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主婦目線の中国ビジネス

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中国のフツウの日常生活から垣間見える現地の商習慣を、2009年から振り返る1分間マガジン。深夜更新。
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記事一覧

茉莉通信│中国、台湾産の果物2品目を輸入停止

茉莉通信│中国、台湾産の果物2品目を輸入停止

茉莉商店の寧々です。中国、台湾産の果物2品目を輸入停止だそうです。パイナップルから続きますね。

”(台北中央社)中国の税関当局は19日、台湾から輸入したバンレイシ(釈迦頭)やレンブから害虫が何度も検出されたとして、20日から輸入を一時停止すると台湾に通知した。” (本文引用)

今年、台湾のパイナップルが中国からの輸入停止を受けた後、日本に大量に入ってきましたね。スーパーに台湾パインが山積みなん

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茉莉通信│中国向けの日本酒輸出が好調

茉莉通信│中国向けの日本酒輸出が好調

こんにちは、茉莉商店の寧々です。中国向けの農林水産物・食品輸出が年々増加しており、まもなく香港向け輸出を抜く勢いだそうです。

”ジェトロ上海事務所は「上海など沿岸部で日本食レストランの出店が増え、日本酒の知名度が上がり、飲む文化が中国人に広がりつつある」と指摘する”

上海に住んでいた頃、10年前の日本料理店は現地在住の日本人客が多かったのですが、ここ数年で一気に中国人客が増えた印象がありました

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茉莉通信│ドンキ、海外事業で日本グルメが人気

茉莉通信│ドンキ、海外事業で日本グルメが人気

こんばんは、茉莉商店の寧々です。ドンキは海外事業、特に食品分野が好調だそうで、注目しています。

”2021年6月期連結決算は、純利益が前期比7.9%増の538億円で過去最高となった。海外事業が好調だった。新型コロナによる外出自粛で国内のディスカウント店は苦戦した”

コロナ禍という苦境のなか、インバウンド需要を逆手に取った「海外現地でのジャパンブランド展開」を軸に海外新店舗を続々とオープンさせて

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2009年新型インフルエンザ

2009年新型インフルエンザ

2009年、私が中国と日本を往来している時、まさに新型インフルエンザの世界的流行が始まっていた。

これは2009年6月10日の日記。

中国に拠点を置いていたものの、日本に出張することもあり、その度に「今は帰ってくるな!」「帰国したら一週間在宅勤務!」などと言われ警戒されていた。

今考えたら一週間の在宅勤務なんて可愛いものだ。

ある日、日本からの戻りの便で上海に到着すると、飛行機の機内に防護

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個人のチカラ

個人のチカラ

中国でライブコマースが盛り上がっているらしい。

企業では経営陣が自ら商品を売り込み、地方では農家が畑を背景に野菜の紹介をする。

誰であれ、どんな商品であれ、ネットを通じてみな一様に「売れるチャンス」が与えられているのだ。

2009年、中国ECに仕事で関わっていた頃は、「インフルエンサーがモノを売る」という手法はまだメジャーではなかったと記憶している。

当時、中国在住者が欲する日本製品は限定

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淘宝店を訪ねた時のこと

淘宝店を訪ねた時のこと

--2009年・夏--

かくして「中国向けオンライン貿易サービス」が走り出し、中国でニーズのある日本製品は何か知るため、いくつかの淘宝店にコンタクトを取ることにした。

当時、日本製品で最も必要とされていたのは主に粉ミルクやおむつ、ドラッグストア系基礎化粧品だった。

育児用品などを扱う店舗に片っ端からチャットを送り、興味を示したところに訪問する。

ニーズを探るというのは建前で、淘宝サイト上で

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中国語能力の先にあるもの

中国語能力の先にあるもの

--2009年・春--

私が杭州で働いていた時のある出来事。

提携先企業に常駐するようになって間もなくは、久々の中国滞在と緊張もあいまって、中国語がなかなか出てこず会議の度に冷や汗をかいていた。

一応、上海留学の経験はあったので、ギリギリの聞き取りと、読み書きやチャット、ジェスチャーを駆使してコミュニケーションを取る。

わからなくても引き下がったらダメ。

前向きに、良い関係を築きたいと全

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考えるな、まず大風呂敷を広げよ

考えるな、まず大風呂敷を広げよ

--2009年・春--

ベンチャー企業と名乗る会社に入って三年経ち、新規事業部に入って「今まさにベンチャー」という感覚を味わっていた。

提携先の中国企業に中国語まともに話せないペーペーの私が投入される。
(情熱と身体の丈夫さが買われて)


突発的に新しい企画がどんどん始まり強行スケジュールで日本側のオペレーションを無理やりまわす。


チームのみんな中国企業の突発的かつスピーディーな動き

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城下町の片隅で

城下町の片隅で

--2009年・春--

24歳の頃、私と同僚の2人はある中国企業の"城下町"に派遣された。

事業立ち上げのために中国に住むとは聞いていたものの、「関係強化したいから、提携先に常駐して?」というのは直前に知り、実感が沸かないままトランク1つで杭州に飛んだ。

「わけがわからないうちに始まっていた」

逆にこれが、現地に馴染むにはちょうど良かったのかもしれない。

相手先のオフィスに案内されると、

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越境ECの足音

越境ECの足音

--2009年・冬--

今では聞き馴染みのある「越境EC」だが、私が初めて越境EC事業に関わった2009年は、インターネットで海外の商品を買うには数々のハードルがあった。

言語の違い、決済方法、貿易実務、国際物流…
モノが国境を越えるのは並大抵のことではない。

当時、中国国内で問題となった「メラミン混入粉ミルク事件」に端を発して、安心・安全イメージの日本製粉ミルクや紙おむつのニーズが高まり、

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