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502.死ぬのをやめた、人たちのお話と、やめることのできなかった人たちのお話【後編」

coucouさんのお仕事論㉔

※昨日の501.死ぬのをやめた、人たちのお話とやめることのできなかった人たちのお話【前編」からの続編

これは、coucouさんの大切な3人の友人たちのお話なんだ。
現代の戦友たち…
一人目の友人がこの世を去った…。



©NPО japan copyright association Hiroaki

そして数年後、彼の家族と再会した。

彼女の最初の言葉は、お礼はもちろんだったけれど、
「coucouさん、死んで解決することなんて何もないのよ、彼は責任を感じてこの世を去ったけれど、残された家族の責任を取ることをしなかったわ…」
という。

coucouさんはね、彼女を否定したわけではないけれど、こう答えた。

「彼が生前にcoucouさんを支え、救ってくれていなかったら、coucouさんもおんなじことをしたよ。それが間違いでもね。彼はね、最後にもう一度すべてをやり直したい、と願っていたことは事実。これ以上の迷惑をあなたたちにかけたくなかったんだ、と言う気がする…」

すると、その言葉に即発されたのか、

「coucouさん、それは違うわ!一緒に苦しんで、一緒に悲しんで、一緒に泣くのが本当の愛よ!彼はその愛を間違えたのよ。私たちを置いて死ぬなんて大きな誤り…。どうして一緒に死ねないの…」

coucouさんは涙がポロポロと止まらなくなった…。
何か、自分が言われているような気がしたからなんだ。

「coucouさん、それは違うわ!一緒に苦しんで、一緒に悲しんで、一緒に泣くのが本当の愛よ!彼はその愛を間違えたのよ。私たちを置いて死ぬなんて大きな誤り…。どうして一緒に死ねないの…」


これも、愛なんだね…。

またまた、coucouさんは、追い詰められた…。

©NPО japan copyright association Hiroaki

1.いのちを失った者たちの言葉


 coucouさんは多くの友人を失った。
彼らはすべて自営業者で、一緒に闘ってきた戦友たち。
彼らは、高校時代からの友人たちだった。
 
coucouさんたちはね、勉強嫌いのはみ出し者で、どこに行くのも一緒の仲良しグループ。

当然、知識や学力もない。

今にすれば素敵な想い出なんだけれど、メンバー全員が卒業式に卒業が出来ず、同級生たちが就職して行く中、まだ高校に通っていたんだ。

ようやく、追試で単位を取り、5月になってようやく卒業証書をもらった仲間なんだ。(暑かったね…)
当然就職などできないし、その気もないし、みな自営業者となり、互いを励まし合い、支え合って生きることにした。


 
そして、数十年が過ぎ、途中でやめていく者、事業がうまく行かずに逃亡、夜逃げする者、自己破産する者、病気で去る者、そして自殺する者たちが続いた。
なぜか、coucouさんは、そのみんなを見届けてから、自分の会社は潰れた…。

 
一人目の友人が入院しているのでお見舞いに行った。
彼は電車に飛び込み自殺を図り、一命を取り留めた。

彼がcoucouさんに向かって最後の言葉は、
「あの頃に戻ってやり直したい…」
「…」

その時のcoucouさんは何も答える事ができなかった。
彼は退院した後、想い出の地であるかのようなその駅で、再び電車に飛び込んで逝ってしまった。

そして、2人目。

その数日後、彼を連帯保証していた友人が山で首つり自殺をして発見された。coucouさんは続けて葬儀の準備に追われた…。
「連帯保証人」って、とっても不利。
だって、友人のために無償で好意で印を押すんだもの。
coucouさんもハンコウ一発だけで8,000万円の連帯保証人となったことがある。(当時はそれでも自信があったし、coucouさんを助けてくれた恩人でもあるため、最初から覚悟ができていた。それに返済能力もあった)


電車に飛び込んだ友人の告別式の会場に債権者たちが押し寄せて親族に迫る。coucouさんはこのとき、死は無意味で、経営って、人生って、死んでも終わらないということを教った。

その友人の高校生の長男が「僕が母や妹を守りますから、安心してください」とcoucouさんに告げた。
(彼の顔は父親とそっくり…)

coucouさんは涙の出る思いの中、友人の息子の言葉に安堵感を持った。



 
「あの頃に戻ってやり直すのではなく」、生きてこの子たちを守ることが、彼の最後の仕事だったのだと、coucouさんね、感じたんだ。

そう、死んじゃあいけないんだ~
闘うんだ~

彼はcoucouさんにそれをまざまざと教え、この世を去った…。


©NPО japan copyright association Hiroaki


 
3人目の友人はホテルに軟禁され、債権者から脅されて、ありもしない書類を次々に書かされた。当時は暴力団新法なる法律がなく、取立屋、回収業者が行脚していた時代。

生命の危険を感じた彼は妻を逃がして、自らも逃亡の道を選んだ。
coucouさんは彼をかくまいながら逃がした…。

幼い一人娘は年老いた両親に預けて、夫婦は離れ離れとなって、出口の見えない逃亡生活を始めた…。

それでも債権者たちは容赦なく、彼の年老いた両親の元へ押し寄せてくる。パーキンソン病で病に伏していた彼の父親は、動けない身で孫を守るために最後の命を振り絞りながら、債権者たちを怒鳴った…。
coucouさんは、その場に同席していたが手の打ちようがない…。

その時、中学生の娘さんは、祖父の前だ両手を広げて、
「帰ってください!」
と、怒鳴った…。


こんな小さな子が、お爺ちゃんとお婆ちゃんを守ろうとしていた。
coucouさんは彼らを見つめながら守ることが出来なかった…。

ただ、涙をこらえ続けていた。
その理由は、coucouさんは親友と、奥さんの居場所を知っていたし、逃亡させた共犯者でもある。

そして、当時、coucouさんは彼の連帯保証8,000万円背負っていたため誰もcoucouさんわ疑わず、債権者の仲間として連れてこられていたからだ…。

この子はね、そのことを知っていたんだよ…。
だから、こんな胸の張り裂ける場所に敵としていること自体、おかしな、嫌な状況だったんだ。

彼女の名は「愛音(あい)」ちゃん。

coucouさんは娘のように長年接してきた。
その子の反対側にcoucouさんは、いるんだよ…
人生で、こんなに苦しんだことはない…。

でも、涙一つ見せない愛音ちゃん~

「帰ってください!」

さすがの債権者たちはたじろいだ、そのまま引き下がった。
でも、終わりじゃあない…。

みんなが引き上げたあと、coucouさんは一人残った…。
そう、誰もいなくなったから彼の家の前で泣き続けていた…。

なんと、無力なのか?
なんと、酷い自分なのか?
彼の父や母は、coucouさんの父や母とも親しい。

高校生の時からまるでもう一つの両親だと思い続けていた。
高校を出た後も彼の家の小さなアパートに住み、隣の部屋は彼と彼の両親の部屋。貧乏で食べるものがないときにも心配して食べ物をいつも差し入れしてくれたもうひとつの父や母。
家賃も払えなくても…。

この家族はcoucouさんの恩人だった…。

目の前でこんなに苦しんでいるのに助けることが出来ない…。
ただ、黙り続けて我慢する以外に方法がなかった…。
債権者たちは総勢18名、墨の入った者もいる。それだけ彼は追い詰められていたし、追い込まれていた。そう、自己破産しても追い続ける者たちだ。

真っ暗な外でcoucouさんは泣いていた…。
すると、愛音ちゃんが玄関から顔を出し、声をかけてくれた。

「おじさん~おじさん、愛音がいるからね、心配ないよ~」

「ねえ、おじさん、お父さんとお母さんを助けてくれてありがとう…」

「……」
この子はわかっていたんだ、まだ中学生なのに…。

ねえ、みんなこんな残酷なことってあると思う?

こんな酷い世の中なのに、こんなに素晴らしい女の子がこの世にいるの?
だって、まだ中学1年生なんだよ…。
去年まで小学生なんだよ…。
どうして、coucouさんが慰められるの?

ねえ、みんななら、どうするの?

coucouさんにはこうする方法しかできなかった…。
誰にも話せない。

何もかもがおかしくない…。
coucouさんの生涯の深く、汚点、恥だった…。

※↓本編を読み終わったら読んでほしい作品。
これは大人になった天使の愛音ちゃんの物語~みんなに知って欲しい~




 
coucouさんは、このときも、逃亡したって何も解決にならない、そう教わりった。ただ、coucouさんの友人の命の危険があったことは事実で、今でも逃げたことは正しかったと信じている。

そして、数十年が過ぎ、その友人がcoucouさんに言ったことは、
「逃げるのはよくない、逃げても、逃げても、追われる恐怖心は永遠に去ることはない。どこにいても発見されたらどうしょう、ということばかり考えて来た。確かに借りた金を返せない自分が悪いのだが、妻や母や、一人娘のために歯を食いしばってでも生きてやろう、と考えた。結果、生きていて良かったと思う…」
 
そう、逃げたっていい、

悪く思われてもいい、

嫌われたってかまわない、

お金を借りたからって悪人ではない、

商売のお金は、互いがリスクのある契約を交わしているのだから、

潰れたら、互いの責任。

いや、それぞれ自分の責任なのだから、罪意識ですら必要はない。
 
商取引はボランティアでするのとは違い、利益(利息)を取るのが商売だからる。

この命を捨てて彼らは、coucouさんにそう、メッセージを残した。
これが、coucouさんを救ってくれた原動力だったんだ…。

2.人の想いを背負って生きる


coucouさんが会社を潰したとき、大口の債権者たちは口を揃えて同じことをいった。
「自己破産か、いなくなってほしい」と。

coucouさんは驚いた…。
信じられない~

なかには自己破産の費用がなければ用意するから、という人もいた。
「いなくなってほしい」という言葉の中には〈逃亡、行方不明、自殺〉などが含まれていた。
(coucouさんが自己破産する場合、億単位資産と億単位の借入金があったため、一千万以上のお金が必要となる、その一千万円を債権者が出しても惜しくないということだった。信じられないけれど相手は大手の銀行だ)

coucouさんは、そのことに疑問に思って質問した。
「…それって、何のメリットがあるのでしようか?」

彼らは口を揃えていった。
「会社は不良債権を損金で落とせるからね助かるんだ…」と。
 
そう、会社はこのように損害金を損金で落としているんだ。
(一銭も痛みなどない)
 
だけどね、coucouさんは理由があって、「会社更生法」「民事再生法」「逃亡」「自己破産」「自殺」の道を選ばなかった。
これらはね、coucouさんにとって何の解決にもならなかったからなんだ。

それに、友人たちが死を持って教えてくれたのだからね…。

coucouさんは当時の顧問弁護士にそのまま放置すれば「生涯債務奴隷となる」と脅かされた。(永遠に債務がなくならない、と言う意味)

だけどね、もう、coucouさんはね、みんなの言いなりになんてならないよ~
coucouさんの債務を損金で落としたり、チャラ何なんてさせないよ~

確かに、coucouさんは失敗者で、彼らから見れば悪人だよね。

でもね、「盗人にも三分の利」があるように、
coucouさんには「一分でも利がある」からさ。
その一分はどうても人として許せないからね、それだけあまりにも酷い仕打ちの後だったからさ。
(いずれnoteで機会があればお話ししますね~)

ふざけんなよ~

損金なんて、絶対に落とさせないよ~
これはね、coucouさんと友人たちの歴史なんだからね。

これからcoucouさんのにリマッチなんだからね~
(coucouさんが厄年を超えた年だった)


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だから、どれも選ばなかった。
本当はね、この心の重圧に何度も負け続けていた。

だって、たくさんの人に迷惑をかけ、友人や両親、弟、家族のすべてを巻き込んだ事件んだからね。
だけど、coucouさんはみんなの死を見届けて来たし、自己破産も、逃亡も見てきた中で実際は死んでも、何しても解決にならないってことをみんなに教わり学んできた。
それはね、彼らは自分の命を懸けてcoucouさんに嫌と言うほど見せつけて学ばせたからね。

coucouさんの絶体絶命の時、愛音ちゃんのお父さん、親友夫婦がcoucouさんを助けてくれた。
それは、
「coucou、死ぬな、死ぬんじゃあない~俺のようになるな、戦え。お前ならできるはずだ。いつものように冷静になって、淡々とお前らしく、堂々と戦え。できるよ、俺たちと違うんだから。だから、死ぬんじゃあない~」

戦いの前夜の夜中の電話だった…。

生きろという、戦えという、死ぬなという~
どうしろというのか?
それでも戦えって言うのか?

そう、世の中ってドラマとは違う、勝てるわけがない~
だけど、coucouさんの精神は狂っていたのかもしれない。
彼の言葉を受け入れて、信じることにした。
まるで暗示をかけられたように戦うことにしたんだ。

そう、ふざけんな~

潰されてたまるか~

心無いものたちに、
そう、道連れにしてやる~

自己破産も逃げもしない、ただ存在し続ける。
そう、決心したんだ。

だから、あんたたちの話など一切聞かないよ…

coucouさんは、5年も6年も裁判が続く。
厄年の終わった42歳となっていたが、時は50歳までも続いた。
あれから20年以上過ぎたのに、coucouさんにはいまだに自己破産してくれとお願いが続いている。

でも、しないよ~
これはcoucouさんの大切な歴史なんだから…。

そう、それでも生きていけるんだよ、誰でもね。
そう、勝てないけれど、負けないよ~
負けるわけがない~
coucouさんはね、間違ったことをしていないのだから…。
たった一人だけれど、この世に何かを残せると信じているからね。

だから、終わらないよ、このまんまではね。

だって、友人たちがcoucouさんに残してくれた命の財産なんだもの。

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3.誰にでも復活への道がある。



なぜって、それでも復活できる道が必ずあると信じていた。
そして、




現在のcoucouさんは法人を5つ持っている。
(有限会社、株式会社、合資会社、NPО法人2つ)

新年度にはさらに増やそうと考えている。
(noteでお知らせした労働組合という新形態の法人を創る)
その会社のすべてはね、無借金の会社となるんだよ~

誰も邪魔はできない…。
もちろん、個人の通帳は持てないが、これは新しい生き方なんだよ~
(coucouさん個人は駄目でも法人はすべて別人格を持っている。その意味は、生き方は『coucouさんのお仕事論』のシリーズで改めてノウハウを公開する予定。)


 
coucouさんは多くの友人たちを失ってきた…。

coucouさんは彼らの思いのすべてを背負って生きているんだよ。
そしてね、たくさんの人たちに言い続けている~

「失敗は悪ではない」
「会社経営は商取引の一部」
「連帯保証制度に対する疑問」
「破産は恥だという考え方」
「借りたお金は返さなければいけない、という固定観念」
「借りた側にも責任はあるが、貸した側の責任はさらに大きい」
「敗者でも必ず復活できる」
「自己破産しても、新たに事業を始める事ができる」
「会社が潰れたら、また作ればいい」

 
これらは、友人たちがcoucouさんに伝えたかったこと、教えてくれたことだった…。
 
そして、それはね、かけがえのない人たちを守ることだったんだ。

coucouさんはこの仲間たちとともに、今も生き続けている…。

©NPО japan copyright association Hiroaki
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coucouさんでした~
みなさん、ごきげんよう~

coucouさんはね、失敗者。

失敗者の達人~

世の中にはこんな変な人もいてもいいよね~

成功者は、失敗したことを表には出さない、だって恥だもんね。
だから、いい話ばかり。
でも、それでも成功したんだから素晴らしいと思うよ~

でもね、coucouさんみたいなお馬鹿な話も知る必要があると思うんだ。
そうすればね、みんなはこんな馬鹿げた人生を送らないでもいいし、もしそうなったとしたらcoucouさんを見習ってもいい~

必要ならね。

でも必要としないことが幸せなんだよね。
人生は平和で幸せで、争いごとなんてなくて、平々凡々で、普通の当たり前が幸せなんだもの。

だけど、死んじゃあいけないよ~
命さんはね、自分のモノだと勘違いしているけれど、その命さんに支えられ、救われて、たくさんの命さんたちが繋がっているからね。

そう、命は自分のものじゃあないんだ~
肉体はただの入れ物かも知れないけれど、父や母から命を懸けていただいた、預かりもの。
借りているものなんだよ。
そのたった一つの命さんには数十万人、数百万人の命さんを記憶して、存在して、繋がり続けているものなんだもの。

そう、自分のモノなんてなんにもないのさ~
だから大切にしなくっちゃね~

最近、coucouさんはね、成功者にはなれなかったけれど、
失敗の成功者となったんだ。そしてね、たくさんの人たちに失敗をしない方法を話し続けている。

ああ~
成功者なんだ、と勘違いして生きている…。

ありがとう~
こんなに読んでくれて~

また、あしたね~



追記、コ口ナ、大不況、円安、インフレ、物価高、売り上げ減少によってたくさんの倒産企業と、経済苦、そして自殺者が増え続けている。もしかすると、コ口ナよりも死者が多い、更新し続けている。

お金よりも大切なもの、
借金の返済よりも大切なもの、
何よりも、大切にしなければいけないものは、お互いの命。
そして、家族を守る。
大切な人を守る。

誰も間違いはないし、悪人なんていない。
みんな、coucouさんみたいにならないでほしい。
なったとしてもcoucouさんのように生きてほしい。

だってね、自分の命ではないからさ…。



 


©NPО japan copyright association 

coucouさんのホームページだよ~みてね~

 
Production / copyright©NPО japan copyright association coucou associationphotograph©NPО japan copyright association Hiroaki
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