からボカロを聴いててーという人。その人たちがアツく語ってくれるのを聴くたびに「自分にとってのそれは何だろう?」と思う。
 オタク、という自分には無い感覚を持っている人、いや自分が持っていないは絶対嘘

もっとみる

随筆

 せっかくの最終回なのに、ここに来て書きたいことが無くなってしまった。いや、正確に言うと自分をさらけ出すことに怯えている気がする。今も心の中には考えていることがたくさん渦巻いている。その全てが核心を得ない。
 最終回だし、今は優しい自分でいたい気持ちが強かったから良い話をしようとしていた。爽やかで、誰かに寄り添える、誰も傷付けないちょっと良い話。だけど思いつかない。そうやって悩みながら愚痴っぽい文

もっとみる

出来るだけ綺麗な泥団子を作る

 思い返せば、小学生の頃のたった一、二週間ぐらい、綺麗な泥団子を作ることに執着していた。とは言え、年相応の知恵の足りなさから上手くいかず、早々に諦めて次は一輪車に熱中し始めたことで“泥団子ブーム”は去った。とは言え、コロコロコミックの巻末に付いていた製作キットの見本みたいな泥団子への憧れは忘れられずにいた。
 ただ、それも思春期に入り、色んな大人の世界に興味を持ち始めたタイミングで優先順位がどんど

もっとみる

スネア

 Daughterの『Stereo Mind Game』というアルバムのスネアの音が好きだった。ただ本当にそれだけの取り留めもないことで、わざわざ名前を挙げるほどでもないのだが(同じDaughterなら子どものジャケットのやつのが聴くべきだと思います)、スネアの音が気になる。もはや、音楽の三大要素にもう一つ加えるならスネアの音、と答えるぐらいには、フェチを超えて、常識として捉えている。ロックが若者

もっとみる