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(~'22/07/04)特許法 特許の3キーワード「特許性、顕現性、必然性」☆

(この記事は修正「前」の記事です。修正後の記事はこちらです)
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 特許出願する前の発明について検討すべきことは、主に3個です。

それが、「特許性、顕現性、必然性」です。

1.特許性

 これは、特許権取得可能という意味です。基本的に特許権取得見込みの「ある」出願を行うべきですから、これは当然です。

2.顕現性

 これは、侵害確認容易性と表現することもあります。特許発明が実施されているかの認識しやすさを示します。言い換えれば、顕現性が高い発明は特許侵害が突き止めやすい発明です。この顕現性が高いほど、他社からすると怖い特許になります。逆に見ると、顕現性が低い特許(特許権侵害していても分からない)は、存在価値が低くなります

3.必然性

 ある目的を達成する方法は、コスト度外視であれば無数にあると思います。この必然性とは、ある目的を達成するための技術として、コスト面等から最もふさわしいものであり、他に代わりになる技術が無いということです。回避可能性と言い換えることもあります。この必然性が高いほど、発明の価値は高くなります。

 また、工場内で使われる「方法」や「生産方法」の特許に対する特許権侵害の立証は容易ではありません。特に、工場内で「のみ」使われる方法であれば、その工場に行って検査しないと特許権侵害が行われたか否かは判断できないと思われます。しかし、例外的に工場に行かなくても分かる場合があります。それは、必然性がある必須技術を使わざわるを得ない場合です。物の生産方法で必然性がある場合(必須技術である場合)、「それ以外の現実的な生産方法が無い」ということです。

 したがって、必然性があれば、特許権侵害の確認がかなり簡単になりますので、ライセンス交渉なども有利に進めやすくなります。
 必然性の高い技術はそれほど多くないと思います。しかし、「時代が変わっても必然的にそうならざるをえない」技術が、既存技術を突き詰めることで生まれたりします。このような筋の良い技術があれば、必ず特許を取得しましょう!

●過去記事
 (~'21/10/09)特許法 特許の3キーワード「特許性、顕現性、必然性」

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