進藤路夢

時々、短い小説を上げてます。 よければどーぞ

進藤路夢

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記事一覧

開けないLINE

よぉ、長谷川どうしたの? スマホ、調子悪かったから機種変。 へぇ、何がダメだったの? LINEが開けない。 そっかぁ、LINE無いと今や何にも出来ないもんなぁ。 どれくら…

進藤路夢
10か月前

香水

「いいか、これがボスから言われたターゲットだ。ヤス、今回はお前がやれ」 「兄貴、ありがとうございます」 「今日の夜のパーティー、20時ちょうどに俺が電気を消す。暗…

進藤路夢
10か月前

言葉はいらない

俺のはじめての個展。 それはそれは、力が入った。 これまでの人生で最高の物を並べた。 新しくも書いた。 並べ方にもこだわった。 フライヤーも自分でデザインした。 …

進藤路夢
10か月前

人生で一番

お前さぁ、人生で一番怖かった事何? すぐには出て来ないよな。 俺さぁ、出て来るの。 いやねぇ 修学旅行のトイレ休憩あるじゃん、 そう、高速のサービスエリア。 そこで…

進藤路夢
10か月前
1

風見鶏ローディー 毎週ショートショートnote

「フーッ」  俺は誰もいない観客席に座ると、ここまで来た、の意味の息を吐いた。 「なんだ、もう満足か?」  近くに来たのは、同じバンドのギターのジョー。 「ウチのボ…

進藤路夢
1年前
6

伝書鳩パーティー 毎週noteショートショート

「それでは、閣議を始めようと思います」  首相の一言で、各大臣は襟を正し、マスコミは部屋を追い出された。  かくいう、夕顔新聞の自分も同じように廊下で出されたわけ…

進藤路夢
1年前
8

秋の花火

私の名前は秋野花火。  まぁ、女子中学生の頃からだから、いじめられるよね。  なんとか頑張って、「季節外れよ」と言い返したりしたよ。それでもいじめられるよ。  花…

進藤路夢
1年前
1

一本道

ワタシ、置いてたかれたの。 おばあちゃん家に行ってて、トイレ休憩でグズグズしてたら、こんな所で置いてたかれたの・・・ ホームアローンならぬ、 ロードアローンよ。 …

進藤路夢
1年前
1

落ちた男

タイトル「落ちた人」 そう、君はその滝から落ちてきたんだよ。 信じられないだろうが、君はそのゴムの丸っこいものだけを持って落ちてきたんだ。 覚えていない? まぁ…

進藤路夢
1年前

心お弁当 毎週ショートショートnote

「これが看板か」  看板を施工する業者さんによって、掲げられたものをみて、ウチの旦那はそのままを口に出した。 「こころおべんとう」  心お弁当  と、書かれたものを…

進藤路夢
1年前
10

栽培可能なコンピューターウィルス

 お前の随分育ってるなぁ。  俺? ちょっと最近サボってるのよ。だからかな・・・  うん? 山下どうした? 不穏な顔して あ、知らない。コランダム知らないんだぁ。 …

進藤路夢
1年前
2

国民三姉妹

そうよ、皆デビューはしてたの。 最初に売れたのは妹ね。 それで、ついたキャッチフレーズが 「国民の妹」 甘え上手やから、あいつ。 うちと姉ちゃんと腹違いなのよ。 そ…

進藤路夢
1年前

代わってください

「カツカレーどうでした?」  副機長の彼は、先程からテイクオフの準備をしていない。 「今週から、カツの揚げ方をカラッとリニューアルしたって」  言い方が全然カラッ…

進藤路夢
1年前
3

DONNA

「間違いない」  そう確信したのは高二の六月終わり。 「DONNAがウチのクラスにいる」  親友の三井四郎にだけ告げた。他の奴なら否定されてたと思う。 「凡が言うなら、…

進藤路夢
1年前
2

お題 コント『不動産』

monogataryで書いて見ました。 良ければどうぞ https://monogatary.com/story/431305#story-detail

進藤路夢
1年前

運び屋 お題 氷河期

「騙したな」  十年来の相棒が、運転席から銃口を、向けてきた。 「何が?」  俺は、素っ頓狂な声を出した。 「俺は聞いてないぞ」  うそつけよ。  俺が銃口向け…

進藤路夢
1年前
1

開けないLINE

よぉ、長谷川どうしたの?

スマホ、調子悪かったから機種変。
へぇ、何がダメだったの?

LINEが開けない。
そっかぁ、LINE無いと今や何にも出来ないもんなぁ。

どれくらいダメだったの?
三日? あちゃー、大事な連絡とか来てんじゃないのか?

あ、でも週末挟んでの三日・・・
遊びの誘いとかあったかもよ。

ちょっと、見せて見せて。

いいよ? ありがとう。
ああ、起動に時間かかるもんなぁ。

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香水

「いいか、これがボスから言われたターゲットだ。ヤス、今回はお前がやれ」
「兄貴、ありがとうございます」
「今日の夜のパーティー、20時ちょうどに俺が電気を消す。暗闇の中でこいつをやれ」
「すいません、どうやってやるんすか?」
「この香水。これはターゲットが特注に使っているものと同じものだ。これに、特殊な液を入れておいた。そしてこのメガネだ。これをかければ、暗闇の中でも赤く光って見える。それを目

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言葉はいらない

俺のはじめての個展。

それはそれは、力が入った。
これまでの人生で最高の物を並べた。

新しくも書いた。
並べ方にもこだわった。

フライヤーも自分でデザインした。

キャッチコピーは
「言葉はいらない、ただ・・・」

これがいけなかった。

ただ

なのに

フライヤーには

タダ

と表記され、作品すべて無料だと勘違いされた。
俺は止めた。それでもタダならと、どんどん運び出された。

作品は

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人生で一番

お前さぁ、人生で一番怖かった事何?

すぐには出て来ないよな。
俺さぁ、出て来るの。
いやねぇ
修学旅行のトイレ休憩あるじゃん、

そう、高速のサービスエリア。
そこで、大しようとしたの。
そしたら、すんごい腹いたくなって、
個室の中よ、あれさぁ、痛すぎると気を失うのな?
俺、覚えてないのよ。気づいたら、大したままよ。
慌てて、拭いて出たら、誰もいないの。
それが人生で一番?
違う違う、痛みの話じ

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風見鶏ローディー 毎週ショートショートnote

「フーッ」
 俺は誰もいない観客席に座ると、ここまで来た、の意味の息を吐いた。
「なんだ、もう満足か?」
 近くに来たのは、同じバンドのギターのジョー。
「ウチのボーカルが、野外のワンマンくらいで満足されちゃ困る。武道館もドームもまだだぜ」
 ジョーの指摘が俺に刺さる。
「ハハッ、これだけ沢山のスタッフが俺たちのコンサートのために準備してくれてるかと思うと、ありがたいと思ってただけだよ」
「フッ」

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伝書鳩パーティー 毎週noteショートショート

「それでは、閣議を始めようと思います」
 首相の一言で、各大臣は襟を正し、マスコミは部屋を追い出された。
 かくいう、夕顔新聞の自分も同じように廊下で出されたわけだ。
「先輩、これが閣議ですか?」
 新人君はこれがはじめての閣議取材。浮き足だっているようだ。
「ああ、形だけのね。知ってるだろう?」
「いや、ちょっと」
「ったく、これだから今の若いのとか言われるんだよ」
 俺は悪態をつきながらも、少

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秋の花火

秋の花火

私の名前は秋野花火。

 まぁ、女子中学生の頃からだから、いじめられるよね。
 なんとか頑張って、「季節外れよ」と言い返したりしたよ。それでもいじめられるよ。
 花火って名前だけで、大変なのに、名字が秋野って!
 あ、これ、母の再婚相手の名字。

 元の父親の名字は夏海。
 花火師でも無い、公務員の父親がつけたジョーダンみたいな名前。
 夏海花火。そんな父親も女関係で離婚

 しばらくは、母の旧姓

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一本道

一本道

ワタシ、置いてたかれたの。

おばあちゃん家に行ってて、トイレ休憩でグズグズしてたら、こんな所で置いてたかれたの・・・

ホームアローンならぬ、
ロードアローンよ。

なに、この一本道。
まーーーっすぐな道。

さすがに、親もきづくっしょ。そろそろ戻ってくると思うんだけど。

ってかここどこよ。車乗ってすぐに寝ちゃったからなぁ、どこ走ってたのかもわからないのよね。

今まで、何回かおばあちゃん家に

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落ちた男

落ちた男

タイトル「落ちた人」

そう、君はその滝から落ちてきたんだよ。

信じられないだろうが、君はそのゴムの丸っこいものだけを持って落ちてきたんだ。

覚えていない?
まぁ、無理もない、ここには今までに何人も落ちてきたが、ほとんどが落ちた時には死んでいるからな。

もちろん、息をしている人間もすくなからず居たが、ほとんどが話せない状態で落ちてくるんだ。

そして、君のように服を着ていないんだ。

いった

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心お弁当 毎週ショートショートnote

心お弁当 毎週ショートショートnote

「これが看板か」
 看板を施工する業者さんによって、掲げられたものをみて、ウチの旦那はそのままを口に出した。
「こころおべんとう」
 心お弁当
 と、書かれたものをまたもやそのまま口に出す。
「違うのよ」
 すかさず、ワタシが訂正する。
「何が?」
「読み方」

 このお弁当屋さん、ウチのお母ちゃんの長年の夢。お父ちゃんが定年退職したのを機に二人で始める事となった。
 最初は仲良く、メニューを決め

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栽培可能なコンピューターウィルス

 お前の随分育ってるなぁ。
 俺? ちょっと最近サボってるのよ。だからかな・・・
 うん? 山下どうした? 不穏な顔して
あ、知らない。コランダム知らないんだぁ。

 これなぁ、コンピューターウィルスなの。
あ、違う違う、悪いのじゃないのよ。
 うん、悪いのかな?
 よくわからんのやけど、これ、育てれるのよ。
 そう、自分で。今から送るよ、ウィルス。
でな、エサという情報をあげたり、セキュリティを

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国民三姉妹

そうよ、皆デビューはしてたの。

最初に売れたのは妹ね。
それで、ついたキャッチフレーズが
「国民の妹」

甘え上手やから、あいつ。
うちと姉ちゃんと腹違いなのよ。
そう、母親が違うの。

ほいで、どうも姉ちゃんおるってなって、

一番上よ。
「国民の姉」

いわゆる、エスなのよ。
ドS。
変なファンがついてたのよ。姉ちゃんに

それで、ワタシも見つかってさぁ

どうも三姉妹らしいって。

そん

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代わってください

代わってください

「カツカレーどうでした?」
 副機長の彼は、先程からテイクオフの準備をしていない。
「今週から、カツの揚げ方をカラッとリニューアルしたって」
 言い方が全然カラッとしていない。恨み節がべっとりまとわりつく。
「油がキツくないな。スッキリとした気持ちでフライトが出来そうだよ」
 彼がやらない分、多めに準備を進めた。時間はまだあるが、追い込まれて慌てるのは嫌だ。
「きつねうどんは食べ飽きました」
 彼

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DONNA

DONNA

「間違いない」
 そう確信したのは高二の六月終わり。
「DONNAがウチのクラスにいる」
 親友の三井四郎にだけ告げた。他の奴なら否定されてたと思う。
「凡が言うなら、そうだな」 
 そういう奴だ。
「凡は耳が異常に良い。パトカーの音だけでナンバーを当てるんだから」
 確かに、パトカーは一台一台微妙に音が違う。それが聞き分けられる。
 俺の名前は黒井凡平。だから、凡。
 DONNAとは、顔を出さな

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運び屋 お題 氷河期

「騙したな」

 十年来の相棒が、運転席から銃口を、向けてきた。

「何が?」

 俺は、素っ頓狂な声を出した。

「俺は聞いてないぞ」

 うそつけよ。

 俺が銃口向けたいくらいだ。

 俺達の今回の任務は運び。とある書類をジュラルミンケースに入れて、隣国へ運ぶというものだった。

 書類は何を書かれているかは知らない。知りたくも無い。しっかり金さえ貰えれば文句は無い。

 相棒が運転し俺が乗

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