梨の木舎

梨の木舎は東京都・水道橋駅から徒歩3分の出版社です。 出版活動を続けながら、地域の人々…

梨の木舎

梨の木舎は東京都・水道橋駅から徒歩3分の出版社です。 出版活動を続けながら、地域の人々や世界の人々と情報と知恵を交換していきたと思っています。 梨の木舎では、本とコーヒーと人とが出会う「あめにてぃカフェ」も運営しています。 ぜひお気軽にいらしてください。

マガジン

  • 佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀こおろぎでいたい

    『夢三夜』『銀河鉄道の夢』の著者である、農民作家・飯島勝彦さんのブログ記事をまとめています

記事一覧

④国民の安全は戦争をしないこと~佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀でいたい(農民作家・飯島勝彦)

 本稿の初回は、「国を守るならば、軍備ではなく、防災と食糧自給を急がなければならない」と、少々大袈裟に振りかぶってしまった。この国のあまりにも情けない政治に、業…

梨の木舎
1か月前
5

③国民の安全は食べる物があること~佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい(農民作家・飯島勝彦)

  地震や、異常気象や、戦争で、地球が世界規模で壊れていくのを見ていると、余命少ない身でも先が不安になってくる。  むらに住んでいて気になるのは、住民の高齢化と…

梨の木舎
2か月前
3

②元日の能登半島大地震――「国民の安全を守る」とは? 佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい(農…

元日の能登半島大地震――「国民の安全を守る」とは?  元日から大変なことが起きてしまった。  新年の初日を家族で祝う夕餉前の団らんを、突如震度7の大地震が襲った。…

梨の木舎
3か月前
3

①佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい①(農民作家・飯島勝彦)

 羽田ゆみ子さんから、梨の木舎のホームページへ何か書いてみないか、と声をかけられた。 梨の木舎からは以前『夢三夜』という小説集を出版していただき、一年前には『銀…

梨の木舎
3か月前
2
④国民の安全は戦争をしないこと~佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀でいたい(農民作家・飯島勝彦)

④国民の安全は戦争をしないこと~佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀でいたい(農民作家・飯島勝彦)

 本稿の初回は、「国を守るならば、軍備ではなく、防災と食糧自給を急がなければならない」と、少々大袈裟に振りかぶってしまった。この国のあまりにも情けない政治に、業を煮やした蟋蟀のひと鳴きだったが、元日に虚を衝くような能登半島地震が起きた。
 2回目にそのことを書き、前回は食料不安について書いた。「食料・農業・農村基本法」を改定するというのに、国内自給率の目標を削除し、輸入と、あろうことか輸出の伸長を

もっとみる
③国民の安全は食べる物があること~佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい(農民作家・飯島勝彦)

③国民の安全は食べる物があること~佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい(農民作家・飯島勝彦)

 

地震や、異常気象や、戦争で、地球が世界規模で壊れていくのを見ていると、余命少ない身でも先が不安になってくる。
 むらに住んでいて気になるのは、住民の高齢化と、耕地の荒廃と、空屋の増加である。見渡すかぎり人気(ひとけ)のない時間と空間が続くと、ここはどこかの自然遺産に登録された、「令和のむら」という名の展示会場ではないか、などと思えてくる。――そして、ふときた疑念が「この国の食料はどうなるのだ

もっとみる
②元日の能登半島大地震――「国民の安全を守る」とは? 佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい(農民作家・飯島勝彦)

②元日の能登半島大地震――「国民の安全を守る」とは? 佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい(農民作家・飯島勝彦)

元日の能登半島大地震――「国民の安全を守る」とは?
 元日から大変なことが起きてしまった。
 新年の初日を家族で祝う夕餉前の団らんを、突如震度7の大地震が襲った。
 能登半島では群発地震が続いていて、この2年間も毎年震度6前後が起きてはいたのだが、これほどの激震に遭ったのは初めてだという。
 長野県東部にあるわが家(県地図の諏訪湖から軽井沢に直線を引いた中間点)でも、居間に掛けた鏡が左右に大きく揺

もっとみる
①佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい①(農民作家・飯島勝彦)

①佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀(こおろぎ)でいたい①(農民作家・飯島勝彦)

 羽田ゆみ子さんから、梨の木舎のホームページへ何か書いてみないか、と声をかけられた。 梨の木舎からは以前『夢三夜』という小説集を出版していただき、一年前には『銀河鉄道の夢』を出してもらった。それを終(つい)の本としてホッとした思いと同時に、なにか忘れ物をしているような気懸かりと、老齢を逃げ道にしたような責めを感じていた。
 まだリタイアの時ではないと、場所まで用意いただいたことを有り難く思う。

もっとみる