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絵本のアメに会いたくて 松本まで2時間かけて行く②旅先での出会い

さぁ、社会科見学(私の)である松本へ出発です。
子供のある絵本から始まった旅、きっかけはこちらから。

高速で約2時間半。
車から見える山々が次第に高くなり、山頂には雪もチラホラ。
紅葉も深まった山に冬の到来も感じます。

当日行ったところは
アメ屋 3件
味噌屋 3件
りんご販売所 
蕎麦屋 
アルプス公園 
豆腐屋のスイーツ店(臨時休業)

開店時間を調べて、どこから行くかだいたい考えてはいましたが、
結局、私のナビ間違い(笑)などで、行き当たりばったりでしたが、
行きたいところは、ほぼいけました。
子連れにも楽しいスポットがたくさんで、食べたり見学したり、遊べたり、日帰りでもずいぶん楽しめました。
松本観光のご参考にもなったら嬉しいです。

今回の行先で印象的なところを中心に挙げていきます。

アメ屋

今回の旅の一番の目的、絵本で見たアメ屋さんです。
松本には、老舗が3件あるとのことでした。

①新橋屋飴店

絵本のメインで描かれていたお店です。
私はこの生産風景の写真と文から、このアメを手に取ってみたい、お店に行きたいと思いました。

お店は、大きな通りに面したところにあります。

新橋屋飴店


近づくと看板が見えてきました。ドキドキです。
いかにも老舗といった歴史を感じるたたずまいです。
娘はあの絵本を持ってお店に伺いました。
お店に入ると、本に載っていた商品が並んでいます。
子供も、これ載ってたよってつぶやきます。

絵本でみた商品が並ぶ

丁寧な対応のお店の方が、商品の説明といくつか試食をくださいました。
本を見て気になって県外から来たことを伝えたら、とても驚き、喜んでくれました。

最初に試食で頂いた、純米飴

砂糖ではなく、もち米と麦芽でできているものです。
砂糖のようながつんとした甘さとは違って、やさしい、でもしっかりとした甘さです。子供たちが大変気に入りました。料理にも使えるということで購入しました。

きれいな琥珀色

この水飴をもとに、作られていくのが新ばし飴、白玉飴などです。

娘は、絵本で見た板状に伸ばされた新ばし飴を買って、
手で割りながら食べることを望んでいたようですが、
包丁で割らないといけないくらい硬いそう。
そのため食べやすい白玉飴を買いました。

白玉飴

白さがとてもかわいらしい、一口サイズのアメです。
口に入れると少しやわらかくなり、噛むと歯にくっつくので、ゆっくりなめて味わいます。
白玉飴は、昔ながらの千歳飴と同じだそうです。確かにこういう味だったような…と記憶を呼び戻しましたが、やっぱり最近の砂糖の飴は甘いですね。白玉飴はなめた後でも、くどさがありません。私が住む県の幼稚園からも、千歳飴の注文が入るということでした。うらやましい園児さん。
話をしていたら七五三の時期だからと千歳飴もくださいました。
なんとも親切な。
白玉飴は、子供も「すっごい甘いわけじゃないけど、おいしい」って、
とても気に入っていました。ゆっくり甘みが届いてくる感じです。

落花生が入ったまめ飴は、薄いべっこう飴のようなものに落花生が入り、おせんべいのように食べるアメです。
食感もおもしろく、甘みもちょうどよくてとてもおいしいです。

もちろん作るところはみれませんが、絵本を見ながら、手作業で数日かけて作られていくアメたち、今では貴重だなとしみじみとなめました。
最初緊張していた子供たちも、アメはおいしいし、お店の方もやさしいしで、居心地もよくて、最後はちょっとはしゃいでいました。
松本市内のおすすめの場所も教えていただき、お話もたくさん伺えてうれしかったです。貴重な体験をありがとうございました。

ちなみに、砂糖を使わずどうやって甘みを出しているのか?
絵本には書かれていますが、お店のHPにもあります。

新橋屋の飴は甘みを砂糖に頼っていないのに、どうして甘いのでしょう。それは「麦芽糖化」という伝統の自然技法でつくっているからです。
炊いた米に麦芽と水を加えて加熱し一晩おくと、米のデンプンが糖化されて甘い汁ができ、それを煮詰めると米飴になります。当店ではこれを純米飴と呼んでいます。すべての飴のベースとなる純米飴は、2日がかりで30キロのお米からわずか100瓶(1瓶300グラム)しか作れない貴重なものです。
※まめ板とりんごまめ板のみ少量の砂糖を加えております。

新橋屋飴店HPより

手間暇かけて作られているのがわかります。ネットでも購入できます。

②山屋御飴所

歴史を感じる外観

江戸時代から続く由緒あるお店です。
外観からもその歴史を感じます。
まるちゃんとかで見かけそうなレトロな雰囲気が、逆に目新しいです。

そこで落花生の入った「板あめ」をいただきました。私の好きな味です。
新橋屋飴店さんより厚さがある気がしました。
ここでは、板あめと、板あめと白玉あめが入ったかわいいお土産用のセットを購入しました。

落花生入りの板あめ

週末は飴づくり体験ができるそうです。ネットからも予約ができます。

お店の前に生産所がありました。
毎日生産はしていないということです。
生産日のその日も丁寧に作られてるんだろうなと外から絵本の風景を思い出しながら眺めました。

気になる作業所

③飯田屋飴店

かわいい「あめ」の看板がある店先

販売店のそのお店は新しくおしゃれなところでした。
山屋御飴所さんから歩いてすぐのところにあります。
有名なあめせんべいは様々な味が売られていました。
こちらは、色んな砂糖から作られているようですが、飴の命である材料は企業秘密とのことです。
こちらも歴史あるところで、創業は寛政8年(1796年)だそうです。

味噌屋

松本市内には11件も味噌蔵があるそうです。
味噌も材料の麹も自作する発酵食好きの私には、たまらない街です。
ここはちょっと長いので、興味のない方は飛ばしてください。

①石井味噌

朝8時から開店しています。
こちらでは、味噌蔵の見学をさせていただきました。
事前に電話でも確認しましたが、当日でもお店が大丈夫ならしていただけるようです。
初めて見た味噌樽です。

2m以上の味噌樽

2m以上ある杉樽が並ぶ蔵は圧巻でした。
出来上がりに樽が入った蔵は、味噌のいい香りが漂ってきます。
お店の生産の方が、蔵を案内してくださいました。こちらのお味噌についての説明では、

  • 長野は、全国の味噌の51%を生産している

  • 米麹と大豆と塩で作る味噌(材料現物見せてくださる)

  • 天地返し(樽の味噌の位置替え)は、スコップで別の樽に移し入れるという大仕事

  • 1年熟成を白味噌、3年熟成を赤味噌と呼ぶ(石井味噌さんでは)

  • 昔からの杉の樽で生産している味噌は今は珍しい

  • 樽の竹編み職人の減少、気温変化など樽の維持管理が難しくなってきている

赤味噌というと愛知などの八丁味噌のように、豆麹で作る豆味噌という知識でした。しかし、米麹から作る米味噌でも、熟成期間が長いお味噌を赤味噌と呼ぶそうです。材料による区分か、色による区分かの違いですね。
八丁味噌ほど黒くはありませんが、ずいぶん濃い色になっています。
コクがあるそうです。
こちらの白味噌が、一般的にお店で出回っている「信州味噌」というイメージでした。
白味噌というと京都の西京味噌のような白いお味噌を想像しましたが、こちらは少し違いました。西京味噌は熟成が数か月と短期間で甘めですが、こちらは一般的な一年熟成で、おうど色のようなお店でよく見かけるお味噌色です。

ここで赤味噌がどんな味なのか気になり、ずいぶん高価で正直、躊躇しましたが買ってみました。(一番小さいサイズで300g1000円…ヒートテックが買える…)
お店の人は、味の好みは個人差があるけど、自分は圧倒的に白味噌が好きっておっしゃっていましたが。貴重な赤味噌、いつも以上に味わって食べたいと思います。(もったいなくてまだ食べていない)

赤味噌(左)と白味噌(右)

お店ではお食事もできるようです。
朝早すぎて準備中のようでしたが、お味噌汁、いただいてみたかったです。

②萬年屋本店

本店

ちょうど190周年でした。とても歴史あるお味噌屋さんですね。

お店の方が商品の説明をしてくださり、500gから量り売りしてくれます。

500gずつ購入

ここで特徴的と感じたのが「味噌玉作り」による伝統的な作り方によるお味噌です。

通常、煮た大豆と麹と塩を混ぜて熟成が開始しますが、蒸し大豆だけで塊(味噌玉)を作りまず3週間熟成させたものを使うそうです。
そのため、菌や酵素、栄養が通常の製法よりさらに豊富になるとのことです。手間をかけて作られたお味噌です。
昔、米が貴重だった頃、米(米麹)の菌の働きに頼らずに、少ない米で熟成させるために取り入れられた作り方とおっしゃっていました。昔の人の知恵と工夫ですね。(今では大豆の方が高くなってしまいましたが)
味も濃厚でした。
こちらのお店では、味噌玉製法の麹割合や濾し有無のお味噌、白味噌や赤味噌(熟成期間による)など、10種類くらいの中から選ぶことができます。
190周年中である金額以上お買い上げでお味噌のプレゼントもあり、嬉しさ増し増しです。

赤味噌と味噌玉造り味噌

静岡県出身の私にとっては、長野県で作られる白味噌(信州みそなど)が昔食べていた味だと懐かしく思い出しました。

味噌のプロの友人おすすめのひとつ、丸正醸造さんは、20種類以上お味噌があるそうで、今回行けず残念でしたが、いつか絶対行きます。
今度、松本味噌蔵巡りをしたいです。

りんご

私の大好物のひとつ、りんご。
家で食べる用なので、見た目悪くてもたくさん欲しいと思って直売所などを調べました。
よこや農園さんの無人店です。

この周辺はりんご農園がたくさんあり、無人販売店もいくつもありました。多くの方が色んなお店から買っていきます。特にこのお店は、一袋1000円でたくさん入ったものもあり、いくつか購入しました。キズやサイズ不ぞろいなどもありますが、とても立派で十分です。今の時期はサンふじで、ちょっと酸味もあり、とってもおいしい。りんごの木にも囲まれ、これまた幸せです。バタージャムやアップルパイ(土曜日限定)など加工品も売られていました。

青い空に映える赤いりんごたち

アルプス公園

子供たちがまた行きたい公園TOP3に入る、大のお気に入りになった大規模な公園です。
新橋屋飴さんが、小動物もいていいよとおすすめしてくれたのですが、想像以上にすごかったです。
展望台から望む松本の街やアルプス山脈など、雪や紅葉が見られるし、季節的にも最高です。(展望台無料)

展望台からの景色

アスレチックも豊富。見た感じヒヤヒヤになる小高い岩を必死で登り、滑り台で降りてくるところや、ターザン?、連なるアスレチック、超長い滑り台など、けっこうハードなものも多く、一日楽しめそうです。広い芝生では、休日はきっとお弁当持ちの家族連れでにぎわっているんだろうなと思います。

有料のジェットコースターもあります。行きは自分で速度調整し、帰りはロープで巻き上げ
てくれるものです。子供たちと旦那さんがトライしましたが、けっこう長くてスピードも出るし楽しかったようです。平日のため、すんなり乗れましたが、土日は1時間待ちとのこと。

小動物もたくさんいます。サルやヤギ、モルモットや鳥など、少し見れましたが、16時近くて、全ては見れませんでした。
入り口付近のモルモットの数にビビりました。
景色もほんとすてきだし、子供と同じでまた行きたいですね。

この岩を登って滑り台から降りる

蕎麦

「蕎麦が食べたい」とあの日旦那さんが言っていたので、これはナイスタイミングな松本。本場のお蕎麦が食べられる。

旦那さんは、「長野ならどこのお店でもきっとおいしい」と言ってしっかり調べもせず、立ち寄ったお店がこちらでした。
そば処 野麦路
確かに、普通においしいです。麺がおいしい。
長野の親戚は、ざる蕎麦が当たり前と言っていたし、味がわかるのは冷たい蕎麦だと思うのに、肌寒さに負けて温かいお蕎麦を頼んでいました。
あ、やってしまった…。
でもおいしかったです。映っていませんが、天ぷらもさくさくでおいしかったー。

間違って暖かいお蕎麦注文 でもおいしかった

富成伍郎商店

豆腐屋なのにスイーツがおいしいお店と聞いただけで興味深々。
松本に住む知人がおすすめしてくれました。

どんなものが食べられるのだろうと、ワクワクしてお店に着くと、コロナにより臨時休業中とのこと。がーん。調べれば調べるほど、おいしそうなお店だっただけにとても残念。
またここで食べるためにも松本に来なくては。

ということで、松本に来る理由がたくさんあって、また松本に呼ばれているので(って勝手に思っている)きっとまた行きます。

まさかの絵本から始まった旅でしたが、私はとても満足でした。あ、子供たちもとっても楽しんで大満足のようでした。おばあちゃんたちにも、松本旅行の思い出をお手紙書いたり、熱弁したりと興奮して伝えていました。
私の脳内しりとり、
みそ→そば→ばくが(麦芽)ともち米で出来た飴を買ったり→りんご
を網羅しました。
(この意味わからないしりとりについても、よかったら前回の記事をご覧ください)

私の「行ってみたい」にのってくれた旦那さんにも感謝です。
きっかけの絵本に出会わせてくれた子供たちもありがとう。


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