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エッセイ𓆸こういう事を考えている

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何も考えず生きていくのは楽で怖いので、時々考えるようにしている。 思いつくまま。エッセイ。
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2022年3月の記事一覧

別れを切り出されて気づくことってあるよね。って話。

別れを切り出されて気づくことってあるよね。って話。

 夫から「他に付き合っている人がいるんだ。別れてほしい」と言われた。
 夢を見た。

 浮気をされる夢も、浮気をしてしまう夢も、よく見る。
 夫の前の前に好きだった人に浮気をされたからかもしれない。
 浮気をされて、一度許して、許しきれなくて別れたからかもしれない。
 私はまだ傷ついているのかもしれない。

 ところで、私の夫は、とても顔がいい。
 これは本当に。
 若い頃は福山雅治だったし。今は

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海野さんというおばあちゃんの話。

海野さんというおばあちゃんの話。

 「ちょっと息が苦しい気がして。」朝1番の海野さんの電話から今日も診療が始まった。
 海野さんは、クリニックの近くにある介護付有料老人ホームのおばあちゃんだ。

 海野さんのいる介護付有料老人ホームは外から見ても綺麗でキラキラしていて、ここに入るのには莫大なお金が必要なんだろうなって思える老人ホーム。話を聞くと、常時看護師がいて系列には大きな病院も構える至れり尽くせりの老人ホームだ。
 だからかそ

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スターウォーズで考察する恋人とは。

スターウォーズで考察する恋人とは。

最後に映画館で観た映画は夫と見た『逆転裁判(実写版)』だって言ったら笑われた。



昼休み、女3人で休憩中。
「あれ、、見たことないんだよね、なんだっけ…ヨーダとか出るやつ。」
「ああ、スターウォーズね、私も。」
「私も無いです。」
王道王道と言われてるスターウォーズを(ちゃんと)見た人間が1人もいなかった。

「でも、私、デートで途中だけ見たことあります、スターウォーズ。たぶん…3話?」ひと

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祖母のことば、または魔法

祖母のことば、または魔法

「べっぴんになったね」広島について新幹線を降りるとホームで待っていた祖母が言った。

祖母に会うといつも言われる言葉。広島駅に降り立った私は、8時間にもおよぶ電車と新幹線での移動でボロボロな筈なのに、いつだって祖母はいの一番に言ってくれる。
「〇〇ちゃんべっぴんになったね」
「あら、今日もべっぴんさんだね」
「まあ、またぺっぴんさんになっとるじゃないの」

乳歯が抜けて前歯がなくても「べっぴん」、

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誕生日な話。

誕生日な話。

2022
夜11時、毎朝5時起きなので常に10時半には夢を見ているはずの夫が、リビングのソファーで何かと戦っていた。ゴルゴみたいな眉間で、キムタクのモノマネかっていうぐらい不自然に二重になって。

「どうしたの?」と聞く私に、
「1番におめでとうを言わなくちゃ」と眉間の皺を一層深くした。

そういうふうに私の誕生日が始まった。
(結局夫は何度も何度もあやまりながら、11時15分には眠っていた)

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春の懐を知れって話し。

春の懐を知れって話し。

2022.3.16[水]
 自転車に乗った女性に追い抜かされた、彼女は長めのコートを軽やかに(スーパーマンの)マントの様にはためかせていて、春だなと思う。
 もうぶっちゃけ、何を見てもこの時期は春だなと思ってしまう。
 ・薄水色の空を見ては春だな。
 ・空に背伸びする白木蓮を見ては春だな。
 ・欠伸をしている人を見ては春だな。
 ・奇抜な格好の奇抜な人を見ては春だな。
 ・店員にキレ散らかしてる人

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