【脚本】がんばれ荘　プロローグ

登場人物

大田　透
近藤
西川
中谷 翔平　　
鶴岡 咲

吉川　
白石

・プロローグ

舞台上には　近藤と中田
野球の中継が流れている
明転

西川ボールを持っている
ボールを高く上に上げて捕ることを繰り返している

西川  「暇だな…」
近藤  「うん。」
西川  「野球もつまないしさ」
近藤  「うん。」
西川  「なんか、何気ない時間ってすぐ終わるよね」
近藤  「うん。」
西川  「あーもっと金ほしいよぉー」
近藤  「まぁさぁ頑張るしかないしょ」
西川  「どう頑張るんだよ」
近藤  「努力でしょ」
西川  「それしかないよね」
近藤  「そりゃそうだよ。ってかさ、なんでずっとボール上に投げてんの」
西川  「え？あっ…」
近藤  「なんかあった？」
西川  「いやー今日もね平和だなと思って」
近藤  「暇なの？」
西川  「…まぁそんなもん」
近藤  「たしかに暇だよね」
西川  「…なんかさ、暇も暇で嫌だよね」
近藤  「たしかにね」
西川  「あのさ、連ドラとかで事件とか修羅場なく終わる話とかさ、聞いたことある？」
近藤  「ない」
西川  「やっぱ人生ってさなんかあったほうがいいんだよ」
近藤  「たしかにーそのほうが面白いよね」 
西川  「辛いのはその時だけ」
近藤  「まあね。今の中継もファイターズ全然打てなさそうで辛そうだよ」
西川　「確かに。なかなか打たないねー」
近藤　「まぁそんなもんでしょ」
西川　「思い通りにはならないんだよな」
近藤　「そんなもんでしょ」
西川  「なんかさ野球ってさ、人生みたいだよね、いつボールが来るかわからないし
       人生もいつなにが起きるかわからないよ」
近藤  「確かに、まぁ例えにはしやすいよな」
西川  「でしょ まぁ僕なんていつも三振してるけど」
近藤  「私も」
西川  「なんかな、頑張ってもさ こうなんで報われないのかなぁ」
近藤  「そんなもんだよなぁ」
西川  「いつかはでっかいホームラン級の活躍したいけど」
近藤  「まぁ地道にやるしかないですね」
西川  「ですねー」
近藤  「なんかさ、突然いいこと起きたりしたりしないかなぁ

野球実況の音

西川中継を見て興奮する

西川  「おーーーー！」
近藤  「どうした？」
西川  「打ったよ」
近藤  「あ、テレビか」
西川  「よしよしツーアウト満塁 チャンスきたーーー！いけーーーーー」

近藤　「うまくいけばいいけどね」

西川　「チャンスだよチャンスせっかくのチャンスだよ」

近藤　　「やっぱり人生ってうまくいくこともあるのかな」

しかし予想を裏切り空振り三振

西川　「アーーーーなんで今振るかな？」
近藤　「まぁまぁ　仕方ないよ　あれは振るっしょ」
西川  「でもいいよ。まだ空振り三振で。思いっきり挑んだ結果でしょ」
近藤  「確かにね。」
西川　「でもさぁ　俺だったら打てるよこのボール」
近藤　「え？何言ってるの？」
西川　「いや、僕だったらホームラン打てるよ」
近藤　「はいはい。わかったから」
西川　「いや待てよ！昔なあの大谷翔平と写真撮ってもらったことあるんだぞ」
近藤　「大谷と写真撮ってもらったこととホームラン関係ないから」
西川　「いやパワーをもらったよ」
近藤　「いいから、いいから。やっぱり厳しんだな色々とさ」
西川　「はーやっぱり思い通りにはならないんだな〜　でもさ、見逃し三振より
　　　　空振り三振だよな」
近藤　「だよな。戦いながら生きて行くんだよ。思い切ってさ。」

暗転