脳みそジャーニー【40】 カラダに「ありがとう」を言った日のこと
病院で抗がん剤投与を終えた夜、お風呂に浸かっていたときのことです。
「今日もとりあえず無事投与できてよかったなあ」などと思いながら湯舟に浸かり、胸の手術痕をなんとはなしに眺めていました。
胸の傷あとは、斜め一直線。
外科医の熟練ぶりを物語るような、迷いなく引かれた15センチほどの赤いラインです。術後数か月は、胸に分厚い鉄板を入れられているような違和感と疼痛、麻痺がありましたが、今ではそれも随分和らぎました。
湯船の中で、まったいらの、肋骨がぽつぽつと浮き出た胸を、なんとな