ホトケ女子 by合同会社榧

奈良在住。デザイナー、イラストレーター、ガイド等、奈良をPRすべく活動中。 隔月で奈良…

ホトケ女子 by合同会社榧

奈良在住。デザイナー、イラストレーター、ガイド等、奈良をPRすべく活動中。 隔月で奈良PRイベント「奈良ひとり観光協会」を開催、奈良のケーブルテレビKCN「ホトケ女子のぶらりまいり」出演中など。HP:https://nuribotokeshoten.tumblr.com/

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興福寺五重塔と私

夜風が気持ちいい。 奈良のアパートを出たときは「(山添と比べて)町の夜はこんなに暑いのか」と思ったが、小一時間歩いたあと、回廊跡の隅っこに腰掛けている今は、とても心地の良い風が流れている。 今日、2023年8月20日は、興福寺五重塔ライトアップの最終日。正確に言えば、「修理前最終日」といったところか。 120年ぶりに始められる興福寺五重塔の大修理事業。コロナ禍等の影響で延びに延びていたものの、いよいよ今年から始まることになった。 私が山添と奈良を忙しく往復している間も着々と

    • 「ペペロンナーラ」を食べながら思う。

      ※こちらの記事は、筆者がひとり、飲んで食べて、思ったことをただただ書く記事です。グルメ記事でも批評記事でもありません。あしからず。 雨である。革靴が濡れている。これは朝になっていても乾かないだろう。濡れた革靴に足を通すときのギュギュッとする感じがあまり好きではない。 店内では、ヒデキじゃない方の「YMCA」が流れている。MV付きで。日本人にとっては、あのイントロのあとにはヒデキである。肩までのウェーブにザックリ攻め込んだ襟元、星条旗、白い歯。 ヒデキといえば「ちびまる子

      • 「タッパル」を食べながら思う。

        ※こちらの記事は、筆者がひとり、飲んで食べて、思ったことをただただ書く記事です。グルメ記事でも批評記事でもありません。あしからず。 春だからなのか、やたら眠い。よく寝る。年も年なので、寝たからって育たない。ただただ人生の残り時間を無駄に消費しているだけだ。 明日からは大学院が始まる。授業と課題に追われる日々。授業の合間に仕事なのか、仕事の合間に授業なのか。とにかく、学生と社会人の二足の草鞋となる。寝ている場合ではない。寝る時間を惜しんで生きることになる。だから今のうちに寝る

        • 新年度になりました

          春が来た春である。 庭の花々がものすごい勢いで芽吹いている。もちろん雑草諸君もそれ以上に元気いっぱいである。 この真っ赤な花の名前を、私は知らない。奥には桜のような花も咲いている。百花繚乱、とまではいかないが、名も知らない花のおかげで我が家はわかりやすく春を迎えている。 春、それは新しい季節のはじまりである。 人材育成昨年5月、思いがけず山添村観光協会に入ることとなった。すぐに具体的な仕事が与えられるわけでもなく、しばらくは各方面へのあいさつ回りに追われていた。 そんな中、

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        • 口察ー食べながら思ったことー
          8本
        • 二拠点生活のススメ~山添村/奈良市~
          4本
        • 私の仕事
          9本
        • 奈良脈々ー生きる社寺の記録ー
          2本
        • 奈良"架空"観光協会
          2本
        • YouTube「盆地ベンチ」
          27本

        記事

          引っ越し前後のこと

          9ヶ月経っている山添ライフをブログに書こうと思っていた。奈良と山添、隣り合う町での二拠点生活。初めての田舎暮らし。未知の生活に飛び込むわけだ、その心境をちゃんと綴っておきたかった。 しかし、現実はどうだろう。 今回の記事を書くにあたり、前回の記事を読み返してみた。驚いた。前の段階ではまだ引っ越しもしていないではないか。しかも書いたのは11月。"リアル山添ライフルポ"でもなんでもない。昔からの大雑把な性格は今も健在である。そんな自分の性格のせいで、"リアル山添ライフルポ"は気づ

          引っ越し前後のこと

          家を買ったら、仕事がついてきた。

          はじめての村役場あれは今年の3月30日のことだった。よく覚えてる、というよりも、スケジュール帳に書いてある。「13:00 山添村役場」 はじめての村役場である。 なぜ村役場へ行ったのか。 前回も話したように、山添村では移住をすると補助金をもらうことができる。そのためには古民家バンクを利用して家を購入する必要があり、必要書類提出のため役場へ行ったのだ。 先住者である友人から、役場の担当課に連絡を入れてもらっていた。「地域振興課の〇〇さんを訪ねればいいよ」と言われ、言われるが

          家を買ったら、仕事がついてきた。

          「燻製たらこスパのとろろがけ」を食べながら思う。

          ※こちらの記事は、筆者がひとり、飲んで食べて、思ったことをただただ書く記事です。グルメ記事でも批評記事でもありません。あしからず。 この店は2階にある。よく行く好きな店。細い階段を上がった先には雀荘があるのだが、その隣り。雀荘の客と客層がかぶらない。 私が座るカウンターの横には、私と同じく女性の一人客。さっきから白ワインの入ったグラスをクルクル回しては飲み、回しては飲みを繰り返している。たぶんもう7-8回はクルクル飲みをしている。さすがにクルクルし過ぎて、もう香り飛んでいや

          「燻製たらこスパのとろろがけ」を食べながら思う。

          「祥瑞」で思う。

          ※こちらの記事は、筆者がひとり、飲んで食べて、思ったことをただただ書く記事です。グルメ記事でも批評記事でもありません。あしからず。 今日はガイドの日だった。 思い返せば一番最初にガイドをしたのは吉野だった。まだ奈良に来たての私に、吉野ビジターズビューローに務めていた友人が「安達さん、仏像好きならガイドできるでしょ」と無茶振りをしてきた。たぶん引っ越してまだ半年くらいではなかろうか。私は大学で歴史を専攻していたわけでも、仏像の研究をしているわけでもない。ただの、本当にただの仏

          「大和川」で思う。

          ※こちらの記事は、筆者がひとり、飲んで食べて、思ったことをただただ書く記事です。グルメ記事でも批評記事でもありません。あしからず。 左の靴下、穴開いてるんだよな。親指の爪のところ。 お気に入りの靴下で、結構な頻度で履いていて、履いているってことは穴開くわけで。最初に言っておくけど、穴開いたら開けっ放し、的な人間ではない。気に入ってる靴下だからこそ、何度も繕って履いている。この子(今履いてる靴下)もすでに3−4回近く施術をしている。 左足の親指の先、そんな、大きさで言えば1c

          「大和川」で思う。

          山添村/奈良市、二拠点生活始めました。

          山添村とは?ご報告遅くなりました。 このたび、わたくし安達は、山添村と奈良市の二拠点生活を始めました。 なぜ山添村?そしてなぜ二拠点生活? 山添村、どこ?そこ?奈良県民でも知らない人がいる。「山添-やまぞえ-」という名前から察するにどうやら山が近そうである。どこだ、山添村。 こう見ると、山添村云々よりも、奈良市が変な形で東にせり出している方に目が行ってしまう。明らかに合併のあと。そんな周辺の合併ブームに乗ることなく、(色々あったけど)独自路線を行くことになった山添村。奈良

          山添村/奈良市、二拠点生活始めました。

          「解放の調べ マトン ナカムラ マサラ」を食べながら思う

          ※こちらの記事は、筆者がひとり、飲んで食べて、思ったことをただただ書く記事です。グルメ記事でも批評記事でもありません。あしからず。 春なのに、もはや初夏。家の布団は未だに羽毛布団。「羽毛布団は年中使える」と聞いた気はするけどやっぱり暑い今日この頃。そういえば昨日も寝られなかった。(緑茶のとりすぎ、という説も) 先週満開だった桜も、今やガクの濃いピンクで染まっている。明日、又兵衛桜を見に来るという知り合いの宿のお客さん。又兵衛はやめて長谷寺にしたらどうかな。きっとまだ何かし

          「解放の調べ マトン ナカムラ マサラ」を食べながら思う

          特別展「国宝 聖林寺十一面観音 -三輪山信仰のみほとけ」

          待ちに待った聖林寺展聖林寺・十一面観音立像。 全国には何千何万と祀られる仏像の中で、特に十一面観音は古代から人気があり、多くの寺院に祀られている。1000年以上、日本人に愛されてきた十一面観音様。その中でも国宝に指定されているのは7躯しかない。そのうちの1躯が奈良県桜井市・聖林寺に安置される十一面観音様だ。 明治期に三輪山の麓からこの地に移ってきた観音様。昭和に造られた日本最初のコンクリート製のお堂で60年以上も過ごされてきた。古くなってきたお堂は耐震工事が必要となり、この度

          特別展「国宝 聖林寺十一面観音 -三輪山信仰のみほとけ」

          「大安寺傘(だいあんじさん)」デザインしました。

          担当:デザイン 制作年:2021年 制作:大安寺、フェリシモおてらぶ 大安寺、クラファンをする大安寺は南都七大寺の一つにも数えられる奈良を代表する寺院。聖徳太子が建てた仏教道場から始まり、百済大寺、高市大寺、大官大寺と名前を変えつつ、平城遷都に伴って大安寺となる。落ち着いて考えると、今の場所に移る前に既に3度も名前を変えるほど、歴史ありまくるお寺である。 最盛期には約900名近い僧侶が住み、学問に励んでいた。その中には若き日の空海も。また東大寺大仏の開眼供養の大導師を務めた

          「大安寺傘(だいあんじさん)」デザインしました。

          藤井貴弘さん/御霊神社・宮司

          三人兄弟の末っ子―お生まれは? ここ、御霊神社で生まれました。3人兄弟なんですけどね。姉がいて、そのあと一つ上に兄がいるんです。私は一番下になる。父親にしたら、姉が一人っ子みたいな感じで、ずっと離れて、男の子がポンポンと2人できた。跡取りっていうか、兄が生まれたときはすごい喜んでたそうですよ。外から聞きますね、本人は言わないですけど。椿井神社の例祭に父親がお参りに行ってるときに「子供が生まれました」という連絡が来て慌てて帰った、なんていうのを氏子さんから聞きました。そんなぐら

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          藤井貴弘さん/御霊神社・宮司

          川俣海雄さん/岡寺・副住職

          幼少期は長谷寺~京都生活―お生まれは? 1974年生まれ。産声を上げたのは母親の実家の京都。そのあとすぐに真言宗豊山派総本山・長谷寺に移って。っていうのも、自分の父親(現・岡寺住職)が長谷寺勤めをしていて、長谷寺の中で幼少期は過ごた。 ―長谷寺の宿舎で暮らしてた? 宿舎というか、坊(お寺内の小さな寺院)のうちの一つで暮らしていた。0歳から7歳、小学校一年生まではずっとそこで過ごしてて。ちょうど自分たちが住んでいた一段下に長谷寺の学僧さんたちが生活をしている宿舎があったから、お

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          川俣海雄さん/岡寺・副住職

          十津川"架空"観光協会

          十津川"架空"観光協会とは、その名の通り、架空の観光協会である。旅人である安達えみが十津川を実際に巡り、その様子を"架空"観光協会としてPR、発信する。十津川"架空"観光協会自体は実在しないが、巡った場所は実在の場所なので、是非実際に現地へ訪れてみていただきたい。 旅人:安達えみ(ホトケ女子) 旅行日:2021年3月9-11日 日本一大きな村・十津川奈良県は縦に長い。奈良盆地=奈良県と誤解されがちだが、奈良盆地の南には広くて深い紀伊山地が広がる。「自然」と一言で言うには濃厚

          十津川"架空"観光協会