仕組みに勝るものは何か?
今回は前回の続きで人材育成に関してですが、
なんの根拠もないことですのでマニアな人だけお楽しみください。
もくじ
1 PDCAサイクル
2 もっと簡単なことはないのか?
3 仕組みより習慣?
1 PDCAサイクル
人材育成の主要なテーマにはPDCAサイクルという概念があります。
これは、一連の仕事の流れを
計画して、実行して、評価して、改善するという循環サイクルのことです。
これは非常に理にかなっており、有効な業務改善の手法の1つであると思います。
それぞれの業務内容や部署ごとのイベントテーマを掘り下げてより良いものにしていこうと考えたとき、この循環サイクルはとても有効に働きます。
我々理学療法士が個別に目の前の患者さんや利用者さんと向き合う時にも同様に使える論理思考の1つです。
理学療法士は対患者さんの前では自然にこのPDCAは回せていると思いますが、業務全般や人材育成、業務改善などに関しては十分に浸透しているとは言えず、リーダー研修や自己啓発セミナーなどでは毎回のように取り上げられる話題です。
重要なので繰り返し話題に取り上げられますが、私はそこで1つの疑問というか、容易に受け入れられない自分がいることに気づきました。
それは・・・
とても面倒であるということです。
管理する側も、評価を受ける側も、非常に面倒です。
対患者様には面倒という気持ちにはならないのに、どういうわけか業務改善とか人材育成となると、面倒だな・・・って気分になるから不思議です。
2 もっと簡単なことはないのか?
だからと言って、面倒なことを放っておいてはいけません。
何かしらの手立てが必要です。
人は一人で自分自身のことを律して生活を安定することができません。
だから保育園があったり小学校や中学校などの教育機関が存在し、そしてそのカリキュラムや生活のルールの中で成長していくわけです。
一人でなんでも出来てしまえば、職場のPDCAサイクル!なんてあえて言う必要がなくなるし、細分化されたラダーの開発やコンピテンシーの開発に頭を悩ませることも必然的に無くなってくると思うのです。
もっと簡単なことはないのかな???って思う次第です。
人は面倒だなって思う時、いくら偉い人が◯◯しなさい!言っても正直やる気にはなれません。
人は、自分がやりたいと思うことがある時、自発的な行動に及ぶものです。
だから、もっと簡単なことはないのかな???って思うのです。
しかも、「はい!これが職場のルールです!」っていちいち言うことなく、自然に腑に落ちる、一人一人が納得できる、自然に習慣化できる信念のようなものがあれば、一番良いのではないかと思うのです。
めんどくさがり屋の自分ですから、そうやって思ってしまうんですね 笑・・・
3 仕組みより習慣?
前回の note では、ドナベディアンモデルについて引用しました。
その項の最後に、アドラー理論を推奨したいと綴りましたが、先延ばしになりそうです。
アドラー理論を推奨する前に、以下を説明する必要がありそうだからです。
ふと思うのは、自身の行動プロセスを、当たり前のように見つめ直す個人的性質を身につけることができたら…と思うのです。
これにはメタ認知を活性化すること、意識・無意識のレベルで習慣化できることであろうと考えます。
しかしこれは非常に難しいことと思います。
無意識のレベルをどのようにあげるのか?
自動的にPDCAサイクルを回せる人材になるためにはどうしたらいいのか?
このような気付きを得るためのメタ認知はどうしたら活性化されるのか?
いくら良い仕組みやシステムがあっても、自身の気づきが無ければ全く意味がないことだからです。
では、ある行為において意識、あるいは気づきが生じるのは、どのような場合でしょうか?
下条信輔 著 「意識」とは何だろうか 脳の来歴、知覚の錯誤 講談社現代新書 2009年
この本によると以下のように示されています。
「第一に、行動の流れが強制的にストップされた時。第二に、一連の行動の成果を評価する場面、または先行きの行動計画を立てようとする時。第三に、自分を客観的に見ることを強要された時。」
確かにどれも「意識」がかなり働き、自身で気づきを活性化しようとしていると考えられます。
しかし、この本にはのちにこのようにも記されており、結局のところ、どうしたら良いのかという問題が舞い降りてしまうことになります。
「意識が生じやすい場合とそうでない場合との区別は、切れ味が悪い。意識と無意識の境目の曖昧さ、連続と断続の間の曖昧さ自体が心の実態であり、1つの本質かもしれない」
頭がゴチャゴチャになりそうです 笑
つまり自身の行動に外的強制力が働く場合、もしくはそうでない場合にしても、意識の生じやすさというのは実に曖昧であるんだということ。私はこのあいまいな部分に対して、何かしらのきっかけを持たせようとしているので、自身にも苦痛が沸いているということになるんだと思います。
さて、
無理やり結論にたどり着こうとしますが、自身が思うに、自分自身を客観的に振り返る時間を職場内で定め、メタ認知を開発していく機会を職場内で促していくことが重要なのではないかと考えます。
指導したり、注意したり、OJTは非常に大切ですが、他人が介入する負のフィードバックは、時として勇気をくじき、劣等感を与えてしまうことになるからです。
目新しいことではないですが、自身を内観してみよう!という試みを、職場内で全員が行ってみることが成功の秘訣かもしれません。
しっかり内観しているかどうかは別として、全員が今やってる!という時間を共有しているかどうかが、新しい発想であると考えます。
PDCAサイクルのような、仕組みに勝るものは何か?と問う時、仕組みより単純に習慣?ということでしょうか。
PDCAサイクルを習慣にすればいいのでは?と指摘する方々もいると思いますが、仕事上のPDCAサイクルを習慣にすることも大切ですが、冒頭に説明したように、これは本当に面倒なことです。
仕事の仕組みをどうにかしようとするより、まず自分自身をしっかりと振り返る時間を職場内でおこなっていくこと、このことが組織活性化のための個人戦略だと考えます。
これは次回に続くアドラー心理学の理論で解説してみようと試みます。
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