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ホワイト小企業の作り方

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エリート銀行員から全くの異業種である造園会社を起業した社長の話をまとめました。
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#雇用形態

第1話 ベテラン営業社員の大量退職、倒産の危機!?

第1話 ベテラン営業社員の大量退職、倒産の危機!?

はじめまして、お花のことから施工まで、お庭の悩みをトータルで解決する造園会社を経営している河越です。

もともと新卒からメガバンクで11年勤務し、その後ベンチャー企業の役員を2年半経験させてもらい、植木・造園会社で修行ののちに、2002年に独立し、造園会社を起業して、現在で18年目になります。

銀行員から建築ベンチャー役員、そして造園会社を起業しました、いわゆる異業種起業です。

会社員として成

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第2話 このまま会社を続けていけるのか?

第2話 このまま会社を続けていけるのか?

その日は、11月の毎週の定例会議がある日だった。

退職予定の方は、定例会議のつもりで臨まれていたので、まさか退職計画の話だと思っておらず、僕から、計画の話を持ち出されたときは、とても驚いていた。

僕からは、残ったメンバーで、早く新しい体制を構築したいので、
意思が固いなら、できるだけ早く退職してほしいとお願いし、
年内で退職してもらうことになった。

第1話では、辞められる社員の方々とは、横か

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第3話 同じやり方ではもたない、横割り分業制の導入

第3話 同じやり方ではもたない、横割り分業制の導入

ベテラン営業社員が大量に退職。

会社は、事務所、自動車など、一定の固定費がかかっているので、辞めた社員へ支払っていた給料が減るからといって、売上が激減していいわけがない。

どうやって売り上げをあげていくか?

残った営業の社員は経験の浅い若手社員ばかりだ。

この仕事は、お庭のコンサルティングのようなものだから、知識と経験がなくては、お客様からご信頼も得られず、案件をいただくのが難しい。

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第4話 造園業界もデジタル化の時代、ツールの活用で効率化

第4話 造園業界もデジタル化の時代、ツールの活用で効率化

第3話では、業務プロセスを横割りの分業制にして、生産性が格段に高まり、少人数の営業でも、会社が回せるお話をした。

ただ、対策を実行すると、メリットばかりでなく、デメリットも起こる。

その1つが、やりがい問題であることも前回お話した。

もう1つのデメリットというか、この新しい仕組みで注意すべきところは、業務のバトンタッチの部分で、漏れや勘違いが発生することである。

具体的には、営業から事務担

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第5話 社員の大量退職から得た、多用な働き方という副産物

第5話 社員の大量退職から得た、多用な働き方という副産物

営業の大量退職により、やむを得ず行った分業化であったが、気が付いてみたら、新しい働き方という副産物が得られていた。

週休2日で9時から5時まで働くという、いわゆる定時社員という形以外で働いている人が、営業、事務担当、現場職人、総務という各ポジションで発生していたのである。

たとえば、営業は、自分が例になるが、定時では全くない。お客様とは、土日にお会いすることが多く、あとは、事務担当と現場監督に

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第6話 僕が起業するまでの話(1) 両親の破産宣告

第6話 僕が起業するまでの話(1) 両親の破産宣告

「なんで大手銀行をやめて造園会社を起業されたんですか?」

と良く聞かれる。

その質問には、いつもだと、「銀行を辞めよう」と思ったあたりからお話をさせていただくのだが、その根っこにあるのは、やはり、育ってきた経緯が背景にあるので、そのお話をしてみたい。

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第7話 僕が起業するまでの話(2) 父の自殺未遂

第7話 僕が起業するまでの話(2) 父の自殺未遂

僕が高校生のころは、表面的には順風満帆な成金家族だったが、実は父の会社は火の車だったようだ。

原因は、多角化の失敗だ。印刷から封筒を作る製封の仕事に事業を広め、それがことごとくうまくいかなかったようだ。

父は器用なので、自分で印刷機も回していたため、製封機も同じようにできると踏んだのだろうか。人を雇わず、自分で製封機を回した。ただ、素人が作った製品は、返品の山を築いた。DIYは恐ろしい。

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