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"休む"は現代人必須のスキル | 「休むヒント。」(著者:群像編集部)

"休む"は現代人必須のスキル | 「休むヒント。」(著者:群像編集部)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

自分自身は"休む"ことが大好きである。そもそも"休む"ことが嫌いな人は少ないと思いますが。自分は普段からいかに"休む"のかということを意識しているので、なるべく長い時間休めるように最短でやることや効率化等を意識している。そんな中、本屋で「休むヒント。」を見かけて、これは読むしかないと思った次第である。

今のご時世は“休む”ということも重要なスキルの一つと

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この物語に巡り合えたことに感謝 | 「spring」(著者:恩田陸)

この物語に巡り合えたことに感謝 | 「spring」(著者:恩田陸)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

恥ずかしながら今まで恩田陸さんの小説を読んだことがなかった。「蜜蜂と遠雷」とか気になる作品はあったのだが、ここまで評価されて売れていると今更読むのも・・・となぜか躊躇してしまっていた。だが「spring」は、娘に習わせたいと思っていた「バレエ」がテーマということもあって、すごく興味が惹かれた。そして、法事で石川へ行かないといけなくなったため、新幹線の中で読

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荒療治にはぴったり | 「老いと創造 朦朧人生相談」(著者:横尾忠則)

荒療治にはぴったり | 「老いと創造 朦朧人生相談」(著者:横尾忠則)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

定期的に本屋でぶらっと回って気になった本を買うのですが、表紙に書かれた"異次元なのに腑に落ちる唯一無二の人生相談!"が頭から離れずに選んだのが「老いと創造 朦朧人生相談」。家で早速読んでみるとあまりの面白さに一気に読んでしまった。

寄せられた人生相談に対して、回答をしていくだけのものなのですが、その考え方や言葉が斜め上を行くというかもはや異次元レベル。で

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電通の企業秘密が流出!?と思うぐらいの内容 | 「ビジネス会食 完全攻略マニュアル」(著者:yuuu)

電通の企業秘密が流出!?と思うぐらいの内容 | 「ビジネス会食 完全攻略マニュアル」(著者:yuuu)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

昔、電通で働く先輩に声をかけられて社内イベント(飲み会)の映像作成をお手伝いしたことがある。映像の性質上、部長やリーダーの方にも絡むことになったのだが、単なる社外の若造である自分に対する心遣いや配慮、丁寧さは想像を超えるものであり、今でも良い思い出として刻み込まれている。

本書はそのDNAの一部である「会食」について細部まで落とし込んでマニュアル化された

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このまま予想通りの展開になってしまうのか? | 「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」2巻(著者:魚豊)

このまま予想通りの展開になってしまうのか? | 「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」2巻(著者:魚豊)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

先日、noteで紹介した「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」の2巻が発売されたので、さっそく読んでみました。

前回記事はこちら

2巻は予想通りのような展開で進んでいきつつも、「現実でもあるなぁ」という箇所が随所にあり、考えさせられます。主人公である渡辺くんに対して決して感情移入はしているわけではないのに、痛々しい気持ちにさせられます。

この気

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「だれもが自分らしくマウントを取ることができる豊かな社会」を共に目指す | 「人生が整うマウンティング大全」(著者:マウンティングポリス)

「だれもが自分らしくマウントを取ることができる豊かな社会」を共に目指す | 「人生が整うマウンティング大全」(著者:マウンティングポリス)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

最初はSNSで紹介されているのを見たときはキワ物かと思って興味本位で読んでみたのだが、意外に真面目に「マウント」について語られていて、ビジネスはもちろん自己啓発にも示唆のある本であった。

「マウント」というと学歴マウントや海外マウントが主に想起されるが、想定以上のマウントがあって、知らず知らずのうちに自分もマウントを取っていたり、取られていたりする。その

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毒舌だが食に関わる人は必読の書、関わらない人が読んでも面白い | 「食の歴史」(著者:ジャック・アタリ 訳:林昌宏)

毒舌だが食に関わる人は必読の書、関わらない人が読んでも面白い | 「食の歴史」(著者:ジャック・アタリ 訳:林昌宏)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

以前から読もうと思いながらも敷居が高そうで敬遠していた「食の歴史」ですが、改めて食に関する本を多角的見ておきたくて読んでみました。で、あまりの面白さにびっくりするとともにもっと早く読まなかったことを後悔。

「食の歴史」というタイトルに相応しく、人の誕生から現代、そして未来に向けて歴史的な背景および動向を語ったもの。おいおいそんなところまで遡るのかいってい

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現代人必見の本の一つではないだろうか | 「愛するということ」(著者:エーリッヒ・フロム 訳:鈴木晶)

現代人必見の本の一つではないだろうか | 「愛するということ」(著者:エーリッヒ・フロム 訳:鈴木晶)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

BRUTUSで紹介されたり、SNSで取り上げられたりと複数の場所で見かけて気になっていた「愛するということ」を本屋で発見。帯に書かれた“読む者の人生経験が深まるにつれて、この本は真価を発揮すると思う。(谷川俊太郎)”、“愛するということを生まれながらに出来る人なんていない。(弘中綾香)”というコメントが決め手となって、購入しました。

「愛は技術である」と

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濃い内容が凝縮されているのにわかりやすい | 「東大教授が語り合う10の未来予測」(著者:瀧口友里奈 他)

濃い内容が凝縮されているのにわかりやすい | 「東大教授が語り合う10の未来予測」(著者:瀧口友里奈 他)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

予測系の本は今まで敬遠していたのだが、X(twitter)で本書が紹介されており気になっていたのが「東大教授が語り合う10の未来予測」。書店で見かけてざっと斜め読みしたところ、かなり面白そうだったので購入した。

東大の第一線で活躍する教授たちが語り合うということで最初はどうなってしまうのかと不安はあったのだが、読んでみると発散しそうで発散せず、関連分野を

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先の読めない面白さがたまらない | 「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」(著者:魚豊)

先の読めない面白さがたまらない | 「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」(著者:魚豊)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

noteでは漫画の投稿はあまりしていなかったのですが、久しぶりにおっと思う漫画に出会ったので紹介できればと思います。漫画は週刊誌で読むことはほとんどなく、基本的には書店に並んだものから気になったものを購入するのですが、見かけたときから異彩を放っていたのが「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」。

冒頭から現代の日本で働く人々の現実というのが生々しく描

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ビジネスパーソン必見の1冊 | 「ビジュアルでわかる日本 データに隠された真実」(著:にゃんこそば)

ビジネスパーソン必見の1冊 | 「ビジュアルでわかる日本 データに隠された真実」(著:にゃんこそば)

こんにちは
イデアレコードの左川です、

SNSでの紹介で気になっていた「ビジュアルでわかる日本 データに隠された真実」を本屋で見かけて、思わず購入。

データを可視化することの楽しさや重要性をわかりやすく教えてくれる本である。身近な題材を取り上げながら、その見方や分析を解説してくれるのは非常にありがたい。勘所の良い人であれば、それをベースにいろいろと活かしていけるはずだ。

"「湘南」っていった

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まったくもって恐ろしい本であった | 「たゆたう」(著:長濱ねる)

まったくもって恐ろしい本であった | 「たゆたう」(著:長濱ねる)

こんにちは
イデアレコードの左川です、

タレント本というのは意外とあなどれないと思っている。テーマとか世界観とか視点とかが一般人よりも研ぎ澄まされていたり、文章力も高いことも多く、定期的に読むようにしている。そんな中、気になっていた「たゆたう」が文庫本になっていたので早速読んでみた。

正直、アイドルであった「長濱ねる」のファンだったわけではない。名前が特徴的だったということで、少し知っていた程

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社会人向けの国語の教科書に相応しい | 「ていねいな文章大全」(著:石黒圭)

社会人向けの国語の教科書に相応しい | 「ていねいな文章大全」(著:石黒圭)

こんにちは
イデアレコードの左川です、

最近、文章を書く機会というのが増えている。提案書や資料などはもちろんのこと、社員に発信するメッセージや寄稿記事など様々な用途で書く必要がある。そんな中なるべく日本語として美しく、わかりやすいものを書きたいという想いがあって、SNSで話題となっていた「ていねいな文章大全」を読んだ次第である。

最初の第一印象は「分厚いなぁ」でした。一緒に購入した「万物の黎明

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「味の素」が欲しくなる | 「料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?」(著:リュウジ)

「味の素」が欲しくなる | 「料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?」(著:リュウジ)

こんにちは
イデアレコードの左川です。

今までリュウジのバズレシピをいくつか作ってきたけど、家に「味の素」がなくて、そこだけ省いていた。それでも料理は美味いと感じていた。ただX(twitter)でのつぶやきを見ているとただならぬ「味の素」に対する強烈な愛を感じるので、本書を読んでみた。

想像以上に「味の素」について本格的に書かれていて驚いた。うま味調味料とは何なのか、その歴史や偏見に対する変遷

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