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エッセイあれこれ

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2022年5月の記事一覧

凡庸雑記「そよ風と読書」

凡庸雑記「そよ風と読書」

晴れた昼過ぎ、涼しい風に吹かれ、ソファに寝そべる。

こんな日には永遠に本を読んでいたい。

他には何もせず、傍らに品の良い紅茶でも置いて、ただひたすらに物語の中に没頭したい。

そう、夢想しながらも、現実は叶わない。

内外に阻むものがふんだんにある。

読み始めて5か10分

iPhoneのメールが気になり、SNSのアクセスとイイねが気になり、最新ニュースが気になり、そのうち、頭に中で不意に文

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凡庸写真雑記「山下"薔薇”公園」

凡庸写真雑記「山下"薔薇”公園」

最近、やぶようで横浜に行くことが多い。

いいかげん写す場所がなくなるのではと不安な面持ち。だけどまあ、何事も一期一会。新鮮な出会いは必ずあり、それを大切に写真へ変えていくのが、創造者というもの。

ついこの間行ったばかりの山下公園へ、性懲りも無く再び訪れた。

とりあえずは青い空と海、それと、停泊している船舶でも写そうと中に入る。

すると目の前に、生まれてこの方見たこともないほどの数の薔薇が咲

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凡庸写真雑記「書店街」

凡庸写真雑記「書店街」

神田書店街に行く。

さほど広くない場所に、本屋が所狭しと数軒並び、ほのかな知性の香りが漂う、大好きな場所だ。

今日も、心地よい知性の香りを堪能しようと、心弾ませ、書店街に足を踏み入れた。瞬間、喜びは消え失せて、愕然としてしまった。

それは、完璧に事件だった!

いつもの、いくつもの本屋が消え失せていたのだ。

身を震わせて立ちすくみ、神田お前もか!と、ブルータスに刺されたカエサルの如く、心の

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凡庸雑記「ゴールデンウィーク」

凡庸雑記「ゴールデンウィーク」

ぶらぶらゴールデンウィーク今年のゴールデンウィークは全くやることがなくて、家でぷらぷらしていた。

ひどく体調が悪く、時間があるならカメラを持ってスナップに行くのが常だったのだけど、外に出るのが億劫で、家で本ばかり読んでいた。

だけど、粗大ゴミとして出されるのが恐ろしく、家人が与える業務には素直に従っていたから、現実はそれほどゆっくりとは行かなかったのは、哀しいところ。

痛い腰を上げて街に出る

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凡庸雑記「女性雑誌」福岡写真の続き

凡庸雑記「女性雑誌」福岡写真の続き

ゴールデンウィークのぼんやりした日中。
今年は仕事がないので、自堕落な時間を堪能している。

家では、映画やドラマ、アニメなどを家人が嫌がるので、(趣味がまったく真逆を超えて憎悪の対象となる)AirPodsで聴きつつ密かに見るか、人の目を気にしながらの窮屈なことはあまりにも酷と、読書に邁進している。

幸いにも、Kindleには読みかけの書籍が枚挙にいとまなく、日本の大型連休ぐらいではびくともしな

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凡庸雑記「撮影」

凡庸雑記「撮影」

腰は痛いは、左手首は腱鞘炎だは、左膝は慢性的に痛いは、どうにもこうにも体を動かすのがキツくなっている。

だから、出来るだけ体を動かしたくはなく、のんびりと映画やドラマ、アニメを観ていたい。

でも、まがりなりにも写真を趣味として、十万以上のカメラを手に入れたものとして、最優先事項として写真を写して行かねばならぬと、余計な強迫観念に苛まれている。

が、こう体の具合が悪いと、無邪気にカメラを持って

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凡庸雑記「睡眠」それと夕暮れの福岡

凡庸雑記「睡眠」それと夕暮れの福岡

福岡の夕暮れを今回は紹介。

散々歩いて日が暮れて、もうそろそろホテルに帰ろうと足速に歩きつつ撮った。

夜といえば、どんな時でも、どんなところでも、速攻でぐっする眠ることができるのが、自慢だった。

夜が眠れない、寝付けないなんてことが、世の中にあるのかと異世界のことのように思っていた。

が、一年前ぐらいから、全く寝付けなくなったし、夜中に何度も目が覚めるようになってしまった。せっかく気持ちよ

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