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「不幸な人ほど、変化を嫌う」にドキッとした私

「不幸な人ほど、変化を嫌う」

これは、臨床心理士の古宮昇氏の著書に書かれていた一文です。

ドキッ。

この一文は、私にインパクトを与えました。
若い頃の私が、まさしくそうだったからです。


自分が不幸だと言う認識はなく、人並みに幸福に生きているとは思っていましたが、確実に「変化」や「挑戦」を怖がっていた。
周りとくらべて、「新しいこと」「チャレンジ」が苦手であり、何をするにも過剰なストレスがかかりました。

もちろん誰しもが、変化を迫られる場面には、一定の抵抗や恐怖がありますよね。私たちの脳みその、根源的な衝動のひとつに「変化を恐れ、現状維持を求める衝動」があるそうです。

◆今のやり方、今あるものを手放したくない
◆成長よりも、変化しないことの安全性を優先せずにいられない
◆変化が怖くて、今のやり方にしがみつかざるを得ない

脳みそあるある



古宮氏は、言います。

私たちは、親からの無条件で安定した愛情を実感できずに育った人ほど、孤独感や心細さ、不安、恐怖、自信のなさを抱えたまま大人になる。必然、その人生は、不安で苦しいものになると。

そのような人は、人生で「これ以上傷つかないこと」「安全な場所にしがみつくこと」を、優先せずにはいられなくなる。
自己実現を求めて、失敗の危険に直面しながらも、人生のフィールドに積極的に出ていくことが、できにくいのだそうです。

逆に自分の可能性を信じ、それを伸ばしながらイキイキと充実して幸せに生きている人ほど、変化を恐れず、さらなる成長を求めて、積極的で主体的な人生をおくる。

本来なら、今、幸せに生きているなら同じ生き方を続けるべきだし、もし不幸なら生き方を変えたくなるはずなのですが、実際は逆なのだそうです。

幸せな人は、変化を怖がらず、どんどん成長、さらに幸福になる。
不幸な人は、頑なに現状維持を望むため、不幸な状態は変わらない。

なんと、切ない現実!!



でも私、自分がそうだったから、その感覚がすごくよく分かります。
こわがってばかりで「やらない」選択、多かったなぁ……。

けれども、今さら「親がどう育てたから、自分はこうなった」などと親ガチャを訴えたところで、何の解決もしませんよね。それどころか、誰かのせいにしている限り、自分の「変化」は遠ざかる一方です。

私は少し前の記事に、「選択」することのしんどさを書きました⤵

思い起こせば、私は、いつも迷っていました。

「自分に自信が持てない・人生は不安ばかりだと思っている」
=「自分の選択にも、自信を持てない」
=「必然、変化が苦手。新しい物事へのチャレンジも敬遠されがち」

これが「不幸のスパイラル」だったのだと、今なら分かります。

せっかくの人生を、ワクワクしながら過ごさずに、現状をガチガチにかためて、なおかつ恐怖と不安いっぱいのまま生きるなんて、悲し過ぎるじゃないですか。

Q.だったら、どうしたらよかったの?


……って、もし若い頃の私に相談されたら、私はなんて答えるかな?
って考えたんですよね。

……そうですねぇ。

まず、そんな自信のない、不安ばかり抱えている自分のことを、「ああ、私、そうなんだな」って自覚することからはじめてくださいと言ってあげると思います。

つまり、
「こんな弱い自分は人に知られちゃいけない」なんて考えて、取り繕ったり、ごまかしたりして生きるんじゃなくて、「ああ、私、自分は自信のない不安がりの人間だよな……そういう風に思っているんだな」と気づいて認めてあげることからはじめてくださいと、若かりし自分に言ってあげると思います。

この「認める」というのは、「自信のない弱っちい自分で、一生いてもいいよ」と認めてあげるのではなく、「ああ今、自分は、自分に対して、そう思っているんだよな」と気づいてあげる、知っておいてやる。

否定も、肯定もしない。

ただ、事実の認定をする。


自分のことを、客観的に、外側から眺めてやる。
「そう思っている自分」に、「もう一人の自分」が気づいてあげること。
みなさんご存知、これがメタ認知です。

そして、そんな「今の自分」とケンカをしないで、握手をする。
しぶしぶながらでも、とりあえず「よろしくね」と握手をする。

理想にほど遠い、現実の自分と握手するのは、骨が折れるかもしれません。

でもね。

私たちが、「変化できる」のは、現状の自分を素直に「認めた後」です。


「私は弱くない!!」と自分をごまかしたり、「弱くあっちゃいけない!!」と現在の自分を否定したりすればするほど、恐怖と不安は募り、私たちの脳みそは「変われなくなる」カラクリになっています。

今悩んでいるのに、「変えていくのが怖いよー」って人。
自己肯定感が低い人。
自信がなく、自分卑下しがちな、自己評価が低い人。

今からでも、遅くはない。


自分を知って、自分を認めて、山あり谷ありのこの人生を楽しく味わっていこうじゃありませんか。
脳みそは、変えられます。 

ちなみに私自身の自己肯定感の取り戻しの悪戦苦闘は、マガジンの『脳みそジャーニー』をご参考にどうぞ。
長いので、特に後半を読まれたし。
私みたいな人へ、捧げます。

ではまたどこかでお会いしましょう。

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