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第2話 このまま会社を続けていけるのか?

その日は、11月の毎週の定例会議がある日だった。

退職予定の方は、定例会議のつもりで臨まれていたので、まさか退職計画の話だと思っておらず、僕から、計画の話を持ち出されたときは、とても驚いていた。

僕からは、残ったメンバーで、早く新しい体制を構築したいので、
意思が固いなら、できるだけ早く退職してほしいとお願いし、
年内で退職してもらうことになった。

第1話では、辞められる社員の方々とは、横か縦かほど、経営方針の違いが明確だったお話しをしたが、社長に魅力があれば、そこも乗り越えられると思う。

辞められる社員の方々は、入社当時は、期待を持って入社してくれたと思う。その期待に応えらえなかったから、退職という道を選択されたのだ。本当に申し訳ないと思う。

日々の業務に追われ、加えて、僕の家庭の事情もあって、長い時間、会社にいられないことが多く、コミュニケーション不足も多々あった。

とはいえ、それも言い訳にはならない。時間がなくても、もっと通じ合える方法はあったと思う。第2章以降では、どうやって、その改善をしていったかのお話をしたい。

いずれにしても、社員の退職は100%、社長の責任である。当時は、表面では、明るさを保っていたが、内心は、自責の念でいっぱいだった。自分には、経営者としての資質はないと思い、会社をたたむことも考えた。

ただ、第1話で退職計画があることを教えてくれたKさん、「潰れるまでいようと思う」と言ってくれたIさん。そんな方々がいるのだから、自分のよくないところを改善して、再出発させてもらおうと思った。

そのXデーから、毎朝3時に起きて仕事をする日々が始まった。


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