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演劇企画ニガヨモギ

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#芸術

演劇の主宰としての考察

演劇の主宰としての考察

演劇は劇場で、生で観てこそ真の価値があることは変わりないのかも、しれない。

それでも今、このコロナ騒動の中で劇場での公演は自粛による中止続出。その代替案として無観客芝居の動画配信などに焦点が当てられ始めている。

アートへの支援金サイトなどでも、募集要項では「三密を避けた動画の作成」とあり、それは完全にリモートで撮影されたようなものを組み合わせて作られた映像作品である。

わたしは今回のコロナ騒

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③わたしにとっての芸術とは

わたしの中での芸術とはなんなのか。
それは、どんな状況下でも慰めだけは与えてくれる存在です。ときには、祈りを可視化して伝えてくれるものでもあります。

これだけは、発信する側、受信する側、それぞれが対等に得られる報酬であり、権利であるとわたしは考えています。

凄惨な状況下の元で、明日の希望は見えないかもしれません。体を起こす力さえ失われる状況に陥ることもあるかもしれません。

しかし芸術に触れた

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②社会での芸術の必須性について

まず、演劇という芸術を営むわたしたちに今、大きな課題や疑問が少なからず浮かんでいることと思います。

それは、この社会の中での「芸術」の立ち位置とは。必須性とは。

普遍的な議題でありつつも、コロナ騒動が起きてから改めて、野田秀樹さんをはじめ、色んなアーティストがこの疑問に触れているのを目にした方も多いと思います。

わたしもそのひとりであり、改めて芸術とはなんなのか、ということを繰り返し考える日

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④作品から読み取れること、その1

「山猫からの手紙」の中で扱われている、別役さんの描く人間の本質、繰り返される歴史、人間にとって避けられない死との向き合い方という普遍的なテーマは、偶然にも、コロナ騒動の中で改めて注目されるべき点が浮き彫りになっている作品だとわたしは今、感じています。

人間は凡ゆる悲劇の中で、その悲劇と何を取り引きして、何を引き換えに生きているのでしょうか。

わたしは日々の中で、男1のようにふとした瞬間にも「自

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