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第1話 ベテラン営業社員の大量退職、倒産の危機!?

はじめまして、お花のことから施工まで、お庭の悩みをトータルで解決する造園会社を経営している河越です。

もともと新卒からメガバンクで11年勤務し、その後ベンチャー企業の役員を2年半経験させてもらい、植木・造園会社で修行ののちに、2002年に独立し、造園会社を起業して、現在で18年目になります。

銀行員から建築ベンチャー役員、そして造園会社を起業しました、いわゆる異業種起業です。

会社員として成功していても、起業も順風満帆に行くとは限らないことを、これから新たに起業を志すエリート会社員の方に知っていただき、独立・起業の後押しになればと思い、僭越ながらかつての私を「エリート銀行員」と書かせていただきました。

また、社員がなかなか会社に定着せず、入社して数年経つとやめてしまうことに、お悩みの小企業経営者の方にも、全く同じ悩みを抱えた私が、その解決に挑んでいる姿を見て、参考にしていただきたく、題名を「ホワイト小企業の作り方」にしました。

次のような章立てで、過去、現在を記させていただき、その後は、現在進行形のブログで、僕のチャレンジを綴っていければと思って始めさせていただきます。


第1章 ベテラン営業社員の大量退職
第2章 短時間勤務でも成り立つ仕組み
第3章 安定から独立・起業に挑んだ理由
第4章 小企業経営の新たな形態への挑戦


では、さっそく第1章から始めさせていただきます。


第1章 ベテラン営業社員の大量退職

僕は、女性社員のKさんに、お話があると言われて、向ヶ丘遊園の喫茶店に呼び出されていた。

「社長、落ち着いて聞いてください」

と彼女は、大きく息を飲んでから話始めた。


「営業の方全員が退職する計画があります」


「社長以外は全員知っています」

たしかに、聞いた瞬間は驚いたが、その驚いている時間は、自分が予想するより、はるかに短かった。

「年明けに社長に話して、3月いっぱいで退職する計画です」

「口止めされていますが、残される社員たちで話し合って、
一刻も早く社長に話して、社長に動いていただこうという話になり、
私が代表して、こうしてお話しています」

僕は運がいい。

数か月前に息子たちに紹介されたビジネスYoutuberの影響で、
「起きることをプラスに解釈するクセ」が身に付き始めていた。

僕の最初の言動は

「いいね!」

と親指を彼女に立てたのが初動だった。

「よく決心して、話してくれてありがとう」

「辞める人たちに、恨まれるリスクを承知で話してくれたんだね」

「辞める人たちからは、Kさんを絶対守る。話してくれてありがとう」


これはリアルだ。


営業社員が全員退職するという大きな危機が起こった。
パートさんを入れると22名の小企業で
8名が一挙に退職する話だった。

普通で考えれば、「倒産」の二文字が浮かぶが、
僕は「チャンス」と思えた。

なぜなら、僕がずっと、やろうとしてきた、
「業務のシステム化」ができるからだ。

辞める社員は、このガーデンデザインという仕事は職人技で、
マニュアル化は、それさえやっておけばいいという文化を醸成し、
逆に危険だという考えで、僕とずっと対立してきた。

一方で、僕は、


「一人でも多くの人に、
このガーデンデザインというすばらしい仕事に携わっていただきたい」


という創業以来の夢を実現するには、基本的な部分は、マニュアル化して、
間違いない行動をまずは身に着け、そこから先の応用は、たしかに個人技だという考えだった。

その考えの違いでずっと対立してきて、ついに沸点に達した時だった。



その2日後、退職予定者と話し合うことになる。




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