マガジンのカバー画像

多様性〜人と森のサスティナブルな関係

64
2021年出版『多様性〜人と森のサスティナブルな関係』に関する記事や書評を集めています。
運営しているクリエイター

#SDGs

書評   「多様性」   by  藤森隆郎さん

書評 「多様性」 by 藤森隆郎さん

藤森隆郎さんは、1938年生まれ、日本を代表する森林生態学者で、国際的にも活躍をされた方です。「気候変動枠組み条約政府間パネル(IPCC)」が2007年にノーベル平和賞を受賞したことに貢献したとして、IPCC議長から表彰を受けられています。
2010年の日本森林再生プラン実践事業の際に、私は藤森さんと数回に渡って交流させていただきました。
藤森さんは、現役引退後も熱心な活動をされており、2015年

もっとみる
『多様性〜人と森のサスティナブルな関係』がPOD出版コンテストで賞をもらいました

『多様性〜人と森のサスティナブルな関係』がPOD出版コンテストで賞をもらいました

『多様性〜人と森のサスティナブルな関係』
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B091F75KD3

POD(プリントオンデマンド)出版のコンテストで優秀賞をいただきました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004456.000005875.html

PODとは、普通の出版社を通さない自己出版の方法で、注文が来てから印

もっとみる
世界に拡散する宮脇メソッド

世界に拡散する宮脇メソッド

自然エネルギー信州ネットの浅輪さんの投稿で、世界的に有名な生態学者の宮脇昭先生が、2021年7月16日に亡くなられたことを知りました。

宮脇先生が生み出された植樹方式「宮脇メソッド」は、とりわけここ数年、インド、北米、ヨーロッパなど、世界中にその実践が広がっています。

5平米からテニスコートくらいの小さな敷地で、その土地の潜在自然植生のミニ森林「Tiny forest」を造成する手法です。日本

もっとみる
自然と音楽は嘘をつかない!

自然と音楽は嘘をつかない!

好評いただいている7月のオンラインセミナーの締めは、7月27日18時30分から、高山の長瀬土建の長瀬雅彦さんにゲストスピーカーとして登場してもらいます。
「経年美化」する土木業者になるために 〜SDGsに取り組む長瀬土建の挑戦
https://nagasedoken.peatix.com

長瀬さんとは10年以上の付き合いで、年に1、2回はドイツか日本で会って仕事、プライベートで交流している私の大

もっとみる
告白

告白

「日本の森のポテンシャルに心が躍る」
「森で仕事をするものとして励みになる」
「森にさらに興味が湧いた」
などなど、春に出版した拙著『多様性〜人と森のサスティナブルな関係』https://www.amazon.co.jp/gp/product/B091F75KD3
に、嬉しい感想を、専門外の一般の方々からもたくさんいただきました。みんなにやる気とモチベーションを与えるような、ポジティブで持続可能だ

もっとみる
校正者は文章を読んではいけない!

校正者は文章を読んではいけない!

この度、世に出した拙著『多様性〜人と森のサスティナブルな関係』
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B091F75KD3
ですが、盛岡市在住のベテランライターの吉田聖子さんに校正をお願いしました。私の少しドイツ語なまりの言葉遣いや、我流の表現の修正、漢字や平仮名の統制、句読点の正しい打ち方など、非常にシステマティックに丁寧に「調律」いただきました。
これまで、共

もっとみる
オンデマンド印刷のペーパーバックという選択

オンデマンド印刷のペーパーバックという選択

今春に出版した『多様性〜人と森のサスティナブルな関係』は、電子版と共に、オンデマンド印刷方式でのネット販売を採用しています。
ペーパーバックという耳慣れないものが何なのかわからない、という人も結構いますし、また「なぜ書店で売っていないの?」という質問も複数の方々からありました。
ここで詳しく説明します。
オンデマンド印刷は注文が入ってから、一冊づつ印刷して販売する方式です。通常ネットでの注文から2

もっとみる
書評 「多様性」  by  赤阪健太郎さん

書評 「多様性」  by 赤阪健太郎さん

赤阪さんは、構造デザイナーです。木造の大型建築の構造設計の経験が豊富な方です。高尚な文芸誌や格式ある新聞の書評のような、私の本のエッセンスを抽出した簡潔で知的な文章です。

森林業を森になぞらえて著者のこれまでの体験や経験(実際に森林で過ごしたであろう膨大な時間と培われた感性、さらに読書経験までを含む)を通過して、森林業とその広がりをまるで森林浴をするように体感し共感できる良書であると思う。また、

もっとみる
書評 「多様性」 by 落合俊也さん

書評 「多様性」 by 落合俊也さん

ドイツ発祥のバウビオロギーと日本発祥の森林医学を取り入れた新しい設計思想「森林共生住宅」を提唱されている森林・環境建築研究所 代表の落合俊也さんから、拙著「多様性」に下記のような嬉しい感想が届きました。

『池田さんの講演はだいぶ前に聞いたことがあったし、「多様性」というタイトルは森を語るキーワードとしては特に新鮮味を感じなかった。しかし、読み進めてみると私の想像をはるかに超える深い実際的経験と知

もっとみる
書評 「多様性」 by 中村幹広さん

書評 「多様性」 by 中村幹広さん

中村幹広さんは、岐阜県庁の職員。10年以上の付き合いで、岐阜県における森林業の日独共同の事業の立役者です。私が本にも書いている岐阜県の森林での数年にわたる貴重なプロセスを分かち合った、語学の才能と文才がある中村さんに、「ぜひ書評を」とお願いし、快く書いてもらいました。

https://note.com/mikihironakamura/n/nd86919de73e3

本書のタイトルである「多様

もっとみる
書評 「多様性」 by  冨田直子さん

書評 「多様性」 by 冨田直子さん

冨田直子さんは、有限会社 Will Wind (ウィル・ウインド)を経営されているSDGsファシリテーターです。とても感性豊かな書評をいただきました。

多様性という心地よさ
素晴らしい本に出会いました。拙稿「SDGsのすごい会社」でも取材させていただいた長瀬土建さんを知るきっかけとなった、ドイツ在住、森林コンサルタント池田憲昭さんが、このたび、『多様性:人と森のサステナブルな関係』を出版されまし

もっとみる
ドイツでもウッドショック 〜ソリューションは「信頼」をベースにした小さなプレイヤーの地域内連携にある

ドイツでもウッドショック 〜ソリューションは「信頼」をベースにした小さなプレイヤーの地域内連携にある

建築用の製材品は、輸入もあるが輸出もあり、原料の森林原木も製品も実質100%自給できているドイツでも、ウッドショックが起こっている。住宅産業を支える地域の工務店は、コロナの最中も安定して受注があり、今でもたくさん仕事を抱えているのに、以前は注文から1週間で手に入っていたスタンダードな集成構造材やOSBボードが8週間待ち、価格も以前立方350ユーロだったものが650ユーロなど、大変な事態になっている

もっとみる
利益でなく信頼を最大化することで得られる生活のクオリティ

利益でなく信頼を最大化することで得られる生活のクオリティ

私が住む街の川沿い遊歩道脇の広場に積み上げられ、3年から7年、自然乾燥されているオークやブナやカエデやサクラの分厚い板材。広葉樹専門の製材工場の資産。
森で数百年という超長い流動資産を大切に育て、節度を持って利用する森林所有者たちの世代間の契約があるから、7年の流動資産を抱える製材工場が安心して経営でき、その多様な高価値の材から、数世代に渡って大切に使われる家具や建具、数百年の間、人々に喜びと感動

もっとみる

「多様性〜人と森のサスティナブルな関係」イメージスライドショー

ドイツ・シュヴァルツヴァルトに長年住む森林の専門家が、豊富な知見をもとに、人と森のサスティナブルな関係を描く。
《多様性》をキーワードに、「森づくり」から「地域木材クラスター」「モノづくりと人づくり」「森のレジャー」「森の幼稚園」さらには最新の脳神経生物学に基づく「文明論」まで、軽やかな文章で、わかりやすく多面的に解説。
科学的なデータや知見を踏まえた専門書であると同時に、《多様性》に魅了されてき
もっとみる