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尖閣諸島海域調査航海における一考察
日本航海学会『NAVIGATION 221巻』pp.55-64 2022年7月
要旨 2022年1月27日から2月5日までの間、東海大学の海洋調査研修船「望星丸」は石垣市に傭船され、尖閣諸島へ海洋調査航海を実施した。現在、同諸島は国の所有管理下にあり、日本と中国及び台湾の間に領有権問題が事実上存在し、同諸島に付属する領海及び接続水域には、日本の海上保安庁巡視船と中国の海警局巡視船が常在して鎬を削
遠隔操船シミュレータ BRM能力の修得 Remote Use of Shiphandling Simulator -BRM skill acquisition-
The Journal of Navigation, Royal Institute of Navigation, Volume 75, Issue 4, July 2022, pp.813-831
英国王立航海学会『The Journal of Navigation』75巻4号813-831頁、2022年7月
https://www.doi.org/10.1017/S03734633220003
航海物標としての沖ノ鳥島
日本航海学会『NAVIGATION 220巻』pp.38-44 2022年5月
要旨 2021年12月2日から同月10日までの間、日本の最南端である沖ノ鳥島(東京都小笠原村)へ海洋調査航海を実施した。今次航海では、同島を右舷船首に見て接近し、引き続いて距岸0.5浬前後を維持して同島を周回した。そこで航海物標としての同島の評価を目的として、レーダー及び目視による初認距離及び環礁外縁で識別される全体
ウクライナ 海上貿易再開への道
ようやくというべきでしょう。ウクライナの海上貿易再開への方途が具体化してきつつあります。
世界的食糧危機で「場外乱闘」に発展か?ロシア軍が妨害するウクライナ穀物輸出をイギリスなど有志国が護送構想 ジャーナリスト 木村太郎 (fnn.jp)
まず、スタートとして踏まえておかなければならないことは、国際社会において、国家を超える主権主体はないということです。つまり、国際社会を統治する存在はなく、
木材チップ専用船 M/V CRIMSON POLARIS 座礁、船体折損海難
邦船社が実質船主であるパナマ船籍木材チップ専用船「CRIMSON POLARIS」が2021年8月11日朝7時35分、日本の青森県八戸港外で錨泊中に強風で走錨して座礁(一部報道によれば、いったん自力離礁成功後、再投錨したとの情報もあります)、船体亀裂により夕方、乗組員全員が海上保安庁に救出されました。その後、無人状態の本船は翌12日早朝4時15分に船体分断が確認され、燃料油の海洋流出事故に発展しま
もっとみるオマーン湾波高し!?
M/T MERCER STREET はFUJAIRAH到着 オマーン沖でドローン攻撃を受けて2名(ルーマニア人船長とイギリス人民間武装警備員と思われます)が死亡、アメリカ海軍が護衛に駆け付けたプロダクトタンカーMERCER STREETはAIS情報によれば、昨日8月3日未明にアラブ首長国連邦(UAE)のFUJAIRAH港に投錨しました。現状では、危機を脱したと言ってよいと思います。今後は各種調査、
もっとみるM/T MERCER STREET 被攻撃海難
2021年7月29日夜、中東のオマーン沖にて邦船社が実質船主であるリベリア船籍プロダクトタンカー「MERCER STREET」がドローンを使用した攻撃を受け、現時点でルーマニア人(船長との情報あり)1名とイギリス人(民間武装警備員との情報あり)1名が死亡と報じられています。船は海難時の非常通信(おそらく遭難通信を発したと思われます)によって来援したアメリカ海軍(空母ロナルド・レーガンと随伴駆逐艦)
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