ドラマのような転職のはなし@箱根観音
年明けからかなりの緊張状態が続いており、ピークの時期は激しい悪夢で夜中に叫び声を上げてしまったり、歯を食いしばり、朝目覚めると首肩がだるくてしょうがいない状態に。。
自宅に帰ってもリラックスできない状態になった時の特効薬として近年気付いたシンプルな調整方法
身体にやさしい食事、温泉、自然(空気がきれいなところ)があるところに行く
そんな1泊2日の道すがらの気づきをトークノートにいくつかアップロードしていたのですが、140字に収まりそうもない貴重なキャリア・転職に関するお話を伺うことができました。
宿で一緒になった人が著名な人だったとか、昔の友人に偶然ばったり出会ったら昔と違うことをしていた、などではなく、
そんなお話を聞けたのは、箱根観音でした。住職の転職ストーリーがとても素晴らしいキャリアチェンジのお話でした。
実は出家するまでは某大手出版社でサラリーマンをされていたようで、ふとしたきっかけから40歳頃に出家されたようです。
サラリーマンを続けるかたわら、仏教で有名な駒沢大学に通い、仏教を学び、その後、曹洞宗の総本山の永平寺に修行へ向かわれたというものすごい行動力。
(お話をしてくださったのは住職の奥様で、今回は住職とはあっていません)
当時、結婚もされており、お子さんもふたりいたとのこと。
そして数年にわたる出家中はほぼ音信不通とのこと。
私自身、20代早々に新卒でブラック企業で死ぬ程働いてみたものの、我が我がと成果を奪い合ったり、世間を馬鹿にする社風のなかで朽ち果てる寸前になり、当時、救いを求めたのが禅の世界。
般若心経、臨済録を読むところから始まり、最終的には曹洞宗の老師のDVDを視聴して気持ちを落ち着かせる日々。
(そんな山あり谷ありはこちらに書きましたのでよろしければご覧ください)
そんなことがあったので曹洞宗には勝手に親近感をもっており、住職の奥様から伺った転職ストーリーから改めて感じるひとつの真実。
一日一生。明日が必ず来るとは限らない。
今日が人生最後の日だと思って後悔ない選択をしていくことが人生を楽しむ秘訣。
奥様もそう仰っていました。
お金でも地位でも名声でもなく、自分が本当に人生に求めるもとに忠実になることでしか得られない満足感。それこそが、充実であり、本当に感じられるしあわせなのだと学んだ、箱根観音でのひととき。
誰かとの比較して、評価されていないからという理由で転職をしても、転職によりそのニーズが完全に満たされることはないでしょう。
自分の意志で将来取り組みたいと思っているチャレンジに向けて、人生のステップとして、新たな機会を求めての転職は失敗はしても、後悔はしません。
私は20代で世間の相場では、完全にジョブホッパーとしてレッテルを貼られるであろう5社以上の転職をしました。
いつも今の環境に残っていては自分が腐ってしまうかもしれないという危機感をもったら、この会社で働いたことを良かったと思える気づきを探し、ともに汗を流した仲間に何を残せるかを考え、かたちにしたうえで次に行きました。
1、2年での転職は短期だといわれますが、私はそうは思いません。1、2年で舞台を変えてても、一貫したテーマを持っていれば、会社の在籍期間を超えた一貫性と実力は自分のものになっています。
自分の人生に後ろ向きになってしまう代償はとても大きく、前向きさを取り戻すには年単位の時間を要することがざらです。
そんな代償を背負ってでも、「石のうえにも三年」という転職の都市伝説を信じるか、本気で日々を生き抜く感覚を大切にするかは常に自分次第です。
ひとは「自分の生き方が正しい」と認めてもらいたい生きもの。だから、自分と違う存在には無意識的に否定的になります。
だから、他人に認めてもらうことを望めば、他者の期待を生きることになります。自分の人生を生きるには「他人に認められる生き方」を求めないことが最初の難関として現れます。
「他人の目を気にしない、自分を信じる」
これはいくつかの試練を乗り越えるなかでしか身につかない人生の習慣です。
日系ベンチャーで挫折し、外資系金融で疲れ果て、起業に失敗して、コンビニのアルバイトから働くことを見つめ直し、自分の強みに意識を向けることができるようになったころには20代はほぼ終わっていました。
それでも後悔はありません。
その時、その時で考え行動し、悩み抜いた結果、他人の期待に応える人生を捨てることができたので。
最後に、箱根観音でのお話から自分自身のキャリアを振り返り、迷うなかで光を見つける視点を与えてくれたスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行った有名なスピーチを思い出したので最後にリンクを貼らせて頂きました。
"stay hungry, stay foolish"もさることながら、connecting dotsのパートがキャリアを考えるうえではもっとも示唆に富んでいて繰り返し読んだり、聞いたりしました。
「点と点をつなぐ」「過去の延長ではなく未来を描く」
これがキャリアなのだとスティーブ・ジョブズのスピーチも箱根観音の住職さんのストーリも教えてくれる貴重な実話でした。
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