マガジンのカバー画像

物語

273
物語です。
運営しているクリエイター

2022年1月の記事一覧

小石と星粒の恋物語

#忘れられない恋物語
#宇宙SF

道の小石が夜の星粒に恋をしました。

小石は言いました。

「星粒さん。貴女はキラキラとして美しいですね」

星粒は言いました。

「小石さん。貴方はコロコロとして優しいですね」

小石と星粒は遠く遠く恋の想いをもちました。

次の夜も次の夜も二粒は見つめ合い語り合いました。曇りの夜は少し雲の切れ間はないかと探しました。雨の夜にももしかしたら少し雲の切れ間はな

もっとみる

(宇宙SF問答小話)宇宙の中に宇宙はいくつあるか

宇宙の中に宇宙はいくつあるか(概要)題名:宇宙の中に宇宙はいくつあるか

種類:宇宙SF問答小話

主人公:私

登場人物:君、サボテン、宇宙、或いは……

(宇宙SF問答小話)私「君、宇宙の中に宇宙はいくつあるか」

君「オイオイ、勘弁してくれよ。せめて、そもさんと言ってから聞いてくれ」

私「そもさん」

君「せっぱ」

私「君、宇宙の中に宇宙はいくつあるか」

君「無限か、一つか、はたまたゼ

もっとみる

眠れない夜に むかしむかし…

#眠れない夜に

横になっているだけでも、休まるらしいですよ。

本を読むと眠くなるらしいですよ。

音楽を聞くと頭のごちゃごちゃが取れましたね。

自分で自分自身を厳しくしすぎず、たまには優しくするのが、本当の優しさなのではないでしょうかねぇ。

母はラベンダーの香りって言ってました。

私は背中をあっためること。

不思議なほんわか世界。

安心することを思い浮かべること。

例えば、母とか、

もっとみる

近すぎる

私の右足が、君の左足をふんだ。

「ごめんね!」

と言うと、

「いつものことだよ」

と君は言った。

少し距離を置いて、しばらく歩くとまた足をふんでしまった。

「ごめんね!」

「三回目!」

どうしても近づきすぎてしまう。

冬の散歩道のこと。

浦島太郎の亀さん

浦島太郎の亀さん

亀:どうした? 何をそんなにしょんぼりしてる?

私:いや……何も……

亀:……。

金色の亀は佇んで、言った。

亀:竜宮城、いぐか?

私:へ?

プクプクプク。

プクプクプク。

たどり着いたのは……。

私:あ、乙姫様?

私:お会いできて光栄です。

亀:さあ、帰るっぺ。

私:え? まだここにいたい。

亀:お主。今まで何年ここにいたか、知っとるかの?

私:え? 2分くらいかな?

もっとみる