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ロシアのウクライナ侵略は私たちに何を突きつけているのか?
2022年2月からはじまったロシアのウクライナ侵略戦争は、これを書いている5月11日現在、まだ続いている。圧倒的な軍事力で短期間にウクライナ制圧を計画していたロシア軍は、ウクライナ軍と民衆の頑強で執拗な反撃を受け、当初のキーウ占領計画が失敗し、その後3月末ごろから、ドンバス地方制圧にむけて兵力を移動したものの、ここでも反撃を受け、立ち往生が続き、現在は逆にウクライナ軍の攻勢で守勢に廻らざるをえなく
もっとみる「新世界秩序」(私訳)
ロシアがウクライナに侵略をはじめたのは2月24日だったが、その2日後の26日にロシアの国営メディア通信RIAノーボスチに「新世界秩序」と題された署名記事(筆者はПетр Акопов)が掲載された。ロシアが一挙にキーウを占領することを想定し事前に準備されていたものと考えられるが、周知のようにキーウの攻防戦はウクライナの抵抗で長引き、すぐに削除された。しかしこの記事のロシア語原文と推定されるもの
ウクライナの現実と「絶対平和主義」の罠
先月24日、ロシア軍がウクライナに対し「特別軍事作戦」と称する軍事侵攻を開始し、3月27日現在、1ヶ月が経過した。本論に入る前にこれまでの経過を簡単に振り返っておきたい。
経過侵攻当初のロシア軍の計画は、北部からウクライナの首都キーウ(旧称キエフ)を攻撃して数日以内に占領し、同時にハリコフやマリウポリなど他の主要都市も東部と南部から攻撃してウクライナ側の戦意をくじき、短期間に全土を制圧してゼレン
コロナでなぜかくも悲惨な結果になっているのか
以下は9月17日にツイッターにあげたコメントをまとめ、一部加筆したものです。
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そもそも昨年2020年1月末に発生したダイヤモンドプリンセス号のコロナウイルス感染状況から、感染症の専門家であれば「空気感染」の可能性は推測できたはずだし、その裏付けを取るため模擬的な実証実験もできただろう。そして飛沫感染とともに感染経路として空気感染が確認