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負けず嫌い

小学5年生になると、地域のバスケチームに入った。それまで運動とは無縁だったが、やってみると意外と楽しく、すぐにレギュラーになれた。
いじめは、あっち側も途中飽きたのか何もされない時期もあったが、なんだかんだで卒業まで続いた。

中学にあがると、部活三昧の日々だった。
朝練〜夜練。でも、それが楽しかった。
けれど、やはりそこでもいじめにあう。
1年の頃からレギュラーに選ばれていた私は、2年生の先輩から仲間はずれにされたり、試合中、理不尽なファールをされたりもした。
今思えば、学生特有のやつだ。
だけど、先輩から強く当られていても、その時の私は"負けず嫌い"を発動する。
「悔しけりゃ私を落としてレギュラーになってみやがれ」
言葉にはせずとも、心の中でずっとそう叫んで練習を続けた。

勉強はあまりせず、部活と書道に打ち込む毎日。
話が脱線するが、小5〜中3までの硬筆展・書き初め展では県大会までいき、そこそこの成績をおさめた。

話は戻り、中2の秋頃。
今でもたまに思い出す。
顧問に呼び出されて一言。
「お前を部長にしてやりたかったが、ごめん。してやれない。」
1年の時から、「お前を絶対部長にする。だから今のうちからチームを引っ張れ!」顧問からはずっとそう言われていた。素直に嬉しかった。ずっとモチベーションになっていた。
でも、いざ部長を決める季節になった時、それは叶わなかった。私を部長に、と噂がたって、「部長の親御さんが土日の練習試合に引率できないのはどうなんですか」と、部員の父兄さんからクレームがあったらしい。
うちの母の仕事は美容師、そして母子家庭。土日の引率なんて不可能だった。

そこから2週間は毎日泣いた。
母には絶対に言わないと心に決めて。

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