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日本人女性は、みんなプリンセス。子供の頃の夢は叶っていた

幼馴染で、看護師になったSはシンデレラ。
毎日一緒に登校していたKは、リトルマーメイドのアリエル。

幼い頃に遊んでいた友人の好きなディズニープリンセスを、いまだに覚えています。

みなさんは、好きなディズニープリンセスはいますか?

私が好きなのは、美女と野獣のベルです。


4歳の頃に映画館でアニメ版を観て、ベルの雰囲気が母親に似ているという理由から一目惚れ。
「ずっと、ママに似てるから好きって言ってたよ」と話す母も、最近老眼鏡を購入しました。

結婚式で黄色のカラードレスを着て、願わくばプロポーズの折には赤い薔薇を…と夢見て20年。
すくすくと結婚式をやりたくないひきこもり派に成長し、いまだに野獣は現れていません。
このままいくと、もしかしなくとも、薔薇より先にわたしの華の20代が散りゆきそうです……。


ベルはオーロラ姫やジャスミンのように生まれながらのプリンセスではなく、村に暮らす読書好きの平凡な娘。
愛する人を見つけて自然と辿り着いた先が、お城に暮らす未来でした。
しかしその道のりはけして容易いものではなく、野獣に屈しない勇敢さや、心の美しさに気づける審美眼など、ベルの聡明さ、困難に立ち向かう芯の強さが描かれています。

自分の手で幸せを掴みとっていく、いわゆるシンデレラストーリーなところに惹かれます。
……ベルなのにシンデレラ。語彙力が足りないので、ベル並みに読書したいと思います。


そんなディズニープリンセスの魅力は語り尽くせないものがあると思いますが、女子が一度は抱いたことも多い夢、

『お姫様になりたい』

今でも時々思うのです。
現実逃避な思考で。
豪華なお城で、何の不自由もない生活をしてみたい。



──イメージは中世ヨーロッパのお城です。
レッドカーペットの敷かれた長い階段。
ゴールドの装飾があしらわれた、アンティークで洗練された高級家具。
煌びやかなドレスに身を包み、優雅に紅茶を淹れ、クラッシック音楽を愉しみたい。

コンビニスイーツを手に取ることをためらったり、親が何度も離婚しない世界。
ベルならここから抜け出して行ったのでしょうか。

・・・・・・・・・・・・

わたしは厚手のパジャマで布団に寝転び、ネットサーフィンをしていました。

ほんの遊び心で、ふいにGoogleの検索窓に打ち込みます。


『お姫様になりたい』


きっと、真面目な答えは出てこないと思っていました。

しかしYahoo!知恵袋に投稿された、その願いを切実に叶えたいという質問に、誠実な回答がありました。


日本で生まれた女の子は、
みんなお姫様みたいなものでしょう。

世界の多くの貧しい国から見たら、
日本は夢のお城のような国でしょう。

Yahoo!知恵袋より


浅はかだな、愚かだな、と思いました。
今日だって私はのんきに、口の中でとろける大トロを食べていた。

24時間調べたいことを瞬時に検索できる、世界と繋がったスマートフォンを一人一台持って、
食べたいものを食べられて、
好きな服を着て、
行きたいところへ行けて、
会いたい人に会えて

雨風しのげる家があり、仕事があり、家族や友人が近くにいる。

これ以上なにを望むんだろう。



つらいことは昔ほどなくなりましたし、心が病んでいるときは何を見ても聴いても感動しませんでした。

幸せを感じられる心があることが、なによりの幸せだと思います。


あらためて、今ある暮らしを大切にしたいと思った昼下がりでした。




2023.1/30  


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