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#イタリア

街角のバイオリン弾き(526文字)

街角のバイオリン弾き(526文字)

イタリアのとある街角で老紳士がをバイオリンを弾いていた。広くはないがガヤガヤと賑やかな通りで、注目する人も殆どいない中、しっとりと哀愁を帯びた旋律を響かせていた。

聴き覚えのあるメロディーだったけれど、馴染みの曲ではない。でも、何の曲か気になる。また聴きたい。そのためには曲名を知りたいけど、一緒に旅行していた友人も聴いたことのあるメロディーではあっても曲名は知らないと言う。それに、興味なさげ。

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「クラシック音楽」のゆくえ。

「クラシック音楽」のゆくえ。

ぼくはクラシック音楽についてまったくの素人です。ただ、奥さんが東京の音大のピアノ科を出ており、ミラノでも長い間、イタリアの子どもにピアノを教えていたので、クラシック音楽が会話の話題になることも多々あります。

また、イタリアに住み始めはじめ頃、奥さんはイタリア語向上とイタリアの音楽事情を知るために、日本の月刊クラシック音楽雑誌に掲載するイタリア人の音楽評論家のコンサートレビューを日本語に訳していま

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ナポレオンとクラシック音楽(11): ナポレオンの妹たちに愛されたニコロ・パガニーニ

ナポレオンとクラシック音楽(11): ナポレオンの妹たちに愛されたニコロ・パガニーニ

19世紀初頭の欧州において、大陸の大部分を支配下においた覇者ナポレオンとクラシック音楽の関係を徒然なるままにここ数か月、書き連ねて来ました。今回で11回目。

ハイドン、ベートーヴェン、シューベルトといった同時代の大作曲家などを取り上げてきましたが、ナポレオンが好んだというイタリアオペラの作曲家は、御用作曲家となったパエールのことを少しばかり言及したにすぎません。

パエールはパガニーニとリストの

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